9-2. 『保育者のための「ハザード」教室』に合わせた事例集
(10月5日更新。更新した項目は項目名の右に「N」マーク)
ここで紹介する未就学児施設等の事故は、 消費者庁が公表する「消費者安全法に基づき、関係行政機関等から生命・身体被害に関する消費者事故等として通知された事案」(※)の中から、所さんが『イラストで学ぶ 保育者のための「ハザード」教室』の内容に合わせて抽出したものです。
※こども家庭庁等に報告される道筋とは別の事故情報システムです。「保育・教育」は金銭を介した「消費者サービス=保育サービス」であるため、製品が関わっていなくても報告が必要となります。
★( )の日付は、消費者庁ホームページの公表日。
★掲載されている以上の詳細は不明です。消費者庁や都道府県に問い合わせをしても、これ以上の情報は得られません。 報道された事故は、本サイトの「安全」「ニュース」に掲載されています。
★各ページを印刷する場合、縮小(80~60%)設定をお勧め。
製品使用の誤り
NEW! ▶「午睡センサー」を確認せずに装着し、皮膚をはさむ
2024年3月25日、熊本県内の保育施設において職員が幼児に「午睡センサー」を装着する際に、確認せずに装着したため、幼児の腹部皮膚が「午睡センサー」に挟まれ、皮膚が変色し、圧挫症候群と診断された(2024年9月12日)。
NEW! ▶コップ掛けのなかに入ろうとして、フックで頬を負傷
2024年8月6日、石川県内の保育施設において、保育室の備品(コップ掛け)の上に布団バッグ及びマットをかけて置いていたところ、幼児がマットの中に入ろうとした際にコップ掛けのフックが幼児にあたり、右頬部を挫創(2024年9月5日)。
NEW! ▶耐熱ガラス製容器が破損し、容器片が給食に混入
2024年8月7日、福岡県内の保育施設において給食に異物(ガラス片)が混入し、翌日、乳児1名の便からガラス片を発見。このガラス片は当該施設で使用していた耐熱ガラス製炊飯器用おかゆ調理容器の一部と見られ、当時、この容器で使用禁止となっている金属製スプーンを使用して容器からおかゆを取り出していた(2024年8月29日)。
NEW! ▶固定されていなかった棚が倒れて、3歳児を直撃
2024年7月19日、鹿児島県内の保育施設において、棚の開き戸が開かないようにつけていたテープを3歳児が引っ張ったところ、棚が倒れて当たり、左鎖骨骨折等の重傷。この棚は、固定されておらず、転倒防止対策がなされないまま保育室に設置されていた(2024年8月16日)。〔所コメント〕棚は壁に固定するか転倒防止対策をしてください。子どもが押したり引いたりぶつかったりすると倒れます。
▶タオル掛けを部屋の仕切りとして使用
2024年2月7日、栃木県内の保育施設において、2歳児が移動可能なタオル掛けにぶつかって倒れた際に、右上眼瞼裂創等の重傷。この施設では、タオル掛けを保育室の仕切りとして代用しており、また、職員は保護者対応等で2歳児から目を離していた(2024年5月23日)。
▶避難用すべり台を遊具として使用
2023年11月24日、大阪府内の保育施設において、避難用滑り台の斜面をよじ登っていた幼児がバランスを崩した際に左手指に負荷がかかり、左手指を骨折。避難用滑り台は斜面をよじ登るものではないが、この施設では避難用滑り台を普段から遊びで使用していた。(2024年3月14日)。
▶椅子で午睡していた0歳児が死亡
2024年1月25日、熊本県内の保育施設において、乳幼児用椅子(ゆりかご兼用)で午睡していた0歳児が異変状態で発見され、救急搬送されたが、その後死亡が確認された。事故発生時の状況も含め、現在、原因を調査中(2024年2月1日)。〔所コメント〕死因は不明ですが、寝具ではない椅子で午睡させることはやめてください。
▶誤ってつけた部品の突起に顔面をぶつける
2023年11月9日、福島県内の保育施設において、遊んでいた幼児が転倒した際に室内を仕切るパネルの接続部に顔をぶつけ、右瞼を裂傷。職員は、室内を仕切るパネルを設置する際に、平らな部品ではなく、誤って突起が生じる部品をつけてしまっていた(2024年1月12日)。
▶施錠しないと外れやすいトイレのドアが外れて頭にぶつかる
2023年12月18日、秋田県内の保育施設において、幼児がトイレのドアに寄りかかったところ、ドアが外れて幼児の頭にぶつかり、頭部を裂創。ドアは容易に取り外しができるもので、施錠していないと外れやすい状態にあった(2024年1月12日)。
▶地面に固定されていなかった支柱に寄り掛かって支柱ごと転倒
2023年9月14日、東京都内の保育施設の園庭において、大縄で遊んでいた4歳児が大縄をかけた支柱に寄り掛かっていたところ、支柱と共に転倒し、4歳児の指が支柱と地面に挟まれ、左第2指骨折(ひび)の重傷。支柱は地面に固定されておらず、倒れる可能性があった(2023年11月16日)。
▶地面に固定されていなかった鉄棒が倒れて腕に当たる
2023年5月2日、佐賀県内の保育施設の園庭において、幼児4名が鉄棒に縄跳びを結んで引っ張る遊びをしていたところ、鉄棒が倒れ、うち1名の4歳児の腕に当たり、左前腕部打撲の重傷。鉄棒は地面に固定されていない状態で設置されていた(2023年11月9日)。
▶固定が不十分だった組立型のゴールに足がはさまる
2023年5月19日、岐阜県内の保育施設の遊戯室でサッカー中、他児がサッカーゴール(組立型)に手をかけた際に、サッカーゴールが折りたたまれ、そばにいた6歳児の足が挟まり、右足親指を骨折する重傷。サッカーゴールは室内用組立型であり、職員は事前確認の際、目視確認を行うのみで、組立部分の固定状態を確認していなかった(2023年7月13日)。
▶施錠し忘れた避難車から転落
2023年5月12日、山形県内の保育施設において、幼児が避難車に乗っていたところ、避難車の開閉扉から幼児が床に落ち、左中指を骨折。職員が扉の施錠を忘れたため、扉が開いてしまった(2023年7月13日)。
▶固定されていなかった水槽が倒れて足の上に落ちる
2023年5月16日、静岡県内の保育施設において、幼児がガラス製の水槽に手をかけたところ、水槽が倒れて幼児の足の甲の上に落ち、3針縫う挫創。水槽は固定されていなかった(2023年7月6日)。
▶固定されていなかった長机の脚に指がはさまる
2023年3月20日、大阪府内の保育施設において、5歳児が折りたたみ式の長机で遊んでいた際に傾いた長机を持ち上げようとしたところ、長机と机の脚の間に右手指を挟み、右手指骨折の重傷。なお、職員が長机の使用にあたり、脚のストッパーが固定されているか、確認に見落としがあった(2023年6月1日)。
▶大人用健康器具で負傷
2023年1月13日、東京都内の保育施設において、公園での園外保育中、幼児が公園に設置された大人用健康器具で遊んだところ、器具の手すりに口を打ち、口内及び歯を負傷(2023年4月20日)。
落とす
▶鉄棒を掴んだことを確認せずに、幼児から手を離す
2024年6月13日、山口県内の保育施設において、職員が4歳児の脇を抱えて鉄棒遊びの援助をした際に、4歳児が鉄棒をつかんだかどうかことを確認せずに手を離したため、まだ鉄棒をつかんでいなかった4歳児は鉄棒から落下し、上腕骨顆上骨折の重傷(2024年7月19日)。
▶抱っこしたまま柵をまたごうとした職員が転倒、園児が重傷
2024年7月4日、熊本県内の保育施設において、職員が2歳児を抱きかかえたまま仕切りサークル(柵)を跨ごうとしたところ、職員の服がサークルに引っ掛かり、バランスを崩して2歳児と共に転倒し、2歳児が左足首を骨折する重傷(2024年8月1日)。
▶手足が床に着いていないと気づかないまま、抱いた幼児を手から離す
2024年4月30日、群馬県内の保育施設において、職員が抱き上げた4歳児を床に下ろした際に、児の手足が床に着いたかどうかを確認しないまま手を離したため、まだ浮いていた状態の児が顔面を床に打ち付け、前歯2本脱臼及び舌を裂傷する重傷(2024年5月30日)。
▶遊んでいた児童を落とす
2023年10月2日、沖縄県内の放課後児童クラブにおいて、職員が自分の組んだ腕の上に児童を乗せて揺らして遊ばせていたところ、職員が誤って手を放し、児童が肘から地面に落ちて、左肘を骨折する重傷(2024年2月29日)。〔所コメント〕学童保育での事故ですが、保育施設でも園児を落とす事故が起きています。
▶抱っこのまま園児を渡そうとして落とす
2023年10月21日、広島県内の保育施設において、職員が抱っこした3歳児を他の職員に渡そうとした際に当該児が動き出し、職員の腕から床に落下し、右尺骨骨幹部骨折の重傷。幼児を職員間で渡す際に抱っこのままではなく、一度降ろしてから渡す等の安全配慮が不十分だった(2024年1月18日)。
▶不安定な体勢で抱っこした1歳児が床に落下
2023年9月29日、東京都内の保育施設において、1歳児の両膝の下に職員が両腕を入れるような不安定な体勢で1歳児を抱っこしたため、1歳児が右側に倒れ、頭から床に落下し、左大たい部骨折の重傷(2023年11月2日)。
▶抱っこ中の0歳児を床に落とす
2023年4月5日、鹿児島県内の保育施設において、職員が0歳児を抱っこしたところ、0歳児が後ろに反り返った際に、職員はバランスを崩し、職員の腕から0歳児が床に転落した。帰宅後、救急搬送され、頭蓋骨骨折及び急性硬膜外血腫の重傷(2023年7月21日)。
▶前抱っこからおんぶに変えようとして落ちる
2023年3月7日、愛知県内の保育施設において、0歳児を抱っこひもで前抱きしていた職員が、体位をおんぶに変えようとした際に誤って0歳児が滑り落ち、左鎖骨骨折の重傷(2023年5月25日)。〔所コメント〕体勢を変えるときは、園児を抱っこしたままで行うと滑り落ちることがあります。一度、園児を降ろしてから行ってください。
▶おむつ台から床に転落
2023年6月7日、熊本県内の保育施設において、職員がおむつ台の上に幼児を寝かせたまま、ゴム手袋を取るために目を離したところ、幼児がおむつ台から床に転落し、右側頭骨折(2023年7月13日)。
▶施錠し忘れた避難車から転落
2023年5月12日、山形県内の保育施設において、幼児が避難車に乗っていたところ、避難車の開閉扉から幼児が床に落ち、左中指を骨折。職員が扉の施錠を忘れたため、扉が開いてしまった(2023年7月13日)。
▶ベビーカーのベルト装着が不十分で、ベビーカーから転落
