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特定非営利活動法人(NPO法人)
保育の安全研究・教育センター
Center for Child Daycare/Nursery Safety
Research and Training
(Registered Non-Profit Organization / Tokyo)
* The mission statement of the Center is here.


代表理事:掛札逸美(心理学博士)
〔リンク先は個人サイト:
2017年1月31日
Director: Itsumi Kakefuda (PhD in Psychology)



更新とお知らせ

★「開いたのに新しい内容が出てこない!」、そのページを再度、読み込み直してください ★ 「トピックスってどこ?(スマホ)」、画面右上の3本線を押してください。★

★保護者の方へ:家庭における深刻事故予防については、特にこちらの5-4、5-5をお読みください。

★掛札が次の本の原稿書きをしておりますため、大きな更新が遅れております。年度末までには重要な更新をします。お尋ねをいただきましたが、ウェブサイトの情報提供は組織と目的の一番下にあります通り、すべて掛札と所のボランティアです(報酬はいただいていません)。「ボランティアだから遅くなっていい」とは言いませんが、私にも優先順位はあります(サイトの情報提供は遅すぎますか?)。「本でなくサイトに書けばいいではないか」というご意見もありましょうけれども、本という形式でなければできないこともあります(次の本を見ればわかります)。「タダでもらえて当たり前」はおやめください。お金をくださいとはまったく言っていません(命にかかわる情報についてはお金をいただくべきではないという信念です)。皆さんがブログに意見やアドバイスをくださることも十分に「貢献」です。 更新下の最新情報:22日 ●ブログ:21日(睡眠にコメント) ●ニュース:21日 ●製品安全情報:19日 ●プロジェクト:15日 ●安全のトピックス:1月16日

ブログに質問、ご意見をお寄せください。日本語の言い回しなどでも、なんでも!

●セミナーや発行物の紹介もしますので、ご希望の方はブログにコメントでご連絡ください(こちらからご連絡するメールアドレスを必ず書いてください。公表されませんのでご安心を)。営利目的等のものはお断りします。


最新情報と大切な情報(2月22日)

環境省の「花粉観測システム」が稼働しています。微小粒子状物質(PM2.5)はこちらの「現在の状況」から、自治体を選んでください。

●「NPO法人乳幼児の救急法を学ぶ会」のウェブサイトに、「学校管理下での119番通報の流れ」が掲載されました。「更新情報」の所をご覧ください。

「保育所保育指針の全部を改正する件」についてパブリックコメント募集が始まりました。3月15日までです。幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂案に関するパブリックコメントも3月16日までです。「幼稚園教育要領案、小学校学習指導要領案及び中学校学習指導要領案」については15日まで。

●昨年秋の話ですが、みつけたので。「ホメオパシー」製品を販売する米国ハイランド社の幼児向け製品(歯の生え始めの痛みをやわらげるとされている)で過去6年間に10人が死亡、約400人が健康被害を受けた可能性があるとして、米国食品医薬品局が調査をしており、注意喚起も出ています。2010年の調査では、この製品に強い毒性を持つベラドンナ(ナス科)の成分が含まれていることがわかっています。日本国内でも、ネット販売されており、国立健康・栄養研究所も注意を呼びかけています。ホメオパシーは「代替医療」と言われていますが、欧米の医学界からは「科学(医療)ではない」とされています(鍼灸や漢方は代替医療として認められています)。

●インフルエンザの患者数が1月23~29日の1週間で、今季初めて警報レベルの1医療機関あたり30人を超えたと、厚生労働省が3日に発表。全国の推計患者数は前週から約201人増え、今季の累計で約748万人。国立感染症研究所の流行レベルマップはこちら

