2022年のニュース

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事故、傷害、ヒヤリハットの事例

(園バス事故はケガがあった時のみ)

(12月15日)
〔積み木を飲み込み意識不明〕徳島県北島町にある認可保育施設で12月5日午後3時40分頃、0歳児クラスの児が積み木を誤ってのみ込み、意識不明になった。児が嘔吐し、顔色が悪くなっているのに保育士が気付き119番、搬送先の病院で長さ3センチ、直径2.5センチの円柱形の積み木をのみ込んでいたことが確認された。積み木は0歳児用の市販品で、施設内の高さ60センチの棚に置かれ、自由に手に取って遊べるようにしていた。児はつかまり立ちができる状態で、保育士は遊んでいるところは見ていたが、積み木がどうやって口に入ったかはわからないと説明しているという。事故当時、0歳児14人を保育士4人で見ていた。

〔バスの降ろし忘れ、保護者がGPSで気づく〕神奈川県川崎市で12月5日4時半頃、市営プールのスクールバスで運転士が車内点検を怠り、居眠りしていた小学1年生を降ろし忘れた。この児童は大師駅前付近で、市営プールの指定管理者から再委託されているスクールバスに乗車。約15分後にプールに到着したが、運転士が乗車したままの児童に気づかず、次の送迎のため出発した。その後、アプリによるプールへの入場通知がなかったため、児童の父親がGPSを確認しプールの事務室に連絡。運転士が車内を確認したところ、午後5時10分頃に児童を発見した。指定管理者のマニュアルには乗降時の人数確認が定められているが、徹底されなかったという。

〔バスの降ろし忘れを公表せず〕新潟県佐渡市が民間委託しているスクールバスで今年4月上旬、児童を降ろし忘れたことを教委が把握したにもかかわらず、公表していなかったことがわかった。8日の市議会一般質問で教育長が明らかにした。午後1時半発のバスに低学年の児童が乗車、運転手は「(児童は)学童保育の利用日」と思い込み、学校から約20分離れた児童の降車場所を通過。午後2時ごろ学校に戻った。児童の家族から「子どもが帰ってきていない」と学校に連絡があり、次の運行のために車内で待機していた運転手が、後ろから2列目の座席で眠っている児童を発見した。市教委は9月に市民から情報提供を受けていた。公表しなかったことについて「事実確認の調査や再発防止策を優先していたため、公表の機会を逸した」と説明し、「再発防止に努める」とした。

〔交差点で園バスと乗用車が衝突〕12月2日午前8時40分頃、熊本県菊池市の県道の交差点で軽乗用車と市内の幼稚園の園児14人が乗った送迎マイクロバスが衝突した。軽乗用車の運転者が意識不明の重体、バスを運転していた男性職員(74歳)が足などに軽いけが、4歳児1人が頭を打ち、救急搬送されたが、軽傷。現場は田園地帯で、別の県道と交わる信号機のない十字路。軽乗用車側に一時停止の規制があった。

〔ブランコの上部ポールが破断、子どもがケガ〕愛媛県松山市の小学校で11月、小学生が休み時間中にブランコで遊んでいたところ、上部のポールが中央の接合部で破断し、この児童は手首の骨にひびが入るけがをした。市が市立幼稚園と小学校のブランコ計28基の緊急点検を行い、同様の事故の可能性がある小学校3校の4基、くわしい調査が必要な小学校5校の6基を使用禁止にした。

(11月29日)
〔産後ケアの助産院で2か月児が死亡〕今年6月8日午前、神奈川県横浜市から委託を受けて「産後ケア事業」を担っている助産院で生後2か月児が死亡した。詳しい死因はわかっていない。担当者が部屋を離れて30分ほど目を離した間に呼吸が止まっていたといい、助産院は両親に対し経緯を説明したうえで、「ケアのしかたが統一されておらず『これまでは大丈夫だった』という甘さがあった」などと謝罪したという。助産師は部屋を離れた30分ほどの間、一度も赤ちゃんの様子を確認していなかった。

(11月17日)
〔小学校の給食室でガス漏れ〕11月1日午前、静岡県裾野市の小学校の給食室でガス漏れが起こり、調理員3人が病院に運ばれた。調理員はいずれも軽症で、児童や教職員に影響はなかったという。 ガス業者が確認をしたところ、調理用の回転窯とガス管をつなぐ管に穴が開いていて、そこからガスが漏れたとみられている。

〔小学校の改修工事で鉄材が落下〕大阪府大阪市北区の小学校の改修工事で11月1日午後2時40分頃、屋上から長さ4メートル、縦横3センチの鉄製の部材が落下する事故が起きた。部材は小学校に併設する幼稚園の入り口近くに落下。当時、小学校は授業中で、幼稚園は送迎の時間だったが、けが人はなかった。市によると、小学校は3階建てで、屋上に設置されていた水槽の撤去作業を行っていたところ、水槽の周囲を覆っていた部材の一部が落下したもの。撤去工事をしていた業者の作業員が手をすべらせた可能性があるという。

〔通園バスとトラックが衝突〕11月8日午前8時頃、静岡県三島市の交差点で幼稚園の通園バスとトラックが衝突する事故があり、バスに乗っていた子ども1人を含む4人がけがをした。いずれも軽傷。

〔通園バスを含む3台の交通事故〕10月31日午後3時半過ぎ、東京都世田谷区で停車していたスクールバスに乗用車が衝突するなど、車3台がからむ事故があった。バスには、幼稚園から中学生までの子どもら19人が乗っていたが、けがはなかった。乗用車がバスを追い越そうとしたところ、対向車線からワゴン車が来たため、避けようとして、バスにぶつかったという。