2023年2月3日、東京都内の保育施設の園外保育において、4歳児が乗ったベビーカーのタイヤが自動ドアのレールに引っ掛かった際に、4歳児がベビーカーから転落し、右足首骨折等の重傷。なお、ベビーカーのベルトのバックルが最後まで装着されておらず、不十分であった(2023年4月6日)。〔所コメント〕ベルトが装着されていない状態でベビーカーに乗っていると、段差等の衝撃でベビーカーから子どもが落ちることがあります。ベルトの装着を確認してからベビーカーに載せてください。
落ちる、のぼって落ちる
NEW! ▶固定されていない板の橋から転落
2024年8月14日、沖縄県内の保育施設において、園庭に作られた板の橋を2歳児が渡ったところ、足を踏み外して転落し、左ひじ骨折の重傷。板の橋は両端が固定されておらず、2歳児が渡る際に職員による介助がない等、施設側の安全配慮が不足していた(2024年9月20日)。
NEW! ▶押し入れから飛び降りる遊びをしていて負傷
2023年11月6日、神奈川県内の保育施設において、2歳児が保育室内の押し入れ上段(高さ80cm)からジャンプして遊んでいたところ、壁あるいは柱に肘をぶつけ、上腕骨外顆骨折の重傷。当時、職員は身体測定をしながら2歳児らを見守っており、押し入れからジャンプする遊びを容認していた(2024年9月12日)。
NEW! ▶職員がいない園庭で、独りで遊んでいて鉄棒から落下
2024年6月17日、東京都内の保育施設の園庭において、4歳児が遊具(鉄棒)から落下し、左上腕骨顆上骨折の重傷。当時、園庭の見守りはボランティア・スタッフが担っており、また、4歳児は独りで鉄棒で遊んでいた等、当該施設の安全管理が不十分であった(2024年8月29日)。
NEW! ▶広場の柵の外側を伝い歩きしていたら足を踏み外して落下
2024年3月7日、神奈川県内の保育施設の園外保育において、3歳児らが広場の柵の外側を、手すりを伝いながら歩いて遊んでいたところ、うち1名が足を踏み外して落下し、左上腕骨顆上骨折の重傷。この柵は高さのある場所にあったが、職員はこの遊びの危なさを認識しておらず、また、園外保育に出かける前の打合せが不十分だった等、安全管理が不足していた(2024年8月8日)。
NEW! ▶平均台の上で乗っていた乗用玩具ごと落下
2024年6月10日、埼玉県内の保育施設の園庭において、5歳児が平均台の上で乗用玩具に乗って遊んでいたところ、平均台から乗用玩具ごと落下し、左上腕骨骨折の重傷。職員は5歳児が遊ぶ様子を見ていたが、落下するとは思わず、遊びを止める等の対応をしなかった(2024年8月8日)。〔所コメント〕子ども自身が考えた遊びだとしても、やってはいけない遊びは止めましょう。
NEW! ▶対象年齢ではない太鼓橋から落下
2024年6月4日、大阪府内の保育施設の園外保育中、2歳児が公園の遊具(太鼓橋)から落下し、前歯1本を破折する重傷。2歳児は、この遊具の対象年齢に達していないため別の場所で遊んでいたが、職員が目を離した間に移動し、遊具で遊び始めた(2024年8月8日)。
▶2段に積んだソフトブロックの上を歩き、転倒(転落)
2024年4月16日、愛媛県内の幼稚園の預かり保育時間、5歳児がソフトブロックを2段に積み、その上を歩いて遊んでいたところ、ソフトブロックがずれて転倒(転落)し、右橈骨遠位端骨折の重傷。(2024年7月25日)。
▶棚から飛び降りる遊びをしていて落下
2024年6月11日、山梨県内の保育施設において、3歳児らが棚(高さ90cm)から飛び降りる遊びをしていたところ、うち1名が他児に押されて落下し、右橈骨骨幹部骨折の重傷。当時、棚には複数の幼児が登っており、また、棚は遊具ではない等、施設の安全配慮が不足していた。(2024年7月19日)。
▶職員1名で出かけた園外保育先の遊具から転落
2024年5月16日、北海道内の保育施設の園外保育において、4歳児が高さのある遊具から転落し、左前腕モンテジア骨折の重傷。この施設では、園外保育は複数名の職員で実施することになっていたが、この時の職員は1名で、この職員が他児の対応をしている間に4歳児が遊具で遊ぼうとして転落した(2024年7月4日)。
▶保護マットを敷き忘れた鉄棒から落下し負傷
2024年5月14日、愛知県内の保育施設の園庭において、5歳児が遊具(鉄棒)から落下し、右上腕骨骨幹部骨折の重傷。この施設では、鉄棒を使用する際には保護マットを敷くこととなっていたが、当時、マットは敷かれていなかった(2024年6月27日)。
▶誤って高い跳び箱を跳び、着地に失敗
2024年5月17日、兵庫内の保育施設において、4歳児が誤って3段の跳び箱(本来は1段)を跳んだところ、着地ができずに転落し、上腕骨顆上骨折の重傷。この施設では、遊具ごとに職員を配置することとなっていたが、当時、跳び箱には職員が配置されておらず、4歳児を止めることができなかった(2024年6月6日)。
▶独りで鉄棒をしていて落下
2024年3月18日、神奈川県内の保育施設の園庭において、4歳児が遊具(鉄棒)から落下し、右尺骨及び橈骨骨折の重傷。当時、園庭には職員2名が配置されていたが、うち1名は園庭におらず、また、4歳児が遊具で遊んでいる途中で別の職員も見守りから離れてしまった(2024年5月23日)。
▶バスごっこ遊びをしていたロールマットから落ちる
2024年3月7日、京都府内の保育施設において、複数の幼児がロールマットにまたがりバスごっこ遊びをしていたところ、うち1名(3歳児)が床に落ち、左肘骨折の重傷。ロールマットは遊具ではなく、またこの遊びは3歳児にとっては不安定で危ないものであった(2024年5月10日)。
▶塀で遊ばせていてコンクリート面に落下
2024年2月21日、沖縄県の保育施設の園外保育において、職員が幼児を塀(砂場仕切り用)で遊ばせていたところ、当該児がバランスを崩し、塀からコンクリート面に落下し、頭蓋骨を骨折(2024年5月10日)。
▶積み重ねられた積み木に登ったら崩れて落ちる
2023年9月8日、東京都内の保育施設において、5歳児がホール内に積み重ねられた積み木の上に登ったところ、これらが崩れて5歳児が床に落下し、上腕骨骨折の重傷。職員は、種類の異なる積み木が積み重ねられて不安定な状態にあることに気付いていたが、積み木を片付ける等の対応をしておらず、また、5歳児が積み木に登り始めた際に別の幼児の補助をしていたためすぐに止めることができなかった(2024年4月25日)。
▶行き慣れていない公園の遊具から落ちる
2023年11月24日、東京都の保育施設の園外保育中、4歳児が公園の遊具から落下し、右上腕骨近位骨幹部骨折の重傷。この公園は行き慣れていない園外保育先であり、また、この遊具は高さのあるものであったが、遊具の周辺に職員が配置されていなかった(2024年4月25日)。
▶乗って遊んでいた玩具箱の蓋から落ちる
2024年1月27日、長崎県内の保育施設において、1歳児が玩具箱の上に置かれた他の玩具箱の蓋の上に乗って遊んでいたところ、蓋とともに床に落ち、左脛骨骨幹部骨折の重傷。この蓋は、職員が片付け忘れたものであり、かつ、本来であれば玩具箱の上に置くものではなかった(2024年4月18日)。
▶お散歩中に道路脇の用水路に落ちる
2024年2月8日、京都府内の保育施設の園外保育中、3歳児(2歳児クラス)が道路脇の用水路に転落し、左上腕骨骨折の重傷。事故当時、3~5歳児クラスと2歳児クラスが合同で園外保育を行ったが、リスクの高い用水路付近では、2歳児クラスに歩行速度を合わせる等の事前確認が職員間で行われていなかった(2024年4月11日)。〔所コメント〕用水路に落ちる事故は複数起きています。水に流されて溺死することもあり、大変危険です。
▶公園の遊具に飛びつこうとして落ちる
2023年5月24日、神奈川県内の保育施設の園外保育中、5歳児が公園の遊具に飛びつこうとして落下し、左腕橈骨尺骨骨折の重傷。この5歳児は遊具の対象年齢に達していなかった(2024年4月11日)。
▶お散歩中に歩道の側溝に落ちる
2024年2月15日、千葉県内の保育施設の園外保育中の歩道において、幼児が側溝に落下し、外果剥離骨折。この歩道に側溝があることを職員は把握していたが、この日は幼児へ注意喚起を行う等の安全配慮が不足していた(2024年3月28日)。
▶修繕のため立入禁止の築山で遊んでいて落下
2023年12月15日、長崎県内の保育施設の園庭において、築山で遊んでいた4歳児が足を滑らせて落下し、右手前腕を骨折する重傷。築山は修繕のため立入禁止としていたが、実際は幼児らが立ち入って遊ぶことができる状態にあり、さらに職員もその様子を見過ごしていた(2024年1月25日)。〔所コメント〕立入禁止の場所は、全体をシートで覆うなどし、使用できない状態にしてください。
▶施錠し忘れた避難車から転落
2023年5月12日、山形県内の保育施設において、幼児が避難車に乗っていたところ、避難車の開閉扉から幼児が床に落ち、左中指を骨折。職員が扉の施錠を忘れたため、扉が開いてしまった(2023年7月13日)。
▶園外保育中に用水路に落ちる
2023年5月29日、広島県内の保育施設の園外保育において、4歳児が桑の実を採っていたところ、すぐそばの用水路に転落し、左手首、橈骨・尺骨を骨折する重傷を負った。職員は、用水路の存在を知っていたが、注意を促す等、園外保育を行うに当たっての安全配慮が不足していた。(2024年2月1日)。〔所コメント〕用水路に落ちると、水に流されて溺死することもあり、大変危険です。
▶対象年齢ではないジャングルジムの高所から転落
2023年10月30日、長崎県内の保育施設の園庭において、遊具(ジャングルジム)で遊んでいた幼児が高所から足を滑らせて転落し、臀部と後頭部を強打し、救急搬送。この遊具の対象年齢に幼児は合致していなかったが、職員はそれを認識せずに遊ばせていた(2023年12月28日)。
▶ツリーハウスから地面に落下
2023年11月8日、鳥取県内の幼稚園の園庭において、ツリーハウスのデッキから幼児が落下し、右鎖骨を骨折。ツリーハウスの下にはマットが部分的にのみ敷かれており、幼児はマットが敷かれていない地面に落下した。(2023年12月21日)。
▶一人で遊んでいたバランス遊具から転落
2023年11月6日、岐阜県内の保育施設において、幼児がバランス遊びの遊具で遊んでいたところ、遊具から転落し、左肘を骨折。この遊具は職員の付き添いが必要なものだったが、付き添いは行われておらず、幼児はひとりで遊んでいた(2023年12月7日)。
▶いつもより高さのあるマットで遊んでいて転落