(29日加筆)男性保育士が女児を着替えさせることについてニュース等に載っていますが、保護者とのリスク・コミュニケーション及び園のリスク管理(コントロール)の観点からすると、次の通りです。1)男性保育士による女児(および男児)への性暴力は起きており、保護者の懸念を否定はできない。2)性暴力をする人をスクリーニングすることはできず、誰がするかはわからない(掛札は海外の研究なども調べましたが、現状では「スクリーニングできない」です)。3)よって、保護者に「うちの男性保育士は大丈夫です」と宣言することはできず、宣言したとしても保護者が安心するわけではない。4)保護者に「安心してください」と言った上で万が一、性暴力が起きた場合、園にとってだけでなく、保育業界全体に大きな悪影響を及ぼす。5)以上の点を考えた上で、着替えやおむつ替え、トイレの介助(女児だけでなく男女児両方)を男性保育士がする必要があるかを考える。「男性だからこそ」と言うのであれば、「だからこそ」が着替えやおむつ替え、トイレの介助なのかを考える(「子どものおむつ替えやトイレの介助をしたいから保育士になりました」と言う人は、そもそもいないはず)。5)「うちには、そんなことを言ってくる保護者はいないから大丈夫」ではない。心配でも、保育園との関係を壊したくないために言わない保護者もいる。対応を決定して、保護者に伝える。(以下、29日加筆)男性保育士が子どもに「可愛いね」「美人だね」と言うことがあり、気になっている、というご指摘をいただきました。女性保育士も子どもに「イケメンだね」「可愛いね」とは言いますが…。子どもから保護者に「今日、(男の)先生に『可愛い』って言われたよ」と伝えることもある、確かにそうです。でも、大事な問題はそこじゃありません。考えてみてください。すべての子どもに平等に「かわいい」「イケメン」「美人」と言いますか? 言いませんよね。おとなも「選んで」います。自己肯定感を育てるという点では、容姿というそもそも文化的な価値判断が強くあり、自分ではどうにもすることができないことを(たとえ良い意味であっても)子どもに言うというのは、保育・教育の方法として正しい方法ではありません。「私ってかわいいんだ」「僕ってイケメンなんだ」という、実質を伴わない優等感情(これは自己肯定感ではなく、ナルシシズム〔自己愛〕と呼ばれる)を育て、言われない子どもたちには劣等感を植えつけます(他の子が言われているのを見て、自分は言われないのをわかっているわけですから)。

●平成28年度全国厚生労働関係部局長会議(全体会議・厚生分科会)資料。雇用均等・児童家庭局の資料に、自治体の待機児童対策事例も掲載されています。

●(9日、一番下に加筆)米国で出た、アレルギー発症予防のためのピーナッツ摂取の改訂指針が報道され始めていますが、内容はきちんと紹介されていません。「園で食べさせて」という要望が来た時のために、元の文書から必要なところを簡単に要約します。訳出している部分は日本語として読みにくいかもしれませんが、ご了承ください。
 ちなみに、ここで言っている「ピーナッツ」とは、ピュレ状のものやパウダー状です。決して豆そのものではありません(窒息の危険あり)。粘度の高いもの(ピーナッツバターのようなもの)でも、はりついて窒息する危険性があります(例:この下の記事)。
 また、あくまでもこの話はこの時期のことであって、この時期以降の場合にどうするかはまったく別ですし、この時期以降、すでにピーナッツのアレルギー症状がみられている場合もまったく別です(と元文書にも書いてありますが、そこまで訳していられません、ごめんなさい)。
1)深刻な湿疹がある、または/および卵アレルギーがある場合
 「ピーナッツ抗原特異的IgEテスト(血液検査)、及び/または、プリック試験(注:皮膚をひっかく)、そして必要であれば経口負荷試験を、専門家のもとで行うことを強く考慮に入れる。これらの数値をもとに、ピーナッツを含むものを摂食するかしないを決定する」(訳文)
 元の文書には、こうしたテストの結果をどのように判断するかという分類基準も示されています。深刻な湿疹や(と)卵アレルギーがある子どもと言っても、上の検査結果はそれぞれに異なり、その結果によって対応を決める必要があるからです(記事では「医師に相談の上」としか書かれていない部分)。日本の関連学会も訳すでしょうし、専門医であれば読むはずです。逆に、この文書に書かれている診断基準を知らない、専門外の医師のもとで下された判断に従うのは危険です。「医者がいいと言ったから」ではなく、検査結果(数値)と診断書の提出を求めてください。
★検査の結果、「摂食してよい」という場合に摂食を開始する時期:生後4~6か月。ただし、「それまでにピーナッツ以外の固形食を食べていて、固形食を食べ慣れていないことによって起こる他の問題(アレルギー症状と見間違えられる可能性がある)がないこと」(訳文)
 「摂食してよい」という場合、家庭で開始・継続することとなっています(このガイドライン自体、集団の場で提供されることを想定して書かれていません)。家庭では不安がある場合には医師等の管理下で摂食を行うこと。
2)軽度~中程度の湿疹がある場合
 生後6か月の頃からピーナッツを含む食事を与える。ただし、それまでにピーナッツ以外の固形食を食べていること(同上)。家庭で摂食し始めるが、場合によっては医師等の管理下で行う。
3)湿疹がなく、他の食物アレルギーもない場合
 固形食の導入と同時にピーナッツも入れる。
(ここから9日加筆)同様の話が卵についても出ていますが(ブログ)、ピーナッツも卵も、すでに発症している子どもに今から食べさせてよいという話ではありません。他の徴候がなければ、それぞれの研究で言っている時期に摂食を開始することで、当該食物に対するアレルギー発症を減らせる確率が高い(「減らせる」「なくせる」ではありません!)だけです。保育施設等における対応は、
★ピーナッツも卵も「他にアレルギーやアトピー性皮膚炎の症状がない」と明らかな乳児について、
★家で何度も食べさせてもらい、症状が出ないことを確認したうえで、
★でも、きょうだいにアレルギーがいるなど不安な場合は、専門医の検査を受け、診断書をもらって、です。
 よく「家で一度食べた上で」とおっしゃいますが、本当にそれが初回摂食であった場合、2度めに保育園で食べたら発症する可能性があります(食べて初めて、抗体ができるので)。ですから、「家で何度も」です。