(10月29日)
〔19階から鉄パイプ100本が落下〕9月22日午後2時前、新潟県新潟市で建設中のマンションの19階、地上60メートルの高さから100本の鉄パイプが落下した。4人の作業員が軽いけがをしたが、歩行者に鉄パイプは当たらなかった。鉄パイプは長さ約1.5メートル、直径は5センチほどで、約10本が歩道に落ちたという。歩道のアスファルトには、くぼみもできていた。当時、クレーンで鉄パイプを地上に降ろす作業が行われていて、100本の鉄パイプの束をつり下げて降ろそうとした際、束がほどけたという。

〔特別支援学校で送迎バスに取り残し〕埼玉県加須市にある県立の特別支援学校で10月18日、中学部の生徒がスクールバスで登校した際、バスの中に30分ほど取り残されていたことがわかった。午前9時頃、この生徒が教室にいないことに担任が気付いた。バスは営業所に戻るためにすでに出発していたため、学校側が会社に連絡して車内を確認したところ、寝ていた生徒を見つけたという。体調に異変はなかった。生徒が乗り降りする際にはバス会社側が名簿を使ってチェックし、教員に子どもを受け渡すことになっているが、いずれも徹底されていなかった。

(9月18日)
〔園バス内、閉じ込め熱中症死〕9月5日午後2時14分頃、静岡県牧之原市の私立幼稚園に通う3歳児が、送迎バス内で倒れているのが見つかり、その後、死亡が確認された。園児を帰宅させる準備をしていたところ、職員が見つけたもの。朝、バスには6人の児が乗車していた。同乗していた職員(70代の派遣職員)は紙とタブレット端末のアプリの両方に「6人」と入力し、この児はシステム上「登園」したことになっていた。 クラスの担任と副担任は児がいないことに気付いていたが、状況を確認することはなかったとみられ、バスに同乗していた職員や保護者への問い合わせもなかったという。この日は、ふだん担当している運転手が急きょ休みになったため、73歳の理事長がバスを運転していた。この日、牧之原市の最高気温は30.5℃。

〔送迎時に園児を取り違え〕福島県郡山市にある認定こども園で9月5日、園バスによる送迎時、添乗職員が園児を取り違えて保護者に引き渡していたことがわかった。3歳の女児を祖父母に引き渡したが、児は祖父母と同居しておらず、帽子やマスクをしていたため、祖父母は取り違えに気づかなかったという。その後、最後の園児を保護者に引き渡した際、別の子どもだったため、保護者が気づき、取り違えが発覚した。2人は最近入園した園児。〔掛札コメント〕これは、「園の責任100%」と言ってはいけない事象です。渡された保護者側にも確認の責任がありますから、「降車したら必ず顔を見て確認を」と保護者に伝えておいてください。

〔校外学習中、5年生をバスに置き去り〕北海道旭川市の市立小学校で9月5日、宿泊学習中の小学5年生が、乗車していたバスに置き去りにされた。5年生の約50人が5日午前、深川市内の交流施設に立ち寄った際、車内で寝ていた1人が約30~40分にわたって置き去りにされたもの。目を覚ました児童は、車外にいた運転手に声をかけて降車した。引率の教師2人が同乗していたが、点呼や車内の確認などは行わなかったという。〔掛札コメント〕静岡の事故がなかったら報道もされなかった事象でしょうね。

〔 園バス取り残し。過去の事例が報道される〕埼玉県さいたま市の認可保育施設で2019年11月と2021年12月、園児が夕方に送迎バスに取り残される事故が起きていたことがわかった。いずれも座席で寝ていた園児(いずれも3歳児)を同乗の施設職員らが見逃していた。2019年年の事例では午後5時30分頃、園児と職員を乗せたバスが市内の降車場所で園児たちを降ろして施設に戻った際、園児が車内にいるのに気づかずに職員がドアを閉めていた。約20分後、車内から窓をたたいている児を他児の保護者が見つけた。乗降時に園児を確認する決まりだったが、守られていなかった。2021年12月の事例では午後4時過ぎ、バスが園児と職員を降車場所に降ろして施設に戻った際、車内を点検していた運転手が座席で寝ている園児を見つけた。降車時に職員が園児を確認するルールだったが、怠っていたとみられる。〔掛札コメント〕これは過去の事故のほじくり返しであり、静岡の事故がなければ報道されなかったであろう事象です。2021年の件は、保護者が子どもを受け取っていないということなのでしょうか? だとすれば、これもまた「園の責任100%」と言ってはいけないことのように見えますが、詳細はわかりません。

〔ブランコの金具が折れ、子どもが落ちる〕島根県益田市の小学校で9月12日、ブランコで高学年児童が遊んでいる最中、金具の一部が折れる事故があった。児童は座面から落下、尻もちをつくなどし病院で診察を受けたが、骨に異常はなく翌日も登校したという。市教委は事故を受け、市内全小中学校24校に対して、遊具や鉄棒などの教具の点検を終えるまでの間、使用しないように通達した。〔掛札コメント〕この種の事象の中には、意図的に金具等が破壊されている場合もあります。事例集はこちら

