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3-6. ベビーベッド・バンパーの危険。ベッド柵


 家庭の話(前半)と、視点の異なる保育園の話(後半)です。出産後の家庭訪問、子育て支援をしている方からお尋ねがありましたので掲載しました。


家庭における危険:ベビーベッド・バンパー


 このところ、赤ちゃんがいる家庭で使われているベビーベッド・バンパー(「ベッド・ガード」等とも呼ばれる。「バンパー」は車のバンパーと同じ意味)。ベビーベッドの柵の内側に張るパッドですが、「赤ちゃんが頭をぶつけるのを防ぐ」「柵に手足をはさまないように」「冷暖房の風が直接あたるのを防ぐ」といった理由があるようです。

 けれども、米国小児科学会、米国国立衛生研究所、米国疾病対策センターは、「乳児死亡につながる」としてベビーベッド・バンパーを使わないよう呼びかけています。米国消費者製品安全委員会(CPSC)のデータによると、2006~2012年の間に米国で起きた死亡は23人。CPSCのデータを精査した研究によると、1985~2012年に起きた48死亡例の大部分が窒息でした。これ以外に、146人の乳児が窒息で死亡しかけたということです(この場合の窒息は、布で顔面が覆われる、または布で口または口の中をふさがれることによって起こるもの)。この内容は、2015年12月3日の米国小児科学会のニュースに書かれています(英語)。

 ベビーベッドの中にぬいぐるみ、柔らかな枕や布団を入れておかない、子どもの顔が布などで覆われないようにするのは、乳児の窒息死を防ぐ基本です。ベッド・バンパーは、こういったものと同じ事態を子どもに起こします。柵に張ってあるとは言っても、子どもが何かの拍子に横を向くなどしてバンパーに顔をつけたら…。

 米国小児科学会はすでに2011年には、バンパーを使わないよう保護者に呼びかけています。けれども、製品のリコールなどは行われておらず、啓発のみです。ちなみに英国では、バンパーを柵に縛っておくヒモがほどけて子どもの首にからまり、死亡した例(英語)も報告されています。

 子どもが窒息死するリスクと、柵に自分で頭をぶつけたり手足をはさんだりするリスクを比べると、前者のほうが大きいというのが専門家の見解です。
(ベビーベッド・バンパーには種類もたくさんあり、特定の製品写真を入れるわけにはいきませんので、「どういうもの?」と思った方はご自身で検索なさってください。)


保育園における危険:外から柵の中に手を入れる


 一方、保育園の場合、ベビーベッドの外にいる子どもが柵から中に手を入れるので、どうすればいいかという相談を受けることがあります。保育士さんたちといろいろ話して出たひとつの方法は、オーガンジーのように透ける薄い布をベッドの柵の下側(外の子どもの手が届く部分)に張り巡らすことでした(網状の布では指がからむなどして危ない。透けない布だと子どもの姿が見えない)。この時、ベッドの外側に張ればよいのですが、薄い布だと外の子どもがひっぱってしまいます。なので、柵の縦棒に交互に(S字状に)張り巡らしては?という意見もありました。以上、参考までに書いておきます。

 もちろん、保育園の場合は、ベビーベッドの真ん中に子どもが上を向いて横たわっているよう、頻回のチェックが必要なのは言うまでもありません。布はあくまでも、外から子どもが手を入れるのを防ぐためです。