2023年6月14日、大阪府内の保育施設において、マット遊びをしていた1歳児がマットから転落し、右肘骨折の重傷。当時、マットは普段より高く設定していたにもかかわらず、補助役の職員は1名しか配置されていないなど、幼児が安全に遊ぶ体制が取られていなかった(2023年11月30日)。
▶一人で「飛びこし下り」(鉄棒)の練習をして、地面に落下
2023年9月1日、岩手県内の保育施設において、鉄棒で「飛びこし下り」の練習をしていた5歳児が鉄棒から落下し、右上腕骨顆上骨折の重傷。この練習は補助者が必要なものだったが、補助の職員がその場を離れる際に、5歳児に声をかけるだけで、鉄棒から当該児を離す等の安全対策が不足していた(2023年11月30日)。〔所コメント〕例えば「待っててね」「遊ばないでね」などと声をかけて、「うん」と返答しても、待っていられない、遊んでしまうのが子どもです。鉄棒から子どもを降ろす(その場から離す)、あるいは他の職員に来てもらい子どもだけにしない等の対応が確実です。
▶開いていた保護ネットから地面に落下
2023年6月10日、佐賀県内の保育施設の園庭において、幼児らがトランポリンで遊んでいたところ、トランポリンの保護ネットが開いていたため、1名の幼児がそこから地面に落下し、右橈骨尺骨遠位端骨折の重傷。このトランポリンは、幼児が保護ネットを開閉して中に入り、職員がその状況をそばで確認することとなっていたが、事故時に職員はそばにいなかった(2023年11月9日)。
▶机を踏み台にのぼった窓から外に転落
2023年8月2日、千葉県内の放課後児童クラブにおいて、窓枠桟に腰かけた児童が窓から外に転落し、左上腕骨骨折の重傷。当時、職員が清掃のために机を窓際に積み上げており、児童は机を踏み台にして窓枠桟に腰かけていた(2023年10月13日)。〔所コメント〕窓の近くに踏み台になるものを置くと大変危険です。
▶網戸に寄り掛かり、網戸ごと外に転落
2023年4月20日、岩手県内の放課後児童クラブにおいて、窓の縁に座った児童が窓の網戸に寄り掛かったところ、網戸が外れて屋外の地面に落下し、右腕骨折の重傷。この窓は児童が腰かけることができる高さにあるが、転落防止柵を取り付ける等の安全対策が取られていなかった(2023年6月22日)。〔所コメント〕保育施設でも網戸に寄り掛かって外に転落する事故が起きています。網戸は転落防止策にはなりません。
▶雪山裏側のアスファルト面で骨折
2022年2月8日、山形県内の教育施設の園庭で幼児が雪山で遊んでいたところ、裏側のアスファルト面(雪はない)に落ち、腕を骨折。(2022年3月25日)。
▶重ねた積木にのぼろうとして床に転倒
2023年6月22日、岩手県内の保育施設において、4歳児が保育室内に重ねて置かれていた積み木に登ろうとしたところ、バランスを崩して床に転倒し、右肘若木骨折の重傷。なお、積み木は使用後も片付けられておらず、保育室に置かれたままだった(2023年8月24日)。
▶のぼっていた太鼓橋から足を滑らせ転落
2023年5月17日、愛知県内の保育施設の園庭において、職員が補助して、幼児を対象年齢に合致していない遊具(太鼓橋)で遊ばせていた。その後、職員が遊具を離れたところ、幼児が一人で遊具に登り、足を滑らせ転落し、顔面をぶつけ歯を負傷(2023年8月24日)。
▶立てかけておいたマットによじのぼり、転倒
2022年12月22日、静岡県内の保育施設において、幼児が棚に立てかけてあったマットに乗ったところ、マットとともに転倒し、顔面を棚に打ち、口腔内等を負傷。マットは使用後も片付けられておらず、保育室内に立てかけられたままだった(2023年8月24日)。〔所コメント〕立てかけておいたマットが倒れて、園児が下敷きになる事故も起きています。すぐにマットを片付けられない場合は横置きにしてください。
▶鉄棒下のクッション材に落ちたが、クッション材が劣化していて骨折
2023年5月16日、徳島県内の保育施設の園庭において、4歳児が鉄棒から転落し、右上腕骨顆部骨折の重傷。なお、鉄棒の下にはクッション材が敷かれていたが、クッション材は劣化しており、落下時の安全対策が十分ではなかった(2023年10月5日)。
▶木にぶら下がり落下
2023年7月4日、東京都内の保育施設の園庭において、5歳児が木にぶら下がり、その後落下した際に、左上腕骨顆上骨折の重傷。なお、当該施設では、過去に同様の怪我が発生していたため、この木は職員間で注意を払う場所としていたが、園児らが容易に立ち入れる状態になっており、安全配慮が不足していた(2023年9月22日)。〔所コメント〕危ない場所は囲うなどして物理的に入れないような措置をとってください。
▶ジャングルジムで鬼ごっこをしていて転落
2023年5月16日、東京都内の保育施設の園外保育において、5歳児が公園の遊具(ジャングルジム)を利用して鬼ごっこをしていたところ、遊具から転落し、左橈骨頸部骨折疑い等の重傷。なお、当該公園は予定していた園外保育先ではなく、遊具の安全確認をせずに園外保育を実施した(2023年9月7日)。
▶積み重ねたソフト積木に乗り、転落
2023年8月3日、兵庫県内の保育施設において、遊戯室で運動遊びをしていたところ、3段重ねたソフト積み木の上に乗った3歳児がバランスを崩して落下し、左上腕骨顆上骨折等の重傷。なお、運動遊びを行うに際して、ソフト積み木を固定せずに3段重ねる、防護マットを敷かないなど、職員の安全配慮が不足していた(2023年9月7日)。〔所コメント〕ソフト積木を積み重ねて、その上に乗って転落する事故は他の施設でも起きています。
▶棚の上にのぼり、窓から外に転落
2023年7月26日、秋田県内の保育施設において、保育室の棚の上で遊んでいた幼児が保育室の窓から外に転落し、右腕を骨折。当時、保育室及び窓は施錠されておらず、幼児が保育室にいたことを職員は把握していなかった(2023年8月31日)。〔所コメント〕窓の近くに棚があったと思われます。窓の近くには踏み台になるものは置かないようにしてください。
▶ベビーカーから身を乗り出し、ベビーカーごと転倒
2023年4月21日、富山県内の保育施設において、職員が0歳児をベビーカーに乗せて寝かしつけていた際に、職員が他児をあやすためにベビーカーから離れたところ、0歳児が身を乗り出し、ベビーカーごと転倒し、歯を負傷(2023年6月1日)。
引っかかる、からまる
▶校庭のロープに足を引っかけて転倒
2023年10月24日、茨城県内の放課後児童クラブにおいて児童が校庭で遊んでいたところ、校庭の地面に張られたロープに児童の足が引っ掛かった際に転倒し、右上腕骨骨折の重傷。職員は校庭の安全点検の際にロープの状態を確認しておらず、安全配慮が不十分だった(2023年12月28日)。〔所コメント〕保育施設の事故ではありませんが、地面に張られたロープは使用している間に緩んだり留め具が外れたりすることがあり、引っかかりの原因になります。
▶冷蔵庫のコードに足を引っかけて転倒
2023年8月4日、千葉県内の放課後児童クラブにおいて、児童が冷蔵庫のコードに足が引っかかって転倒し、左足踵骨にひびが入る重傷。当時、放課後児童クラブは、学校の家庭科室で活動をしていたが、職員は冷蔵庫のコードのたわみに気付かず、また、室内は通路が狭く歩きにくい状態だった(2023年10月5日)。〔所コメント〕保育施設の事故ではありませんが、電源コードは引っかかりやすいため、壁面に固定するなどしてください。
▶設置中の遮光ネットに引っかかり後頭部を強打
2023年5月23日、高知県内の保育施設の園庭において、職員が遮光ネットを取り付けていたところ、遮光ネットをくぐりぬけようとした幼児が顔をひっかけて転倒し、後頭部を強く打ち、救急搬送。外傷性くも膜下出血の疑いと診断され、2日後に緊急手術となる。当該施設では、園庭を使用していない時間帯に遮光ネットを取り付けることとしていたが、当時それが守られていなかった(2023年11月2日)。
▶大繩に引っかかり、転倒した先にあったレンガに鼻をぶつける
2023年2月14日、兵庫県内の保育施設のレンガ歩道のある園庭において、大縄で遊んでいたところ、5歳児が縄に足を引っ掛けて転倒し、レンガ歩道の縁石に鼻をぶつけ、鼻骨を骨折する重傷。なお、縁石のあるレンガ歩道に向かって大縄を走り抜ける遊び場所が適切ではなかった(2023年8月31日)。〔所コメント〕大繩遊びで縄に引っかかることは考えられます。引っかかって転倒したときに硬いもの、とがったものにぶつかると危険です。
▶裾の長い服にかかとが引っかかり転倒
2023年3月6日、大阪府内の保育施設において、両足飛びで移動していた2歳児が転倒し、さらに立ち上がろうとして再び転倒し、右脛骨骨折の重傷。2歳児の服の裾がかかとに引っかかり、滑ったものと考えられる。なお、職員は2歳児の服の裾が長いことに気付いておらず、着替えさせる等の安全対策を取っていなかった(2023年6月15日)。
▶築山のロープに首がからまり意識不明に
2023年5月2日、埼玉県内の保育施設の園庭において、3歳児がブルーシートで覆われた築山に設置されたロープで遊んでいたところ、ロープに首が絡まった状態で発見され、病院に救急搬送されたが、意識不明の重体。なお、ロープは職員が事故発生前に設置したが、事故発生時には築山近くに幼児らを見守る職員はいなかった(2023年5月18日)。〔所コメント〕大きく報道された事故です。3歳児は後日意識を取り戻したようですが、斜面に設置されたロープに首が絡まると、一瞬で首つり状態になり、とても危険です。
はさむ、はさまる
NEW! ▶引き戸と壁の間に指をはさむ
2023年11月28日、高知県内の保育施設において、他児が引き戸を開けた際に幼児の指が引き戸と壁の間に挟まり、左手中指を負傷。この引き戸は職員が施錠及び開閉の管理をしていたが、当時、施錠されておらず、幼児らが開閉できる状態にあった(2024年9月20日)。〔所コメント〕施錠を忘れてもケガをしないように指はさみ防止策も行っておくと安全です。
NEW! ▶「午睡センサー」装着時に皮膚をはさむ
2024年3月25日、熊本県内の保育施設において職員が幼児に「午睡センサー」を装着する際に、確認せずに装着したため、幼児の腹部皮膚が「午睡センサー」に挟まれ、皮膚が変色し、圧挫症候群と診断された(2024年9月12日)。
NEW! ▶戸と壁のすき間に指をはさむ
2024年7月22日、新潟県内の保育施設において、幼児が保育室の戸を閉めようとした際に戸と壁の隙間に右手薬指を挟み、骨折。この戸には、指挟み防止策が施されておらず、また、幼児らが自ら戸の開け閉めができる状態にあった(2024年8月29日)。