〔園バスと乗用車が正面衝突〕9月7日午後4時すぎ、岐阜県各務原市で園児5人と保育士が乗った幼稚園バス(ワンボックス)と乗用車が正面衝突した。園児らに打撲の疑いがあり搬送されたほか、バスの運転手も足を打撲。いずれも軽傷とみられる。現場はセンターラインがない市道で、幼稚園バスと乗用車がすれ違おうとしたところ、正面衝突したということで、警察は、乗用車を運転していた83歳の男性がブレーキとアクセルを踏み間違えた可能性が高いとみて調べている。

〔子育て支援施設で異臭、作業員が搬送〕9月7日午後3時過ぎ、京都府京都市中京区の子育て支援施設で「1階のトイレで異臭がする」と職員から通報があった。消防がかけつけたところ、トイレで清掃を行っていた10代の男性作業員が体調不良を訴え病院に搬送された。症状は軽い。施設には幼稚園が併設されており、当時、全員が屋外に避難するなどしたが、作業員のほかに体調不良を訴えている人はいないという。複数の洗剤を誤って混ぜ、塩素ガスが発生したとみられる。

(9月4日)
〔横断歩道の手押しカートに車が突っ込む〕8月19日午前9時20分頃、沖縄県宜野湾市内の横断歩道で1~2歳の保育園児7人を乗せた手押しカートに軽乗用車が突っ込み、全員が病院に搬送された。現場は信号機のある横断歩道で、保育士は「青信号で横断歩道を渡った際に車が突っ込んできた」と話しているという。(後日報道)少なくとも2人が骨折や臓器損傷の重傷を負って入院していることが8月23日までにわかった。2人はCT検査などの結果待ちで経過入院中で、命に別条はないという。

〔公園のシーソーで骨折〕今年4月18日、長崎県諫早市の公園内で遊んでいた10歳児が指の骨を折る事故があった。シーソーで遊んでいたこの児が、反対側に乗っていた他児を安全に降ろそうと先に降りて「座板を手で持ち、支えていた」ところ、シーソーが跳ね上がり、児が左手親指の骨を折るけがをしたもの。シーソーの緩衝材となるクッションタイヤが劣化して薄くなっていたため、この児は自分で座板を支えていた。規定では、タイヤは地面から23センチの高さが必要だったが、事故当時は9センチしかなかった。市は管理責任を認め、損害賠償として被害者側に約6万4000円を支払った。市内の別のシーソー10基が事故のおそれがあるとして使用禁止となっている。〔掛札コメント〕骨折自体がどこで起きたのかは、元の記事を読んでもよくわかりません。支えていたお子さんの側が跳ね上がったのかどうかもわからず、タイヤの劣化が骨折の直接原因なのか、間接原因なのかもわからず…。いずれにしても、タイヤは緩衝材じゃなくて「タイヤ」です! 廃物を緩衝材に使うこと自体、誤りです。


(8月19日)
〔正面衝突で児1人が意識不明の重体〕6月27日、愛知県一宮市の公立保育園で園児2人が衝突し、1人が重体となったことを受け、市は第三者委員会の設置を決めた。午後1時頃、園庭で職員が水を撒いていたところ、その水をめがけて走ってきた年長男児2人が正面から衝突した。1人が転倒して地面で頭を打ち、意識不明の重体となり現在も入院中。もう1人の児にけがはなかった。〔掛札コメント〕子ども同士が正面衝突すること自体は頻繁に起こります。その時に後頭部を打たないようにすることもできませんし…。倒れた直後の救急対応がどうだったのかは、検証報告書が出るのを待ちましょう。

〔一時保育で預けられた3か月児が死亡〕7月30日、沖縄県那覇市の認可外保育施設で預けられていた3か月児が死亡した。一時保育利用で、保護者が迎えに行くと児はぐったりした様子で体の一部が冷たくなっていた。職員は「寝ていたから体が冷えている」「息もしているので大丈夫だ」などと説明したという。その後、保護者が119番通報し、児は病院に搬送されたが、間もなく死亡が確認された。遺体に目立った外傷はないという。消防によると通報時、児には意識と呼吸がない状態だった。
事故後、園から報告はなく、市は発生から6時間以上たった午後7時頃に、第三者からの情報提供で把握した。また、去年11月に市が行ったこの園の立ち入り調査では、職員数の確保や睡眠時のチェックことなど、12項目について改善指導が行われていたという。

〔認可外施設で7か月児が死亡〕茨城県土浦市の24時間保育の認可外施設で7月30日、生後7カ月児が死亡した。未明に施設の職員が気付き119番、児は病院に運ばれたが死亡が確認された。当時は保育士と保育資格がない施設長の2人が勤務し、0歳児を2人、5歳以上の子どもを8人預かっていた。同施設では複数の指導監査基準違反があったが、違反状態のまま事業を継続していたという。このため、8月12日、市はこの施設に対し、緊急の事業停止命令を出した。停止は8月19日から、改善すべき事項が改善されるまで。

〔折れた枝が直撃、校長が死亡〕8月9日午後3時50分頃、鹿児島県曽於市の小学校の校庭中央付近にある大イチョウの下で校長が芝刈りをしていたところ、折れたイチョウの枝が直撃、校長は搬送先の病院で死亡が確認された。イチョウは高さ約20メートル、幹回り約6メートル。折れた枝は長さ約8メートル、直径約30センチあり、十数メートルの高さから落下した。樹齢は160年以上と推定されている。校舎にいた教職員が「ドサッ」という音に気づいて校庭を見たところ枝が落下。駆けつけると校長があおむけに倒れ、枝の下敷きになっていたという。〔掛札コメント〕私たち事故予防の専門家が "Shit happens" (どうしようもない事故が起こることはある)と言うタイプの事故です…。たとえば、ほんの30センチの場所の違いが生死を分けてしまう。