●この製品(日本にはない)や成分の話ではなく、死亡の理由だけ(日本でも起こりうる)が重要です。液体でも「塊」であれば窒息する可能性があるということです。フランスで12月21日、生後10日の子どもがビタミンDの液体サプリメントを摂取した直後、窒息の様相を示し、2時間後、死亡しました。プラスチックのピペットを使って口に入れ、飲み込ませるタイプのものですが、この製品は(他のビタミンDサプリメントと違って)「あぶら状」であったことが理由ではないかとされています。この製品も、子どもが液体の塊を一気に飲み込まないよう、ピペットの穴を改善したり、飲ませる時の姿勢を指示したりしてきましたが、飲み込む時の危険性についてはこれまでも言われてきたようです。フランスでは、欠乏症予防のため、ビタミンDを5歳まで飲ませるそう。元のニュース(BBC、英語)はこちら。

●文部科学省の通知:「学校事故対応に関する指針」に基づく適切な事故対応の推進について(発出は12月21日)

●わかりやすい予防接種スケジュール表。画像の下にあるPDFをお使いください。小児科医の方たちが運営しているサイトなので、他の情報も役に立ちます。

●(一社)日本保育保健協議会がまとめた冊子『園児の健康診断の手引き:園で行うために』ができあがりました(1冊800円・税込。送料別)。掛札も校正と編集のお手伝いをしました。興味をお持ちの方は、同協議会に電話かファックスでお問い合わせください(リンク先のページの一番下に番号があります)。

RSの時期です。RSウイルスによる乳幼児の突然死リスクの記事です。当然、1歳以上でもかかり、心臓突然死を起こすこともあるそうです。

●東京都の某区で、公立保育園を対象に「5歳まで全員あおむけ寝。ひっくり返して」という話になっているそうです。理由は「都からそのように降りてきた」等。「安全に関するトピックス」の睡眠の一番下にリンクを貼ってあるLSFAの資料の一番上のPDFをご覧ください(こちらがそのPDFですが、できれば「トピックス」からLSFAの他の資料もたどって、見てください)。5~7ページです(6ページの棒グラフは、0歳台が月齢で分けられていることに注意)。亡くなる子どもの大部分は3歳未満、睡眠中が8割です。だから、3歳までは睡眠チェック(健康状態のチェック)が重要、0歳児と1歳児はうつぶせ寝をさせないことが重要なのです。「だから、3歳以上はしなくていい」とは言っていません。幼児でも保育者が部屋にいて、異常に気づく体制でいるべきです。でも、3歳(2歳)以上もあおむけ寝? 乳児にはすべき証拠がありますが、幼児にはそれをするだけの証拠はありません。安全ガイドラインの1ページでも、「乳児の窒息リスクの除去」として「仰向けに寝かせる」と書かれていますが、幼児についてではありません。
 (深刻事故予防のための)安全行動の基本:リスクの大きさを考慮に入れ、優先順位をつける。誰もが同じ行動をできるよう行動を明確化する。人間は「できない安全行動」はしないから。また、不明瞭な行動は自分で解釈して適当に変えてしまう。そして、安全行動に付随する手続き等は可能な限り簡素化する(睡眠チェック表の簡素化。あるいはビデオ撮影を以て睡眠チェック表に代える等)。人間は手続きが煩雑なことはしないから。

●遠藤登さん(保育応急救護協会代表)の『保育救命:保育者のための安心安全ガイド』がメイトから出版されました。

『子どもの命を守るために』出版。2009年、ラッコランド京橋園で起きた4か月児のうつぶせ寝死亡について(アマゾン等でも販売されています)。