NEW! ▶散歩車が止まらず歩道橋にぶつかり、乗っていた園児の手がはさまれる
2024年6月14日、大阪府内の保育施設において、散歩車で園外保育に出かけたところ、歩道橋の傾斜部分で散歩車のブレーキが間に合わず、散歩車の一部が歩道橋の一部にぶつかり、その際に乗車していた1歳児の手が挟まり、右手第2指先創傷の重傷(2024年8月8日)。
▶扉の蝶つがいに指をはさむ
2024年2月2日、東京都内の保育施設において、保育室の扉の蝶つがいに4歳児が指を置いていることに職員が気付かないまま扉を閉めたため、4歳児の指を挟み、親指末端骨折の重傷。この扉には指挟み防止策を施していなかった(2024年3月22日)。
▶事務室の扉に指をはさむ
2024年1月18日、富山県内の保育施設において、幼児が事務室の扉を閉めた際に、扉に指を挟み、左手第1指を骨折。この扉には指挟み防止の安全対策がなされていなかった(2024年3月22日)。
▶サークルの扉とロックカバーに指をはさむ
2024年1月11日、福島県内の保育施設において、保育室の仕切りに使っていたサークルの扉とロックカバーに幼児が指を挟み、負傷。サークルの扉は、本来職員が開閉するものであったが、実際には幼児らが開閉できる状態にあった(2024年3月14日)。
▶寄り掛かっていた支柱と共に倒れ、支柱と地面に指をはさむ
2023年9月14日、東京都内の保育施設の園庭において、大縄で遊んでいた4歳児が大縄をかけた支柱に寄り掛かっていたところ、支柱と共に転倒し、4歳児の指が支柱と地面に挟まれ、左第2指骨折(ひび)の重傷。支柱は地面に固定されておらず、倒れる可能性があった(2023年11月16日)。
▶滑って遊んでいた長椅子が倒れて右手が下敷きに
2022年12月21日、岡山県内の保育施設の園庭において、幼児が机に長椅子を立てかけて滑って遊んでいたところ、長椅子が倒れ、幼児の右手が下敷きとなり、右手の指を骨折。職員は幼児の遊びを見ていたが、危険性を感じなかったため対応を取っておらず、安全配慮が不足していた(2023年11月2日)。
▶閉めようとした扉に指をはさむ
2023年9月22日、愛知県内の保育施設において、幼児が保育室の扉を勢いよく閉めたところ、扉に自らの指を挟み、左手薬指を骨折。ドアには、指挟み防止の安全対策がなされていなかった(2024年2月8日)。
▶柵のすき間に腕がはさまる
2023年10月30日、静岡県内の保育施設において5歳児が保育室内で前転をしたところ、ピアノの周囲に設置されていたベビーサークル(柵)のすき間に右腕が挟まり、そのまま回転し、右上腕骨を複雑骨折する重傷。ベビーサークルは乳児用ですき間があるものであり、すき間があるベビーサークル周辺で幼児が遊ぶ危険性について職員は気づいていなかった(2023年12月28日)。
▶畳んだ衝立に指がはさまれる
2023年9月22日、福島県内の保育施設において、おむつ交換を終えた職員が目隠し用の衝立を畳んでいたところ、衝立の近くにいた幼児の指がはさまれ、左手指を骨折。衝立は、本来であれば、幼児らのいる場所で畳むべきものではなかった(2023年11月30日)。
▶滑り台の手すりに首がはさまり救急搬送
2023年5月22日、東京都内の小学校の遊具(滑り台)において児童が遊んでいる際、何らかの原因により、遊具の手すり部分に首が挟まった状態で発見され、病院に救急搬送したが、蘇生後、脳症の重症(2023年8月17日)。〔所コメント〕滑り台の形状がわかりませんが、手すり部分にすき間があり、首がはさまったのではないかと推測します。
▶他児が閉めた扉に指がはさまれる
2023年6月23日、神奈川県内の保育施設において、4歳児が隣の保育室に行ったところ、他児が保育室の扉を閉めたため4歳児の指が扉に挟まれ、左指骨折等の重傷。当該施設では、扉に指挟み防止策を施していなかった(2023年11月2日)。
▶タオル掛けを代用した上着掛けが倒れる
2023年2月22日、高知県内の保育施設において、幼児が上着掛けを倒し、そばにいた他児の左手中指が挟まれ、左手中指を骨折する重傷。なお、上着掛けはタオル掛けを代用したもので本来の使い方ではなく、また、固定していなかったため倒れやすい状態にあった。(2023年6月15日)。〔所コメント〕タオルと上着では掛けるものの重さが違うため、タオル掛けに上着を掛けると不安定になり、少しの力でも倒れやすくなります。
▶手作りベンチのすき間に指をはさむ
2023年4月11日、宮崎県内の保育施設において、5歳児が園庭に設置されたベンチに座っていたところ、ベンチの隙間に小指が挟まって抜けない状態で立ち上がった際に、小指を基節骨骨折する重傷。なお、ベンチは職員による手作り品で、隙間に指が挟まることの危険認識が不足していた(2023年8月31日)。
▶園児の指に気づかずドアを閉める
2023年5月30日、東京都内の保育施設において、職員が幼児6名と教材室に行き、教材室のドアを閉めたところ、幼児1名の指をはさみ、爪を裂傷。職員は幼児の指に気付かず、ドアを閉めてしまった(2023年8月10日)。
▶組立型のゴールが使用中に折りたたまれて足がはさまる
2023年5月19日、岐阜県内の保育施設の遊戯室でサッカー中、他児がサッカーゴール(組立型)に手をかけた際に、サッカーゴールが折りたたまれ、そばにいた6歳児の足が挟まり、右足親指を骨折する重傷。なお、サッカーゴールは室内用組立型であり、職員は事前確認の際、目視確認を行うのみで、組立部分の固定状態を確認していなかった(2023年7月13日)。〔所コメント〕組み立てて使うもの(遊具や机)は、力をかけても固定が外れないかを確認した後に使用しましょう。
▶裸足で三輪車に乗り、足の親指をはさむ
2023年5月10日、福岡県内の保育施設の園庭において、3歳児が三輪車に裸足で乗ったところ、三輪車に右足親指を挟み、右母趾末節骨開放骨折等の重傷。なお、3歳児は、この三輪車の対象年齢に達していないほか、当該施設は裸足保育を実施しているが、職員には裸足で三輪車に乗る危険認識が不足していた(2023年6月22日)。〔所コメント〕三輪車のペダルはすき間があり、裸足でペダルをこいで指を負傷する事故は他の施設でも起きています。
▶閉めようとしたロッカーに指をはさむ
2023年4月27日、静岡県内の保育施設において、幼児がロッカーを閉めようとしたところ、ロッカーに指を挟み、左中指を骨折。当該施設では、幼児にロッカーの開け閉めをさせていたが、指挟み防止の安全対策をしていなかった(2023年6月22日)。
▶日よけパラソルのネジ穴に指を入れ、はさまれる
2023年4月28日、香川県内の保育施設の園庭において、職員が日よけパラソルを移動する作業をした際に、1歳児がパラソルのネジ穴に指を入れていることに気付かなかったため、パラソルを動かそうとしたところ、1歳児の右手人差し指が挟まり、右示指挫滅創の重傷。なお、職員は上方を見ながら作業をしていたため、1歳児がいることに気付かなかった(2023年6月15日)。
▶固定されていなかった机の脚のすき間に指をはさむ
2023年3月20日、大阪府内の保育施設において、5歳児が折りたたみ式の長机で遊んでいた際に傾いた長机を持ち上げようとしたところ、長机と机の脚の間に右手指を挟み、右手指骨折の重傷。なお、職員が長机の使用にあたり、脚のストッパーが固定されているか、確認に見落としがあった(2023年6月1日)。
刺さる、切る
▶おもちゃの体温計が刺さり、鼓膜に孔があく
2024年6月7日、広島県内の保育施設において、「お医者さんごっこ」をしていた4歳児の耳に他児が玩具の体温計を入れ、4歳児は右外傷性鼓膜穿孔の重傷。この玩具は対象年齢6歳以上であり、また、当該施設が購入したものではなかったが、施設の玩具として使用されていた(2024年7月25日)。〔所コメント〕2つ下に類似事故の記事があります。
▶倒れてきたタオル掛けが瞼に当たる
2024年2月7日、栃木県内の保育施設において、2歳児が移動可能なタオル掛けにぶつかって倒れた際に、右上眼瞼裂創等の重傷。当該施設では、タオル掛けを保育室の仕切りとして代用しており、また、職員は保護者対応等で当該児から目を離していた(2024年5月23日)。〔所コメント〕この事例ではタオル掛けのどこが瞼に当たったのかは不明ですが、タオル掛けのフックが瞼を貫通した事故が複数起きています。
▶おもちゃの体温計を耳に入れられ、鼓膜に孔があく
2023年11月24日、石川県内の保育施設において、「病院ごっこ遊び」をしていた5歳児の耳に他児が玩具の体温計を入れ、外傷性鼓膜穿孔の重傷。この玩具は、職員がそばにいるときに使うものとしていたが、当時、この玩具は片付けられていない状態であった他、職員が誰もいない中、幼児らだけで遊んでいた(2024年3月28日)。〔所コメント〕体温計のほか、箸など棒状のものを耳に入れる事故は複数起きています。ごっこ遊び用の体温計は、布製など硬くない素材のものを用意してください。
▶衝突したガラス戸が割れて額を切る
2023年9月30日、長崎県内の保育施設において、保育室内に入ろうとした幼児が、ガラス戸に衝突し、割れたガラス戸の破片で額を切り、縫合。ガラス戸は全面透明であり、ガラス戸が閉まっていることが幼児には分からなかった(2023年12月28日)。
▶固定されていなかった水槽が足の上に落ちて挫創
2023年5月16日、静岡県内の保育施設において、幼児がガラス製の水槽に手をかけたところ、水槽が倒れて幼児の足の甲の上に落ち、3針縫う挫創。水槽は固定されていなかった(2023年7月6日)。
▶稲刈りで鎌を一人で使用し、指を切る
2023年11月21日、沖縄県内の保育施設において、幼児が稲刈りをしていたところ、鎌で左指を切り、7針縫合。職員の補助の元で鎌を使用することとなっていたが、当時、幼児は一人で鎌を使用していた(2023年12月21日)。
▶叩いていた水槽が割れて手首を切る
2023年6月29日、長崎県内の保育施設において、5歳児がガラス製の水槽を叩いていたところ、水槽が割れ、そのガラス片で左手首を切り、左正中神経断裂の重傷。なお、職員は、5足児が水槽を叩く様子を見ていたが、水槽が割れるとまでは思わず、安全配慮が不足していた(2023年9月22日)。
▶耳に箸を入れられ、鼓膜に刺さる
2023年10月19日、熊本県内の保育施設において、幼児の耳に他児が箸を入れ、幼児の鼓膜を損傷。職員は、他児に箸を片付けるように伝えたが、箸が片付けられたことを確認せずにその場を離れてしまった(2023年12月14日)。〔所コメント〕箸を他児の耳に入れる事故は複数起きています。箸で遊ぶことを止めない子がいる時は、箸は止めてスプーンとフォークを使用することをお勧めします。