〔一部が高熱の鉄板が30階から落下〕愛知県名古屋市中区の工事現場で8月8日午前、重さ約4キロの鉄板が落下してはね返り、通行人がかかとに軽傷を負った。30階で鉄骨の柱をつなぎ合わせる作業で、柱同士を固定するため間に挟んでいた鉄板の不要部分を切断した際、切り取った板(長さ25センチ、幅11センチ)が落下した。下には落下防止用ネットが張られていたが、鉄板は切断作業で高熱となっていたため、ネットを溶かして突き破ったという。〔掛札コメント〕ネットがあってもダメなことがあるんですね…。ネット(または板)の上ではね返って下に落ちるリスクもゼロではありませんし。やはり、工事現場の横は通らないのが一番でしょう。これだってミリ秒の違いで上のイチョウの枝のような結果にもなりかねないのです。

〔ワクチンの誤接種〕京都府向日市は8月12日、市内の診療所で生後2カ月の女児にB型肝炎などのワクチンを誤接種していたと発表した。2倍の量のワクチンを接種したほか、別のワクチンでは高齢者用を接種していた。現時点で健康被害は確認されていないという。

(7月22日)
〔調理室で職員が倒れる〕7月15日午前11時頃、高知県高知市にある保育園の調理室で調理師1人が倒れ、3人が体調不良を訴え、病院に運ばれた。全員、命に別条はない。現場からは一酸化炭素が検出された。園児らはすぐに逃げたため無事。

〔園児の列に右折車が突っ込む〕7月20日午前8時10分頃、静岡県吉田町の交差点で右折した車が、幼稚園へ向かっていた園児の列と突っ込む事故があった。園児2人と引率していた教師が軽いケガ。教師が先頭になって道路の端にある路側帯を歩き、園児6人が続いていたという。

〔幼稚園バスにトラックが追突〕7月19日午後2時40分頃、埼玉県鴻巣市内の国道の交差点で、信号待ちをしていた幼稚園バスにトラックが後ろから追突し、園児4人が病院に搬送された。大きなけがはないという。

〔児童が溺れ、一時、意識不明〕愛知県名古屋市名東区の小学校で6月28日、水泳の授業中に1年生が溺れ、一時意識不明。顔を水につけたり潜ったりする練習中、児童が沈んでいることに担任が気付いた。担任らが心肺蘇生の処置をし、意識と呼吸が戻った。男児は救急搬送され、7月1日に退院し、11日から登校している。

〔サルの被害〕7月9日午後1時半頃、山口県山口市の保育園で、昼寝をしていた4歳児が、引き戸から侵入したサルに右足をかまれて軽いケガをした。また、11日昼前には、山口市の小学校の教室に猿が侵入した。3年生が左足の膝下から足首にかけて引っかかれ、病院で手当てを受けた。換気のために約10センチ開けていた窓から入った。

〔新しいプールで児童が多数すり傷〕6月24日、愛知県名古屋市守山区の小学校から「水泳の授業で児童がけがをしている」と市役所に連絡があり、児童63人が足の甲やひざなどに擦り傷などがあることがわかった。保護者からは数回のプール授業にもかかわらず、水着の生地が傷んでいるという苦情が数件あったという。その後、職員と施工業者がプールを確認し、学校は7月5日、今シーズンのプールの中止を決定した。原因は、モルタルを吹き付けた際にプールの底にできる細かい突起の可能性もあるとのこと。この小学校は昨年開校し、今年からプールの使用を始めた。

(7月7日)
〔送迎バスが急ブレーキをかけ、ケガ〕岐阜県岐阜市の市道で7月4日午前8時半頃、幼稚園の送迎バスが急ブレーキをかけ、乗っていた5歳児が転倒した。送迎バスが沿道の駐車場から出てきた車に気づき、急ブレーキをかけたもの。バスには園児15人が乗っており、転倒した児は右のまぶたを切る軽いケガ。衝突はしていない。現場はセンターラインのない幅5メートルほどの細い道路。

〔必要量の100倍を処方し、患者が死亡〕東京都国分寺市のクリニックの医師と市外の調剤薬局の薬剤師が、去年2月、都内の93歳の患者に対し、必要量の100倍にあたる鎮痛剤モルヒネの粉薬を誤って処方し、1週間後に死亡させた疑いで書類送検された(業務過失致死)。患者が息苦しさを訴えてクリニックで診察を受けたところ、医師が電子カルテの入力を誤り、薬局の薬剤師が処方箋に従い薬の調剤を行ったという。任意の事情聴取に対し2人は容疑を認めている。

〔転倒して顔面に大ケガ。学校は搬送せず〕7月5日午後1時過ぎ、愛知県名古屋市昭和区の小学校で、5年生が友達をおぶって遊んでいたところ、つまずいて転倒、保健室に行った時点で、目がぼやけ、嘔吐も。しかし、学校は救急車を呼ぶなどの対応をせず、駆け付けた母親が救急車を呼んだ。児童は顔面を骨折しており、危険な状態だったため、別の病院に移されて、目に約3センチのプレートを2枚重ねて入れる緊急手術を受けた。現在も入院中で、物が二重に見える状態が続いているという。児童によると、養護教諭は少しきつい言い方で「目をぶったのになんで吐くの?」とも言ったとのこと。〔掛札コメント〕ありえないです、この養護教諭の知識レベル。詳しくはこちら(頭の腹部のケガ。ケガ対応)

