2-6の事例:「気づき」を分類して、保護者に掲示した例
(2017年10月18日)

 3年間でフセンを1200枚集めた保育園さんで、成果の一部を保護者に共有してくださいました。東京都世田谷区にある尾山台保育園(保育園のサイト)。2014年頃、園内研修会をさせていただいたのをきっかけに始まったのが、フセン法による「気づき」集め。「たくさん集まったけど、どうしたらいいですか?」と看護師さんと園長先生に声をかけていただき、うかがってきました。

 やはり一番多かったのが「落ちているもの、破損」。ほぼすべて、付箋に現物が貼ってあるのでわかりやすく…。中には「落ちている小石を子どもが口に入れそうになった」と小石を貼ってある付箋があったのもご愛敬。午睡中、入れ代わり立ち代わり寄ってくださる職員の人たちと話しながら、「落ちているもの、破損」を大きく分類しました。そして、これは「保護者の方たちにもお伝えしたほうがいいですよ」と申し上げたら、下の写真のような掲示を早速作って、玄関先に掲示してくださったのです。

 掲示する理由は、たとえば以下の通りです。
1)園がこういうことに取り組んでいるという事実を示すため。
2)職員がリスクに気づき、対応しているという事実を示すため。
3)落ちているものの中には、明らかに家庭由来または子ども由来のものもあり、家庭で子どものポケットの中やカバンの中を確認してもらうのも大切であるため。
4)家庭でも同様の危険があることを伝えるため。

 写真は、掲示の全体図と一部ずつの写真です。「どうしてこんなものが園に落ちている?」、必死に考えてもしかたのないこと。園にはいろいろな業者さんも出入りします。子どもはいろいろ集めてきます。保護者も職員もいろいろ落として歩きます。とにかく、実際に落ちているのです! 「うちの園には、こんなもの、落ちていない!」はありません。

掲示全体。写真はすべて小さくしてあります(サムネイル)。クリックすると大きな画像が開きます。


このように分類していきました。


以下、掲示を細かくお見せします。
明らかに園の外から来たもの(3枚に分割してあります)


園内にそもそもあるもので、落ちていた危険なもの


どこから来たかはわからないけれど、危険なもの


出どころはどこであるにしても、とにかくとても危険なもの


こちらも危険なもの


 これ以外にもたくさんたくさんあったのですが、上の「掲示の理由」に特に見合うものだけを掲示しています。