▶瞼から刺さったピンセットで脳を損傷
2023年10月12日、長野県内の保育施設の園庭において、6歳児がピンセットを持ったまま遊具(滑り台)を滑り降りた際に、ピンセットが6歳児の瞼に刺さり、穿通性脳損傷の重傷。ピンセットは職員が保育施設に持ち込んだ物であり、かつ、当時、園児らの手の届く場所に置かれていた(2023年11月2日)。報道された事故
▶衝立のフックが口腔内を貫通
2023年5月2日、鳥取県内の保育施設において、幼児が壁と衝立の間を通って手洗い場に行こうとしたところ、衝立に付いていた金属製フックが幼児の口腔内に入って貫通し、救急搬送。職員は、フックが子どもの顔あたりに設置され、危険だと認識していたが、安全対策を講じていなかった。(2023年6月8日)。〔所コメント〕瞼にタオル掛けのフックが貫通した事例も複数起きています。
ぶつかる、ぶつける
NEW! ▶転んだ際に、片付け忘れた玩具に足をぶつける
2024年6月18日、愛知県内の保育施設において3歳児が体を動かす遊びをしていたところ、足がもつれて転倒し、床に置かれた玩具が右足脛に当たり、右脛骨骨折の重傷。この玩具は遊びの前に使用されていたものだったが、片付けないまま遊びを始めた(2024年8月16日)。
NEW! ▶棚が倒れ、園児にぶつかる
2024年7月19日、鹿児島県内の保育施設において、3歳児が棚の開き戸が開かないようにつけていたテープを引っ張ったところ、棚が倒れて3歳児に当たり、左鎖骨骨折等の重傷。この棚は、固定されておらず、転倒防止対策がなされないまま保育室に設置されていた(2024年8月16日)。
NEW! ▶壁にたてかけてあったテーブルが倒れて園児にぶつかる
2024年7月4日、静岡県内の保育施設において、保育室内の壁側にたてかけてあったテーブルが倒れ、幼児の右手が下敷きになり、右手薬指を骨折。普段、このテーブルの前にパーテーションが設置されているが、職員はパーテーションを設置し忘れていた(2024年8月8日)〔所コメント〕テーブルが倒れてきたときに、このパーテーションは園児を守る役割を果たすのでしょうか? テーブルは棚のすき間にはさむ形で立てかけるなどしてください。
▶相撲で転倒し、後頭部を石にぶつける
2024年6月19日、愛知県内の放課後児童クラブにおいて、児童2名が屋外で相撲をとっていたところ、うち1名が後方に転倒した際に後頭部を石にぶつけ、2針縫う外傷で救急搬送。職員は、屋外で相撲をとる危なさを認識しておらず、注意等をせずにその場から離れてしまった(2024年8月1日)。〔所コメント〕これは学童の事故ですが、屋外で相撲をとることがダメなのではなく、転倒時にケガにつながる大きめの石がある場所やコンクリート面等に目を向けてください。
▶鬼ごっこ中に鉄棒に額をぶつけて救急搬送
2024年6月4日、埼玉県内の幼稚園の園庭において、鬼ごっこ中の幼児が遊具(鉄棒)に額を打ち付け転倒した後に、歩行障害、痙攣等を起こし、救急搬送。当時、複数の職員が園庭にいたものの、園庭全体を見守る者がいない等、安全管理が不十分だった(2024年7月19日)。
▶コンクリート面での鬼ごっこ中に転倒し、急性硬膜外血腫
2024年4月10日、千葉県内の保育施設の公園での園外保育において、コンクリート面で鬼ごっこをしていたところ、幼児2名が衝突し、うち1名が転倒した際に後頭部をコンクリート面にぶつけ、急性硬膜外血腫で緊急手術を受ける。職員は、コンクリート面で遊ぶことの危険性を認識していなかった等、安全配慮が不足していた(2024年6月13日)。
▶フェンスの基礎部分のコンクリートに額をぶつけ前頭骨骨折
2024年5月9日、愛知県内の保育施設において、5歳児が園庭端の段差でバランスを崩して転倒した際に、近くのフェンスの基礎部分のコンクリートに額をぶつけ、前頭骨骨折等の重傷。園庭端には、段差や傾斜があり、また、コンクリートがむき出しになっている等、幼児らが安全に遊べる状態ではなかった(2024年6月6日)。
▶棚の上に置かれたセロハンテープを使おうとしてセロハンテープ台が足の上に落ちる
2024年3月26日、東京都内の保育施設において、他児が棚の上(高さ1m)に置かれたセロハンテープを使おうとしたところ、セロハンテープの台が落ち、近くにいた幼児の足の上に落ち、指を骨折。セロハンテープの台は重さのあるもので、棚の上に置いた状態で幼児らに使用させていた(2024年5月23日)。
▶他児に押されて転倒し、側溝に額をぶつける
2024年2月13日、静岡県内の保育施設の園庭において、側溝近くで遊んでいた幼児が、他児に押された際に転倒し、側溝に額をぶつけて額を縫う裂傷。側溝には蓋がなかった(2024年4月18日)。
▶持ち上げた側溝の蓋を落とす
2024年2月15日、宮崎県内の保育施設の園庭において、幼児2名が側溝の蓋を持ち上げ、うち1名が手を離したところ、もう1名の手の上に蓋が落ち、右手薬指を2針縫う裂傷。この蓋は固定されておらず、当該施設の安全管理が不十分だった(2024年3月28日)。〔所コメント〕敷地内に側溝や排水溝などの蓋がありましたら固定してください。持ちあげて落としてケガをするほか、中に水がある場合は窒息の危険もあります。
▶片付けていた絵本を落とし、園児の顔にあたる
2023年4月25日、北海道内の保育施設において、職員が本棚に絵本を片付けていたところ、誤って絵本を数冊落とした際に、本棚の近くで職員の片付けている様子を見ていた2歳児の顔に絵本が当たり、左頬創傷の重傷(2024年3月28日)。
▶廊下でサーキット遊びをしていて足をぶつける
2023年6月22日、愛媛県内の幼稚園において、6歳児が廊下で大型積み木等を使ったサーキット遊びをしていた際に、大型積み木の角に足をぶつけ、左足第1指骨折等の重傷。この廊下は、サーキット遊びを安全に行うにはスペースが狭く、職員の安全配慮が不十分だった(2024年4月4日)。
▶片付け忘れた大玉に乗り上げて地面にからだをぶつける
2024年1月17日、愛知県内の保育施設において、幼児が園庭に置かれていた大玉を押したところ、大玉に幼児が乗り上げた後に、地面に頭と手をぶつけ、左鎖骨を骨折。大玉は、他児が遊んだ後も片付けられておらず、園庭に置かれたままとなっていた(2024年2月29日)。
▶乗用玩具に乗って移動中に軽トラックに衝突
2023年12月26日、千葉県内の保育施設の外遊びにおいて、遊び場へ移動中の幼児が乗用玩具に乗ったまま進んでしまい、軽トラックと衝突して転倒し、右頭部を3針縫合。この施設では、外遊びの際は職員2名体制としていたが、当時、職員1名がそばを離れており、幼児をすぐに追いかけて止めることができなかった(2024年2月1日)。
▶施錠しないと外れやすいトイレのドアが外れて頭にぶつかる
2023年12月18日、秋田県内の保育施設において、幼児がトイレのドアに寄りかかったところ、ドアが外れて幼児の頭にぶつかり、頭部を裂創。ドアは容易に取り外しができるもので、施錠していないと外れやすい状態にあった(2024年1月12日)。
▶地面に固定されていなかった鉄棒が倒れて腕に当たる
2023年5月2日、佐賀県内の保育施設の園庭において、幼児4名が鉄棒に縄跳びを結んで引っ張る遊びをしていたところ、鉄棒が倒れ、うち1名の4歳児の腕に当たり、左前腕部打撲の重傷。鉄棒は地面に固定されていない状態で設置されていた(2023年11月9日)。
▶大人用健康器具で負傷(口を打つ)
2023年1月13日、東京都内の保育施設において、公園での園外保育中、幼児が公園に設置された大人用健康器具で遊んだところ、器具の手すりに口を打ち、口内及び歯を負傷(2023年4月20日)。
▶誤ってつけた部品の突起に顔面をぶつける
2023年11月9日、福島県内の保育施設において、遊んでいた幼児が転倒した際に室内を仕切るパネルの接続部に顔をぶつけ、右瞼を裂傷。職員は、室内を仕切るパネルを設置する際に、平らな部品ではなく、誤って突起が生じる部品をつけてしまっていた(2024年1月12日)。〔所コメント〕組み立て方を間違えると、部品が外れやすくなったり飛び出したりすることがあります。組立方法が記された説明書は保存し、何かおかしいと思った時は一旦使用を中止し、説明書を確認しましょう。
▶砂場のシートにつまずき、コンクリートに目をぶつける
2023年11月11日、兵庫県内の保育施設の園庭において、6歳児が砂場にかぶせてあったシートにつまずいた際に、近くのコンクリートに右目をぶつけ、後日、眼底骨折と診断。保育施設では、園庭遊び開始の前にシートは取り外すこととなっていたが、職員はシートが取り外されていない状態で園児を遊ばせていた(2023年12月21日)。
▶倒れてきた椅子が足を直撃
2023年10月17日、長崎県内の保育施設において、1歳児がピアノの椅子につかまり立ちをしていたところ、椅子に座っていた職員が立ち上がった際に椅子が倒れ、一緒に倒れた1歳児の足を直撃し、足指の裂傷及び爪剥離の重傷。当時、職員1名で保育をしており、他児の危険な動きを見て、とっさに立ち上がったため、椅子が倒れてしまった(2023年12月7日)。
▶遊具から落ちたときに近くにあった三輪車に脛をぶつける
2023年4月14日、兵庫県内の保育施設の園庭において、4歳児が遊具(雲梯)から落下した際に、三輪車で右脛を打ち、右脛骨骨折等の重傷。三輪車は遊具の下に放置されたまま片付けられていなかった(2023年11月16日)。
▶ころんだときにベンチに顔をぶつける
2023年9月22日、福井県内の保育施設の園庭において、幼児がベンチと三輪車の間を走り抜けようとして転倒し、ベンチで鼻と口を打ち、口唇を裂傷。当時、当該施設では、使用していない三輪車が園庭に置き去りにされている等、幼児が安全に遊ぶ環境が整えられていなかった(2023年11月16日)。
▶ウォータースライダーで児童同士が衝突する
2022年8月24日、島根県内の放課後児童クラブが参加した公民館主催(放課後児童クラブ共催)の「デイキャンプ」において、施設内に設置されたウォータースライダーで遊んでいた児童が他児と接触し、その後意識不明の状態となり、救急搬送されたが、翌日死亡が確認された。両者のスタッフの配置を含め、事故発生時の状況について、現在、調査中(2023年9月7日)。〔所コメント〕報道された事故です。報道によると、スライダーの途中で止まっていた児童に、上から滑ってきた他児がぶつかったとのことです。