(6月23日)
〔幼稚園正門に車が突っ込む〕6月14日午後4時半頃、宮城県仙台市青葉区で、ポルシェが幼稚園の正門に突っ込んだ。園内には預かり保育中の園児数十人と職員がいたが、けが人はいない。運転者が手首に痛みを訴えて病院に搬送され、「駐車場から出る時にアクセルとブレーキを間違えた」と話しているという。

(6月6日)
〔砲丸が別の生徒の頭に当たる〕長野県長野市内の市立中学校で5月20日午後5時半すぎ、グラウンドで部活動中に生徒が投げた砲丸が別の生徒の頭に当たり、頭の骨を折るなどの大けがをした。〔掛札コメント〕2017年12月にはハンマー投げで死亡事故が起きています。こちらの該当日

〔腐食した鉄材で首に切り傷〕大阪府堺市の市立中学校で5月13日昼頃、通路の天井から鉄製の部材が落下し、生徒が首に1.5センチの切り傷を負った。校舎2階と渡り廊下の継ぎ目部分から、棒状の鉄製部材(幅16ミリ、長さ約45センチ、重さ約300グラム)が約3メートル下の1階床に落下し、通りかかった生徒の首に当たったもの。調べたところ、雨水による腐食が確認されたという。

〔園が全焼する火事〕三重県いなべ市で5月12日午前0時過ぎ、市立保育園の火事。消火までに約8時間がかかった。木造平屋建ての園舎約1700平方メートルが全焼した。出火当時、園舎に人はおらず、けが人はいない。11日に園の敷地で七輪を使っていたというが、出火原因を調べている。

(5月11日)
〔パンの誤嚥窒息死:検証報告書をぜひお読みください〕愛知県の認可外保育施設で2021年6月23日、1歳5か月児がパンをのどに詰まらせたことが原因とみられる事故で死亡。施設は県への設置の届け出を怠っており、事故直後に、設置と同時に廃止を届け出て閉所した。検証委員会の報告書などによると、児は他児から渡されたパンのかけらを口に入れたとみられ、異変に気づいた園長が自家用車で搬送したが、病院で死亡した。事故時は保育士資格がない園長1人で幼児7人を見ていたという。報告書は「複数で見ていれば事故を防げた可能性は高かったのではないか」などとして、再発防止のため、県や市町村が複数保育の必要性を周知徹底することなどを提言している。県は「施設の対応に問題と思われる点もあったが、廃止されたので処分などは行っていない」としている。〔掛札コメント〕この施設は非日本語話者コミュニティの中にあったもので、報道されていないことが報告書(こちらに掲載)には多くあります。報道されたら、県や国にとって不都合なのだろうなと勘繰らざるを得ません。一方、「複数で保育をすれば(誤嚥窒息事故を)防げる」という大間違いについても、指摘しておきます。

〔消毒用アルコールで急性中毒〕島根県雲南市の市立保育園で3月28日午後3時半頃、児が「目がぐるぐるする」と訴え、体に力が入らず、自分で立てなくなったため、保護者が医療機関へ連れて行った。原因がわからず、児は意識を失ったため、救急搬送された。午後9時半頃に目を覚ました児が「手指消毒用のアルコールをたくさんなめた」と話したため、検査したところ、急性アルコール中毒と診断された。

〔園バス同士が衝突〕5月10午前8時過ぎ、秋田県潟上市の市道で、保育園と幼稚園の送迎バスが衝突した。合わせて13人の園児と添乗員にけが人はいないという。右折しようとした保育園の送迎バスと、左から直進してきた幼稚園の送迎バスが衝突したもの。現場は、JR追分駅から北西に2キロほど離れた、信号機や一時停止の標識がない丁字路交差点。

〔公園設置物の補修、撤去を急ぐ〕長崎県佐世保市は使用禁止となっている公園のベンチや遊具を7月中旬までに補修か撤去をすると発表。 佐世保市早苗町の公園で4月20日、使用禁止の張り紙がはがれたベンチに座り、80代の女性がけがをした事故を受けたもの。〔掛札コメント〕公園に危険なもの、危険な状態のものがあったら、自治体にすぐ報告を。我慢して使っていて事故が起きたら、園の責任になります。

〔給水用コップに消毒用アルコール〕山梨県甲府市で5月7日に開催された高校総体の陸上競技で、女子5000メートル競歩の競技中、選手に提供された給水用のコップにアルコール消毒液が入っていたことがわかった。飲んだ選手1人が気分が悪くなり、途中棄権し、口に含んだ2人とともに医師の診察を受けた。提供した水は、競技場内の備品置き場に保管してあったという。競技前、用務係が2リットル入りのペットボトル3本を給水エリアに運び、プラスチック製のカップに注いで提供した。消毒液が入った1本は、ラベルが付いていなかったが、飲料水のペットボトルと同じ箱に入れて保管されていたという。

(4月28日)
〔園敷地から出て放水路で死亡〕4月16日、広島県広島市の市立保育園で保育中の5歳児が園外に出、100メートル余り離れた放水路で溺れて死亡した。市によると、園の敷地は約40メートル×約24メートルで、東側に園舎、西側に園庭があり、園庭の周囲には植え込みがある。児は同日午前から登園、午後0時半ごろに職員から姿が見えなくなったと110番通報があった。約2時間後、川岸付近で倒れているのが見つかった。衣服はぬれた状態で、目立った外傷はなかったという。この日は児を含め0~5歳の34人が登園し、保育士8人で保育していた。

〔モバイルバッテリーから煙〕4月13日午後5時30分頃、JR東京駅のホームで、東京発新潟行きの上越新幹線の座席に挟まったモバイルバッテリーから煙が出ているのを清掃中の作業員が見つけた。煙は間もなく収まった。所有者は不明。〔掛札コメント〕バッテリー自体も熱をもちますから…。

(3月19日)
〔バス内取り残し。対称的な2件〕
●2021年11月29日の下校時、栃木県茂木町で町が業者に委託して運行する通学バス(マイクロバス)の車内に小学生女児を約1時間、取り残した。眠っていた児に運転手が気づかず、バスを車庫に入れ、点検しないまま施錠し、車庫のシャッターも閉めて帰宅した。約1時間後、目を覚ました児はバスの窓から飛び降り、車庫の窓から外に出て徒歩で自宅に帰ったという。脱出した際、足に軽いけがをした。運転手は「点検をおろそかにしてしまった」とミスを認めているという。
●滋賀県野洲市の市立幼稚園で3月11日、送迎バスが登園中の園児1人を降ろさず、車庫に戻ってから気付くミスがあった。発表によると、午前8時50分頃、園児26人を乗せたバスが園に到着。添乗員2人が前から3列目で眠る4歳園児に気付かず、車庫へ戻ってしまった。運転手が車内点検中に園児を発見、午前9時5分に園に送り届けた。市のマニュアルでは、送迎時に複数の添乗員が名簿と目視で車内を確認することになっている。この日は、送迎のお礼に園児から添乗員へプレゼントを渡す恒例行事に当たり、確認がおろそかになっていたという。〔掛札コメント〕誤食であれ、取り残しであれ、ヒューマン・エラーは必ず起こるから、(可能な場合には)複数回チェックをするのです。滋賀県の事例は、複数回チェックをしていたから見つけられたものであり、「まさか残っているわけはないと思っても、運転手が最後にもう一度、点検をする」というルールに意味があり、実際、運転手が実行していた!(拍手!)という事実が確認できるわけです。一方、栃木県の事例は、「まさか残っているはずがない」とすべき点検をしなかった結果です。
 もうひとつ、「添乗員2人が気づかず」の部分は「2人で見ていて?」と思うかもしれませんが、2人で話しながら見ていたら、気が散っているので、見えないことは十分にありえます。この種のチェックは、子どももいなくなった後に1人でチェック。そして再度(またはバスを閉める時に)別の1人がチェック、です。

(2月13日)
〔鉄棒がはずれ、重傷〕島根県邑南町の「香木の森公園」で1月30日、鉄棒(高さ1.1メートル)の握り棒が外れ、逆上がりをしていた50歳代男性が地面で頭を打った。意識はあるものの重傷。事故は午後3時頃に発生。握り棒を支柱に固定する金具と接合部が外れたという。鉄棒を含む複合遊具は、同町が1993年度に設置。2021年4月から地元の宿泊業者が付近一帯の指定管理者を担っているが、遊具の見回りのみで点検簿は作成していなかった。町も2006年に専門業者による点検を実施後、チェックしていなかったという。

〔園バスが自転車と接触〕1月28日午前9時20分頃、愛媛県松山市の高架下の交差点で幼稚園バスと自転車が接触する事故が起き、自転車を押して歩いていた高齢とみられる女性が市内の病院に運ばれたが、頭などを強く打ち、意識不明の重体。乗っていた園児ら23人にけがはないという。

(1月29日)
〔建築中の天井や足場が崩れ、作業員が死亡〕1月19日午後1時40分ごろ、北海道札幌市豊平区の市立小学校で、建築中の建物の天井や足場が崩れ、作業員1人が下敷きになり、その場で死亡が確認された。新校舎建築のためグラウンドに設置された仮設の屋根が崩れたもの。基礎工事が行われていたが、雪の重みで仮設の屋根が崩れた可能性があるという。



事故後:予防や訴訟など

(12月15日)
〔園バス閉じ込め熱中症死亡で提訴〕福岡県中間市の私立保育園で昨年7月、園児が送迎バス内に置き去りにされて熱中症で死亡した件で、児の父親が園を運営する社会福祉法人と当時の園長ら2人を相手取り、計約4600万円の損害賠償を求めて福岡地裁小倉支部に提訴した(11月25日付)。訴状によると、原告側は、元園長とバスから園児が降車する際の補助役だった保育士が、業務上の注意義務を怠った過失で児を死亡させたと主張。同法人は使用者責任を負うとしている。

(11月29日)
〔送迎車両熱中症死で地裁判決が確定〕福岡県中間市の私立保育園の送迎バス内で昨年7月、園児が熱中症で死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた当時の園長に禁錮2年、執行猶予3年(求刑禁錮2年)、保育士に禁錮1年6か月、執行猶予3年(求刑・禁錮1年6月)を言い渡した地裁判決が確定した(11月23日)。両被告側、検察側が22日の期限までに控訴しなかった。

〔乳児死亡事故の施設に閉鎖命令〕沖縄県那覇市は、今年7月に生後3か月児が死亡する事故が起きた認可外保育施設について、閉鎖命令の行政処分を行った。市は行政処分の理由について「特に乳幼児突然死症候群の予防について繰り返し指導を受け、適切な対応を行うと報告していたにもかかわらず、改善がなかった」、「救急対応が必要な状態にある児童の異変に対し、直ちに救急要請や救命措置を行わないなど、児童の安全確保に対する適切な対応が行われていないことから、今後改善が期待されない」と判断したとしている。同施設は、経営の厳しさを理由に8月下旬に廃止しているが、審議会は11月14日、施設閉鎖命令の行政処分を出すことが妥当だと市に答申していた。