▶すべり台で他児とぶつかる
2023年5月25日、大阪府内の保育施設の公園での園外保育中、幼児が遊具(すべり台)で遊んでいたところ、他児と接触し、前歯を強打して損傷。当該遊具は、幼児の年齢で遊ぶにあたり、大きさや高さの面で適切ではなかった(2023年8月17日)。
▶流し台の角に頭をぶつける
2023年6月21日、秋田県内の保育施設において、幼児が保育室で体を動かしていたところ、流し台の角に頭部をぶつけ、裂創を負う。流し台の角にはコーナークッション等のケガ防止策がとられていなかった(2023年7月13日)。
▶着席していた机が動かされ、机の角に歯をぶつける
2023年3月15日、愛媛県内の保育施設において、職員が2歳児が着席している机を動かしたところ、2歳児がバランスを崩し、顎と歯を机の角に打ち付け、外傷性歯の脱臼等の重傷。なお、職員は、2歳児の着席している様子を確認せずに机を動かした(2023年6月22日)。
▶ロッカーの名札入れに頬をぶつける
2023年4月25日、長野県内の保育施設において、幼児がロッカーの名札入れに頬をぶつけたところ、名札入れの一部が割れていたため、鋭利な部分で頬を深く切る刺創(2023年6月15日)。
▶椅子に座ろうとしてテーブルに顔をぶつける
2023年4月22日、東京都内の保育施設において、テーブル付き食卓イスに座ろうとした幼児がバランスを崩し、近くのテーブルに顔をぶつけ、3針縫う挫創。事故当時、合同保育をしており、テーブル付き食卓イスは幼児の年齢に適していなかった(2023年6月1日)。
▶園庭に置かれたプールの側面に顔をぶつける
2022年9月13日、東京都内の保育施設の園庭において、遊んでいた幼児がプールに近づき、転んだ際にプールの側面に顔面をぶつけ、5針縫う裂傷。プールは使用後も片付けられず、園庭に置かれたままだった(2023年4月6日)。
つまずく、すべる、姿勢を崩す
NEW! ▶片付け忘れたマットにつまずき転倒
2024年7月29日、福井県内の放課後児童クラブにおいて児童がプレイルームで遊んでいたところ、トランポリン用マットにつまずいて転倒し、右足指小指を骨折。このマットは使用後も片付けられておられず、置かれたままだった(2024年9月12日)。
NEW! ▶6段に積み上げられた巧技台から飛び降りて骨折
2024年7月8日、秋田県内の保育施設において、4歳児が6段に積み上げられた巧技台の上から飛び降りた際に両手をついて着地し、右腕若木骨折等の重傷。巧技台の高さは4歳児にとっては適切ではなく、安全な遊びの設定がなされていなかった(2024年8月29日)。
NEW! ▶お座りから後方に転倒し、頭部陥没骨折
2024年5月10日、埼玉県内の保育施設において、お座りをした乳児が玩具を取ろうとした際に後方に転倒し、床(フローリング)に後頭部を打ちつけ、頭部陥没骨折。当時、乳児はマットが敷かれていないフローリングで遊んでいた(2024年8月29日)。〔所コメント〕赤ちゃんは頭が重いので、バランスが崩れると頭から転倒します。
NEW! ▶ボール遊び中に後方に転倒し、後頭部を強打
2024年7月2日、岡山県内の保育施設において、幼児がボール遊びをしていたところ、後方に勢いよく転倒した際に後頭部を強打し、耳から出血があり、救急搬送され、錐体骨骨折で入院。当時、ソフトマットを外してコルク床でボール遊びをしており、ボール遊びをするには狭い空間であった(2024年8月29日)。
NEW! ▶水遊びで濡れたマットで滑って転倒し、後頭部に切傷。
2024年7月23日、埼玉県内の保育施設において幼児が室内から外に出ようとしたところ、外に敷かれたマットが濡れていたため、滑って転倒し、後頭部を8針縫合。当時、当該施設では水遊びをしており、マットは濡れたまま置かれていた(2024年8月8日)。
▶園児と手をつないで走っていた職員の足がもつれ、園児と共に転倒
2024年7月10日、北海道内の保育施設において、マラソンに取り組んでいた4歳児を援助するために、職員が手を繋いで走っていた際に、足がもつれて4歳児と共に転倒し、4歳児が左腕を骨折する重傷(2024年8月1日)。
▶マットにつまずき職員が転倒、ぶつかった園児は大腿骨骨折
2024年6月5日、宮崎県内の保育施設において、職員が離れた場所から2歳児がいる場所に行こうとしたところ、足元のマットにつまずいて2歳児にぶつかり、2歳児が左足大たい骨骨折の重傷(2024年8月1日)。
▶職員が転倒、園児の左手を踏む
2024年6月24日、沖縄県内の保育施設において、職員が幼児を抱っこして移動していたところ、つまずいて転倒した際に、職員の左足膝で近くにいた別の幼児の左手を踏み、左手指を骨折(2024年8月1日)。
▶園児と共に職員が転倒、園児は後頭部を打つ
2024年6月18日、福島県内の保育施設において、職員が幼児の両脇を持って立ち上がろうとした際に足を滑らせて幼児と共に転倒し、幼児が後頭部を床に打った。その後、幼児は嘔吐を繰り返したため受診(2024年8月1日)。
▶水遊び中に走って転倒し、大腿骨骨折
2024年6月20日、岡山県内の保育施設のテラス(コンクリート面)において、幼児らが水遊びを始めた直後に走り出したところ、うち1名の5歳児が転倒し、大たい骨骨折の重傷(2024年8月1日)。
▶午睡中の布団につまずき職員が転倒、園児が重傷
2024年5月27日、山口県内の保育施設において、職員が午睡中の幼児らの間を歩いて通ろうとした際に、敷かれていた布団に足をとられて転倒し、近くに寝ていた2歳児の上に倒れ、児が鎖骨骨折の重傷(2024年5月30日)。〔所コメント〕職員が転び、接触した園児がケガをする事故は複数起きています。
▶年長児用の巧技台から飛び降りて着地に失敗
2024年4月5日、新潟県内の保育施設において、3歳児が職員と片手をつなぎ、巧技台から飛び下りたところ、着地に失敗し、右脛を骨折する重傷。巧技台は年長児に合わせた高さで3歳児には合っておらず、また、職員の補助は片手のみで、3歳児に対しては不十分であった(2024年7月4日)。
▶段差で足を踏み外し、壁に顔面をぶつけ、意識不明になる
2024年6月7日、兵庫内の保育施設において、幼児が傾斜のあるマットを登りきったところに生じていた段差で足を踏み外し、壁に顔面をぶつけ、一時意識不明になり、救急搬送(2024年6月27日)。
▶マットを敷かずに側転の練習中に転倒
2024年3月5日、千葉県内の保育施設において、5歳児が体育の時間に側転の練習をしていた際に転倒し、左上腕骨顆上骨折の重傷。当時、床に運動用マットを敷かずに体育を行っており、滑りやすく、また、衝撃が吸収されない状態にあった(2024年4月18日)。
▶地面が削れて大きくなっていた段差につまずき転倒
2024年1月15日、静岡県内の保育施設において、幼児が園庭から保育室に戻ろうとしたところ、保育室のテラス下の段差につまずいて転倒し、顔面を切創。段差は、地面部分が削れて大きくなっていたが、補修をしていなかった(2024年3月28日)。
▶避難用すべり台の斜面をよじ登ってバランスを崩す
2023年11月24日、大阪府内の保育施設において、避難用滑り台の斜面をよじ登っていた幼児がバランスを崩した際に左手指に負荷がかかり、左手指を骨折。避難用滑り台は斜面をよじ登るものではないが、この施設では避難用滑り台を普段から遊びで使用していた。(2024年3月14日)。
▶片付け忘れた雑巾を踏んで転倒
2023年12月19日、佐賀県内の保育施設において、幼児が床に置かれた雑巾を踏んで転倒し、下唇及び歯を負傷。職員が雑巾を片付け忘れたため、幼児の移動用通路に雑巾が置かれたままとなっていた(2024年3月14日)。
▶コーンバーにつまずき転倒
2023年12月25日、千葉県内の保育施設において、幼児が園庭の手洗い場近くに置かれたコーンバーにつまずき転倒した際に、顔面をコンクリート面にぶつけ、歯等を負傷。コーンバーは園庭外に置かれるべきものであったが、職員間の情報伝達が不十分であったため、取り決めと異なる場所に置かれていた(2024年2月22日)。
▶2段重ねた大型ソフトブロックでバランスを崩す
2023年10月3日、東京都内の保育施設において、2段重ねた大型ソフトブロックで遊んでいた1歳児が、バランスを崩し、左腕をついた際に、左腕骨折の重傷。この施設では、大型ソフトブロックを2段重ねて遊ぶ際には保護マットを敷くこととなっていたが、保護マットを敷かずに遊ばせていた(2024年1月12日)。
▶玩具につかまり立ちをしていて転倒
2023年8月4日、大阪府内の保育施設において、0歳児が玩具(玉落とし)につかまり立ちをしていたところ、玩具を歯で噛んでいた際に姿勢を崩したものと考えられ、歯槽骨骨折等の重傷。なお、この玩具は座って遊ぶもので、つかまり立ちの支えにする等の使い方は適切ではなく、また、職員は玩具につかまり立ちをすることの危険認識が不足していた(2023年9月14日)。
▶三輪車をフラフープで連結して遊んでいて負傷
2023年3月13日、大阪府内の保育施設の園庭において、三輪車2台をフラフープで連結して遊んでいたところ、幼児がフラフープにつまずき転倒し、頭部を打ち、救急搬送。職員は、幼児らが三輪車を当該フラフープで連結して遊んでいる様子を見ていたが、注意する、または連結を外す等の安全配慮が不足していた(2023年8月17日)。
▶年末の大掃除でワックスがけした床で転倒
2023年1月4日、神奈川県内の保育施設において、3歳児が保育室の床で転倒し、右腕にひびが入る重傷。当該施設では、年末の大掃除で床にワックスをかけており、滑りやすい状況にあったが、3歳児らの行動に注意を払う等の安全配慮が不足していた(2023年11月2日)。〔所コメント〕滑りにくいワックス(製品)がありますので、使用する製品を事前に検討することをお勧めします。
▶泡遊び中にすべって、コンクリート面に頭部をぶつける
2023年8月8日、香川県内の保育施設において、コンクリート製のプールで泡遊びをしていたところ、4歳児が滑って転倒し後頭部を打撲した2日後、体調を崩し、救急搬送され、左硬膜下血種等と診断。なお、転倒が予測される泡遊びをコンクリート製のプールで行うことは危険であった(2023年10月13日)。
▶椅子につまずき、額をぶつける
2023年5月30日、東京都内の保育施設において、幼児が自由時間にキッチン台を伝え歩きしていたところ、椅子につまずき、キッチン台の縁に額を打ち付け、4針縫う裂傷。キッチン台の近くに椅子が置かれており、安全配慮が不足していた(2023年8月10日)。
詰まる
▶りんごを詰まらせる(2024年に報道)
2022年11月29日、東京都内の保育施設において給食のりんごを食べていた1歳児が、眠そうな様子となったため、職員が当該児の口内からりんごをかき出したところ、泣いた後にぐったりして意識不明となり、病院に救急搬送されたが入院加療中に死亡した(2024年5月23日)。〔所コメント〕この下に掲載している事故の数カ月前に起きた同じりんごを誤嚥した事故です。発生後に公表されていれば、その後の事故のいくつかは防げたかもしれません。
▶マシュマロを詰まらせる
2024年4月22日、沖縄県内の放課後児童クラブにおいて、児童がおやつ(マシュマロ)を喉に詰まらせ意識不明となり、病院に救急搬送されたが、意識不明の重体。児童は飲み込む力が弱いため、別のおやつが用意されていたにもかかわらず、児童がマシュマロを手にすることを職員は容認してしまった(2024年5月10日)。〔所コメント〕マシュマロをよく食べる欧米では、「子どもが窒息しやすい食べ物」のひとつとして知られています。詳細はわかりませんが、手にすれば口にするのは一瞬のできごとです。
▶小さく刻んだりんごを詰まらせる
2023年5月16日、愛媛県内の保育施設において、0歳児に離乳食(小さく刻んだりんご)を与えたところ、0歳児が呼吸困難となり、心肺停止状態で病院に救急搬送された。現在、原因を調査中(2023年5月25日)。
▶すりおろしたりんごを詰まらせる
2023年4月18日、鹿児島県内の保育施設において、0歳児に離乳食(すりおろしたりんご)を与え、職員がお迎えの準備をしていた際に、0歳児の顔色に異変があったため、応急処置を施し、病院に救急搬送されたが、意識不明の重体。現在、原因を調査中(2023年5月25日)。
ふさぐ
NEW! ▶うつぶせ寝で死亡
2023年7月25日、和歌山県内の保育施設において、午睡していた0歳児がうつぶせになって意識不明の状態で発見され、救急搬送されたが、その後死亡が確認された。事故発生時の状況も含め、現在、原因を調査中(2024年9月12日)。
▶うつぶせ寝で死亡
2022年7月30日、茨城県内の保育施設において、0歳児がうつぶせ寝で、意識及び呼吸がない状態で発見され、救急搬送されたが、その後死亡が確認された。なお、当該施設では保育に必要な人員が配置されておらず、睡眠時に0歳児の状態を確認するなど職員が保育に専念できる状況になかった(2023年4月13日)。
▶うつぶせ寝で死亡
2023年3月19日、宮崎県内の保育施設において、うつぶせ寝で午睡していた0歳児が異変状態で発見され、救急搬送されたが、その後死亡が確認された。事故発生時の状況も含め、現在、原因を調査中(2023年4月6日)。
溺れる
▶そり滑りで川に転落
2021年3月9日、北海道内の保育施設が堤防で園外保育中、そり滑りをしていたところ、幼児2名が川に転落。救助後、救急搬送(2021年11月18日)。
★「安全」の「7 附 (1) 水死、溺死事例」に詳細
▶河川敷で保育中に川で溺水
2023年3月17日、東京都内の保育施設の河川敷での園外保育中、幼児が川で溺水し、意識不明の状態で発見され、救急搬送。事故当時、職員は他児のそばにいて、幼児のそばに職員は誰もいなかった(2023年4月13日)。
誤飲(異物)
NEW! ▶ゼリー容器に入った消毒液をおやつと誤認し与える
2023年8月17日、長崎県内の保育施設において、手作りゼリー用容器(大きさは不明)に入った消毒用次亜塩素酸ナトリウムを職員がおやつと誤認し、乳児に与えた。当該施設の食事は外部搬入されているが、受け入れる際の確認が不十分であり、また、職員は中身を確認せずに乳児に与える等、安全管理がなされていなかった(2024年9月5日)。〔所コメント〕薬剤や洗剤を食べ物や飲み物の容器に入れて、誤飲(誤食)する事故は多く起きています。
NEW! ▶破損した耐熱ガラス製容器の一部が給食に混入
2024年8月7日、福岡県内の保育施設において、給食に異物(ガラス片)が混入し、翌日、乳児1名の便からガラス片を発見。このガラス片は当該施設で使用していた耐熱ガラス製炊飯器用おかゆ調理容器の一部と見られ、当時、この容器の取扱説明書で使用禁止となっている金属製スプーンを使用して容器からおかゆを取り出していた(2024年8月29日)。
NEW! ▶おやつの菓子に木片が混入
2024年7月19日、岐阜県内の保育施設において、おやつとして園児に提供された菓子(マドレーヌ)の中に異物(木の繊維状のもの)が混入(2024年8月8日)。
▶ビニール片を誤食
2024年5月13日、岐阜県内の保育施設において、幼児が給食(汁物)に混入したビニール片を誤食。この施設では以前にも給食への異物混入が起きていたが、調理員及び職員は、調理時及び盛付時の確認で異物を確認することができなかった(2024年5月30日)。
▶ラップ片を誤食
2023年6月19日、秋田県内の保育施設において、幼児が給食(汁物)に混入したラップ片を誤食。職員は、幼児から配膳した汁物に異物があることを指摘されたが、具材と思い込み、確認せずに与えていた(2023年9月7日)。
誤食
NEW! ▶賞味期限切れのタルタルソースを給食に出す
2024年6月20日、大阪府内の幼稚園の給食において、園児に賞味期限切れのタルタルソースが提供された。当該タルタルソースは業者が納入したもので、業者は納入前に賞味期限の確認を怠っていた(2024年8月8日)。
▶誤って納品された食材に気づかず給食を調理
2024年5月1日、香川県内の小学校及び中学校の給食において、食物アレルギー(小麦)のある2名の児童生徒がアレルギー症状を発症し、うち1名が救急搬送。給食を調理したセンターは、「小麦」を含まない食材を発注したが、誤って「小麦」を含む食材が納品されたことに気付かなかったため、児童生徒にアレルギーを発症させる物質を含んだ給食が提供された(2024年5月23日)。〔所コメント〕これは小中学校での事故ですが、誤った食材が納品されることはあります。発注したものが納品される「はず」と思わず、食材の確認をしてください。
▶アレルギーを確認せずにおやつを与える
2024年4月20日、岡山県内の放課後児童クラブにおいて、おやつを食べた児童がアナフィラキシーを発症し、救急搬送。職員は、児童におやつを与える際に、「アレルギー表」(保護者からの情報によりアレルギーを記載したもの)の確認を行わなかった(2024年5月10日)。
▶用意されていた除去食ではない給食を誤食
2023年7月27日、鳥取県内の保育施設において、給食を食べた幼児がアナフィラキシーを発症し、救急搬送。当該幼児用としてアレルゲン除去食を用意していたが、職員の確認不足で、別のアレルゲンが除去されていない給食が与えられていた(2023年9月7日)。
▶おやつを食べてアナフィラキシーを発症
2023年5月9日、鹿児島県内の保育施設において、アレルギーのある幼児に対して、職員が確認せずにおやつを与えたため、おやつを食べた幼児がアナフィラキシーを発症し、受診(2023年7月6日)。〔所コメント〕アレルギーのある園児に対し、おやつの誤食事故が多く起きています。
▶おやつを食べてアナフィラキシーを発症
2023年5月22日、滋賀県内の保育施設において、小麦アレルギーがある幼児に対して、アレルゲンを含むおやつを職員が誤って与えたため、おやつを食べた幼児がアナフィラキシーを発症(2023年6月8日)。
▶おやつを食べてアナフィラキシーを発症
2023年4月27日、鳥取県内の保育施設において、アレルギーのある幼児に対して、他児のおやつを職員が誤って与えたため、おやつを食べた幼児がアナフィラキシーを発症し、救急搬送(2023年6月1日)。
熱傷
NEW! ▶溶けた熱いロウが園児にかかり熱傷
2024年7月22日、兵庫県内の保育施設の行事において、固形燃料が入った「虫よけキャンドル」を職員が手に持ち、移動しようとしたところ、5歳児が後ろから衝突し、「虫よけキャンドル」から液体化したロウが5歳児にかかり、火傷を負った。職員は、熱を持ったままの「虫よけキャンドル」を移動させる等、安全配慮が不足していた(2024年9月12日)。
▶ポットの蓋を開けたまま運び、お湯が園児にかかる
2024年7月16日、東京都内の保育施設の調乳室において、職員がポットのお湯を捨てるために、ポットの蓋を開けたまま蓋部分を持って移動したところ、この蓋が外れてポットが落下した。その際に、調乳室に設置していた安全柵の外側にいた1歳児に跳ね返ったお湯がかかり、首・腹・脚部にかけてⅠからⅢ度の熱傷(熱傷の程度は混在)を負う重傷(2024年8月1日)。
▶裸足で避難用スロープを通って熱傷
2024年6月11日、千葉県内の保育施設において、火災報知器が作動したためスロープを通って避難したところ、1名の幼児が足裏の熱さを訴え、両足底にⅡ度の熱傷。この施設では避難時に靴を履かせることになっていたが、この幼児は裸足で避難していた(2024年6月27日)。〔所コメント〕日射で避難用スロープが熱傷を負うほど熱かったということです。猛暑期間中に避難路の点検をお勧めします。
▶保育室の机上に置いたコーヒーに園児が手を入れる
2024年5月7日、愛知県内の保育施設において、職員が保育室の机上に置いたコーヒーの中に1歳児が手を入れ、右手にⅡ度の熱傷。1歳児の手が届く場所に高温の飲み物を置かれている中、職員らは誰も1歳児を見ていなかった(2024年6月6日)。
▶施錠し忘れた職員室に入り、ストーブを触る
2024年3月22日、宮崎県内の保育施設において、1歳児が職員室に設置したストーブに触り、手にⅡ度の熱傷を負う重傷。職員室の入口には柵が設置されていたが、当時、柵は施錠されておらず、子どもは職員室に入ることができる状態にあった(2024年5月23日)。〔所コメント〕職員室の入口に柵を設けていたとしても、暖房器具は柵等で囲い、子どもが触れないようにすることをお勧めします。
▶暖房機の配管カバーが破けて配管をさわる
2024年1月12日、福島県内の保育施設において、幼児が暖房機の配管を覆っている布製カバーを引っ張ったところ、カバーが破け、幼児の指が配管に直接触れて熱傷を負った。カバーは劣化して破けやすい状態になっていたが、施設はその状態に気付いていなかった(2024年3月14日)。
▶椅子の上に立ってかき混ぜていた鍋が倒れ、熱湯が足にかかる