(11月17日)
〔送迎車両取り残し熱中症事故で判決〕昨年7月、福岡県中間市で5歳児が送迎車両内に取り残されて熱中症で死亡した事故の裁判で11月8日、福岡地裁は「園児を確実に降ろして引率することは園児を預かる立場として当然果たすべき極めて基本的な注意義務だ。これを怠った過失は重い」として、業務上過失致死の罪に問われた、当時の園長に禁錮2年執行猶予3年、保育士に禁錮1年6か月執行猶予3年の判決を言い渡した。裁判で2人は起訴された内容を認め、検察が園長に禁錮2年、保育士に禁錮1年6か月を求刑したのに対し、園長側は執行猶予付きの判決を求め、保育士側は「罰金刑が相当だ」としていた。

〔不起訴を不服として審査申し立てへ〕茨城県水戸市の認可外保育施設で乳児2人が相次いで死亡した事故を巡り、2016年7月に死亡した7か月児の遺族が、業務上過失致死容疑で不起訴となった元施設長(男性、79歳)の処分を不服として、水戸検察審査会に審査を申し立てる方針を固めた(遺族の代理人弁護士、11月2日)。「年内には申立書を提出したい」と明らかにした。

(10月29日)
〔午睡中のうつぶせ死亡で書類送検〕2018年10月3日、東京都練馬区の認可外保育施設(閉鎖)で、昼寝中の生後6か月児から目を離して死なせたとして、元施設長が業務上過失致死容疑で地検に書類送検された。昼寝をしていた児の顔色や呼吸状態を観察するなどの注意義務を怠り、死亡させた疑い。司法解剖の結果、ミルクを吐いて喉に詰まらせた窒息死の可能性が高いと判明した。当時、元施設長と非常勤職員2人の計3人で0~5歳の19人を預かっていた。児にミルクを飲ませてベッドにあおむけに寝かせ、約30分後に職員が様子を確認すると、うつぶせでぐったりしていたという。元施設長は任意の調べに「事務作業をしていて30分間、目を離してしまった」と供述している。

〔うつぶせ死亡で立入調査結果を報告〕今年7月30日、沖縄県那覇市内の認可外保育施設で生後3か月児が心肺停止の状態となりその後、死亡した件で那覇市は10月11日、当日に実施した立ち入り調査の結果を公表した。 園は当時、乳幼児突然死症候群の予防のための確認をしていなかった。また、児は死亡した当時、園長の指示でうつ伏せの状態で寝かされていたという。 園の設置者は8月に施設廃止の届け出をしており、現在、園は運営されていないが、市は今後、設置者が新たに保育施設を開設した場合、他の自治体が認識できるよう、設置者に対し業務停止命令を出すことなどを検討していく。

〔食事の誤嚥窒息で園長と保育士を書類送検〕2020年2月12日、大阪府大阪市城東区の保育園で1歳2か月児が昼食中、食べ物をのどに詰まらせて死亡した件で、警察は園長と元保育士が食事の際の安全管理を怠ったとして業務上過失致死の疑いで書類送検した。当時の状況を詳しく調べた結果、園長は事故を防ぐために園児に合った食事の介助方針を保育士に指示すべきだったのに管理を怠り、元保育士は苦手意識があったリンゴを無理に食べさせたことなどからのどに詰まらせて窒息死させた疑いがあることがわかったという。調べに対して2人は容疑を認め、元保育士は「食が進まない状況に焦りを感じ、時間内に食べてほしかったので、口の中にりんごがある状態で次の食材を詰め込んでしまった」などと話しているという。〔掛札コメント〕検証報告書は「役立つリンク」に。また、食事関係の安全については、Facebookで随時、動画配信しています。

〔送迎車両内熱中症死亡で初公判〕昨年7月、福岡県中間市の保育園で5歳児が送迎バスの車内に取り残され、熱中症で死亡した件で、業務上過失致死の罪に問われている当時の園長と保育士の初公判が9月26日に開かれ、2人は起訴された内容を認めた。前園長は当時の状況について、園児たちを降車させる際に泣いている別の園児への対応に追われていたなどと説明し、「車内を確認することは最低限で、絶対にしなければいけないが気持ちが焦ってしまい確認できなかった」と述べた。

(9月4日)
〔練習中に転倒、歯を折る。損害賠償金支払いへ〕広島県福山市の小学校で2021年11月、発表会の練習中に児童が転倒し、前歯2本を折るけがをしていたことが8月25日にわかった。市教委は学校側の安全配慮が不十分だったとして、児童に約114万円の損害賠償金を支払う方針を決めた。練習は小学校の体育館で行われ、機材の延長コードが床に粘着テープで固定してあった。児はコードの段差につまずいて転倒し、永久歯2本を折った。

〔ドアが倒れてケガをした事故で裁判始まる〕2020年1月、山梨県甲斐市の公立保育園でドアが倒れ、園児が顔にけがをした事故で、元園児が市に対して約1500万円の損害賠償を求めた裁判が地裁で始まった。市は賠償責任を認めた上で、金額については争う姿勢を示した。この園児は、園内で倒れてきたドアのガラス部分が当たって顔を切るけがをしたほか、複数の傷痕が残るなど後遺障害が残ったという。