2023年9月20日、大阪府内の保育施設において、ガスこんろで煮ていた草木染の鍋が倒れ、鍋から流れ出した熱湯が2名の幼児らにかかり、うち4歳児が両足の膝下にⅡ度の熱傷を負う重傷。当時、職員は、鍋の状況を上方から幼児らに見せるために、幼児らを椅子の上に立たせており、幼児らが不安定な体勢で鍋をかき混ぜていたため、バランスを崩し、鍋が倒れたものと考えられる(2023年11月2日)。
▶遊戯室の座卓の上に置いたコーヒーが園児にかかる
2023年1月31日、奈良県内の保育施設において、職員が座卓の上に置いたコーヒーが幼児にかかり、顔、頭部、腕に熱傷。当時、職員は遊戯室で保育をしながら事務仕事をしていた(2023年3月16日)。
▶配膳台が傾き、汁物が園児にかかる
2021年10月2日、北海道内の保育施設において昼食準備中、ストッパーのかかっていない配膳台を子どもが押したところ、傾いた台の上の汁物が近くにいた別の4歳児の下半身等にかかり、腰や臀部等にⅡ度の熱傷(2022年1月14日)。〔所コメント〕汁物など温度の高いものの配膳は子どものいない場所で行うか、子どもを近づけないように保育者で声をかけあってください。
▶コードが引っかかりアイロンが園児の腕に落下
2021年10月19日、神奈川県内の保育施設において、職員がアイロンの電源を切りその場を離れた際に、5歳児が棚の引出しを開けようとしたところ、アイロンのコードが引っかかり落下。5歳児の左上腕にⅢ度の熱傷等(2021年12月9日)。〔所コメント〕電源を切ってもコードを抜いてまとめておかないとこういう事故が起きます。まず、園児が入れる場所に使用後のアイロンは置かないようにしましょう。
▶電気ケトルのお湯がこぼれて足にかかる
2021年3月31日、東京都内で、訪問保育中、電気ケトルのお湯がこぼれ、3歳児の右大たい部にかかり、Ⅱ度の熱傷等の重傷(2021年7月15日)。
▶運んでいたコーヒーが園児にかかる
2021年2月10日、兵庫県内の保育施設において、職員が運んでいたコーヒーが幼児にかかり、上腕に熱傷(2021年4月15日)。
▶コードを引っ張られ落下した加湿器から熱湯
2021年2月15日、千葉県内の放課後児童クラブにおいて、室内で児童が遊んでいたところ、ロッカーの上に置かれた加湿器のコードを児童が引っ張り、加湿器が落下。加湿器内のお湯が児童の背中にかかり、火傷(2021年11月18日)。〔所コメント〕保育施設での事故ではありませんが、加湿器でよく起きる事故です。
▶熱湯が出る蛇口をひねる
2020年4月9日、沖縄県内の保育施設で2歳児が熱湯の出る蛇口をひねり、熱湯を浴び下肢部を火傷の重傷(2020年7月2日)。
▶柵のないファンヒーターに指を入れる
2018年12月14日、神奈川県内の保育サービス事業者が児童館で園外保育中、1歳児が柵のないファンヒーターの出口に左手を入れ、左手人差し指等にⅡ度の火傷(2019年2月7日)。
▶床に置いたみそ汁の鍋につまずき、鍋の中に落ちる
2017年6月21日、東京都の認可外保育施設において、昼食時に保育士がみそ汁の鍋を床に置いてその場を離れたところ、幼児(2歳児)が鍋につまずき、鍋の中に落ち、大腿後部から背中にかけてⅡ度熱傷(真皮に達し、水泡又はびらんができるやけど)の重傷を負った(2017年10月5日)。
見失い、置き去り
▶公園で園児を見失い
2024年6月13日、東京都内の保育施設の公園での園外保育中、幼児1名がいないことに気付き探していたところ、路上で発見・保護。園外保育を実施するにあたり、状況把握や役割分担等の職員間の連携認識不足が見られ、安全管理が不十分であった(2024年7月19日)。
▶園庭に戻る際に園児を見失い
2024年1月20日、東京都内の保育施設において、園外保育先から園庭に戻った後に、幼児1名がいないことに気付き探していたところ、住民が発見・保護。職員は、園庭に戻る際に人数確認を行わなかった(2024年5月10日)。
▶神社で園児を見失い
2024年3月13日、東京都内の保育施設の神社での園外保育中、幼児1名がいないことに気付き探していたところ、路上で幼児を発見した住民により交番に届けられ、保護。職員は、園外保育の実施前に打合せを行わなかった等、安全管理が不十分であった(2024年5月10日)。
▶押し入れの中に園児を取り残し
2023年4月26日、東京都内の保育施設において、幼児が押入れに入っていることに気付かないまま職員が押入れを閉めて、その後、押入れの中から幼児が発見された。職員は押入れを閉める際に、押入れの中を確認していなかった(2024年4月25日)。〔所コメント〕押入れは狭い空間ですから、閉じ込めにより熱中症等で命を落とす可能性もある場所です。閉めるときは、必ず中に誰かいないか目視で確認してください。
▶遠足で利用した電車のホームに園児を置き去りに
2023年10月25日、東京都内の保育施設の園外保育において、職員2名と幼児らが電車に乗ろうとしたところ、うち1名の幼児がホームに取り残され、近くにいた学生が保護し、職員に引き渡した。当時、幼児らの最後尾に職員を配置しなかったため、幼児の取り残しに気付かなかった(2024年4月11日)。〔所コメント〕職員2名であれば、1名が先頭で電車に乗り、もう1名が最後尾に立ち、子どもたちの前後を大人ではさむ方法をお勧めします。
▶公園で園児を見失い
2023年12月25日、東京都内の保育施設の公園での園外保育において、帰園するために職員が幼児らを避難車に誘導したところ、幼児1名を見失い、道路にいた幼児を住民が発見・保護。職員は、幼児を誘導した後、目を離したため、幼児が集団から離れたことに気付かなかった(2024年4月11日)。
▶園舎裏を散歩中に園児を見失い
2023年6月26日、東京都内の保育施設の園舎裏を散歩中、職員が幼児を見失い、保育施設の通用門前で当該幼児を発見・保護(2023年12月14日)。
▶死角や出入口の多い公園で園児を見失い
2023年4月18日、東京都内の公園での園外保育中、職員が幼児2名がいないことに気付き探していたところ、道路を歩く幼児2名を住民が発見・保護。当該公園は死角や出入口が多く、進級したばかりの時期の園外保育先として適切ではなかった(2023年8月3日)。〔所コメント〕新年度が始まったばかりの4月は見失い、置き去りが多く起きる時期です。お散歩は、職員も園児も園生活に慣れた5月以降に始めることをお勧めします。
▶公園で園児を見失い
2023年4月19日、東京都内の公園での園外保育中、幼児が集団から離れたことに職員が気付かず、住民が歩道で幼児を発見・保護(2023年5月25日)。
▶公園に園児を置いたまま帰園
2023年1月20日、東京都内の保育施設において、職員が園外保育先の公園に幼児を残したまま帰園。公園から帰園する際、職員は人数確認をしたが、幼児がいないことに気付かなかった(2023年5月25日)。
▶公園に園児を置いたまま帰園
2023年4月19日、東京都内の保育施設において、職員が園外保育先の公園に幼児を残したまま帰園し、気付いて引き返した職員が公園で幼児を発見・保護。公園から帰園する際、職員は幼児がいないことに気付かなかった(2023年4月27日)。
▶公園で園児を見失い
2023年4月19日、東京都内の公園での園外保育中、職員が幼児を見失い、道路上で発見・保護(2023年4月27日)。
▶公園に園児を置いたまま帰園
2023年2月14日、東京都内の保育施設において、職員が園外保育先の公園に幼児を残したまま帰園し、他の保育施設の職員が幼児を発見・保護。公園から帰園する際、職員は人数確認をしていなかった(2023年4月6日)。
園舎や園敷地から出ていく
▶施錠されていなかった門から園外へ
2024年6月20日、愛知県内の保育施設において、幼児が園外に出て、路上で住民により発見・保護。 当時、保育施設の門は施錠されていない時間帯であったが、職員は当該幼児が園庭で遊んでいるものと思い込み、園外に出たことに誰も気付かなかった(2024年8月1日)。
▶出かける準備中に玄関から園外へ
2024年2月13日、東京都内の保育施設において、職員が幼児らと園外保育に出かける準備を玄関で行っていた際に、幼児1名が園外に出て、路上で住民により発見・保護。職員は、玄関で準備を行うに際して、幼児らの全体の動きを見る者がいなかった等、安全管理が不十分であった(2024年5月10日)。
▶保育室を抜けだし玄関ドアから園外へ
2024年3月1日、東京都内の保育施設において、園外に出た幼児を住民が路上で発見・保護。当該児は保育室から廊下に出て、玄関ドアから園外に出たが、職員は幼児の行動に気付かなかった(2024年4月18日)。
▶施錠を解除して園外へ
2023年10月23日、東京都内の保育施設において、幼児が園外に出て、徒歩で自宅に向かい、幼児の保護者により発見・保護。職員は登園後に保育室に入らない当該幼児を認識していたがその所在を見失い、また、当該施設の門扉の解錠ボタンの下部に踏み台があり、当該幼児が解錠できる状態だった(2024年4月11日)。
▶施錠されていなかった門扉から園外へ
2024年1月27日、東京都内の保育施設において、園庭から園外に出た幼児を住民が路上で発見・保護。当時、施設の門扉は施錠されていなかった(2023年10月5日)。
▶開いていた門から園外へ
2023年11月13日、東京都内の保育施設において、幼児が園外に出て、徒歩で自宅に向かい、幼児の保護者により発見・保護。職員は幼児が登園後に保育室に入ったことを確認しておらず、また、施設の門は開門されていた(2024年2月8日)。
▶施錠を解除して園外へ
2023年9月5日、東京都内の保育施設において、園外に出た幼児を住民が路上で発見・保護。当該施設の玄関及び通用門は施錠されていたが、幼児が容易に開けることができるものであった(2023年10月5日)。
▶施錠を解除して園外へ
2023年7月6日、東京都内の保育施設において、園外に出た幼児を住民が公園で発見・保護。当該施設の門の鍵は子どもの手が届く高さにあり、子どもが解錠できる状態だった。また、門に立っていた職員は幼児が園外に出たことに気付かなかった(2023年8月3日)。
▶開放されていた玄関、通用門から園外へ
2023年4月13日、東京都内の保育施設において、幼児が園外に出て、徒歩で自宅に向かい、自宅前で住民により発見・保護。当時、当該施設の玄関及び通用門は開放されており、職員も不在であった(2023年4月20日)。
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