〔調理実習中のやけどで損害賠償〕2017年10月に埼玉県越谷市の小学校で、調理実習中で重度のやけどをした5年生に対し、市は8月30日、損害賠償金として1000万円を支払うと発表した。児童側も同意しており、議会の了承を得て和解文書を取り交わす。児童は実習で白玉だんごを調理中、コンロの火がエプロンに燃え移って右腕などにやけどをし、約2週間入院した。

(8月19日)
〔7か月児死亡で控訴棄却〕2016年7月13日未明、茨城県水戸市の認可外保育施設で生後7カ月児が死亡したのは、施設がうつぶせ寝を放置したことが原因だったとして、母親が元施設長の男性に約6500万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が8月9日、東京高裁であった。過失を認めて約5300万円の支払いを命じた一審判決を支持、元施設長の控訴を棄却した。元施設長側はうつぶせ寝が原因ではないと主張したが、「窒息死以外の原因で死亡したとの具体的可能性があるとは言えない」と指摘。元施設長は死亡推定時刻の直前までスナックで飲酒していたことから注意義務違反による過失を認定した。判決によると、母親の知人が迎えに行った際、元施設長が抱きかかえて連れてきた児は体が硬直し、搬送先の病院で死亡が確認された。この施設では2018年8月にも乳児がうつぶせ寝で窒息死する事故が起き、翌月に閉鎖。配置基準では乳児3人に対して2人必要なところ1人しかいなかった。元施設長は業務上過失致死容疑で書類送検され、不起訴処分。 

(7月7日)
〔ゴールポストによる死亡で市の責任を認める〕2017年、福岡県大川市の市立小学校で、体育の授業中にフットサルのゴールポストが倒れ、4年生が下敷きになり、死亡。この事故をめぐり、安全管理を怠ったためだとして、市に対し、両親が4300万円余りの賠償を求める訴えを起こしていた。6月24日の判決で、地裁は「ゴールポストの転倒による死亡事故は過去にもあり、文部科学省も安全点検や事故防止に関する通知を出していて、校長はゴールポストの危険性を認識していた」と指摘、そのうえで「校長は教員とともにゴールポストを点検し、土台のロープとくいを結ぶなどして固定するべきだったのに、しておらず、注意義務を怠った」として学校側の過失を認め、3600万円余りを支払うよう市に命じた。教師や校長など6人が業務上過失致死の疑いで書類送検され、不起訴。

(6月6日)
〔ケガに対し、市の管理に瑕疵を認める〕広島県広島市の市道で、裏返しに設置されていた側溝のふたに自転車のタイヤが引っかかって転倒し、けがをしたとして、住民が市に約320万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、地裁は5月17日、市に約215万円の支払いを命じた。裁判長は判決理由で「市道の管理に瑕疵(かし)があった」と指摘し、路面に注意していれば回避できたとの市側の主張を退けた。事故は2019年1月に起き、この住民は頭などを打って両側外傷性慢性硬膜下血腫と診断され手術した。ふたが裏返しになっていた理由は分かっていない。〔掛札コメント〕散歩等で子どもがケガをした場合、その場所を管理する部署、団体等の責任である場合も多々あります。ケガが起きなくても「これは危ない」と思ったら、自治体の公園課等にすぐ連絡を!

〔人工呼吸器使用の生徒の心肺停止で報告書〕兵庫県三木市の特別支援学校で2020年12月、人工呼吸器を使用する生徒(16歳)が介助を受けた際、心肺停止状態になった事故で、医師らでつくる市教委の調査委員会が5月2日、処置の妥当性を認める報告書を公表した。報告書によると、看護師と担任が生徒の装具を外すため体を持ち上げた際、のどの異音に気づいた。看護師はたんの詰まりとみて装置で吸引したが吸い取れず、生徒は低酸素状態に陥って心肺停止状態になった。人工呼吸や心肺蘇生に切り替え、心拍は再開したが、意識は今も戻っていない。報告書は、事故原因について「気道の深い所にあったたんの詰まりで呼吸不全が発生した可能性が高い」と判断し、一連の処置を「基本に沿った救急法」とした。一方、「もう少し早い段階で人工呼吸に切り替えることは可能だった」とし、低酸素状態を回避できた可能性にも言及した。当時の課題として、たん吸引用の管を挿入する深さが医師の指示書通りでなかったり、看護師が当該年度に救急法の研修を受けていなかったりしたことなどを挙げた。今後の改善策として、指示書作成に看護師や教諭らが関与することや救急法の研修実施などを提言した。〔掛札コメント〕医療的ケア児を園が預かっている現状で、この種の事故の扱いは非常に重要です。報告書(概要版)はこちら

(1月29日)
〔やけど事故で報告書〕鳥取県鳥取市の私立幼稚園で2020年12月14日に起きた事故を受けて県が設置した検証チームが1月20日、報告書をまとめた(報告書は「役立つリンク」にリンク掲載)。コンロで熱したゆずジュースが入ったやかんを持った担任と5歳児がぶつかり、児が大やけどを負った。報告書では、担任らがトイレにあるモップなどを洗う深いシンクの流水で児の体を冷やしたり、服を脱がせたりしていたと指摘。初期対応は不適切だったと断じた。また国への報告が1か月以上もかかった県の対応を非難した。事故を受け、県内保育施設に火や熱を発する器具を使っているか調査したところ、297施設中163施設(55%)で、園児が育てた野菜の調理などで使用していることがわかった。



保育士、保育園等の事件、不祥事

(12月31日)
〔不適切な保育で略式起訴、罰金〕昨年9月、新潟県新潟市の保育園で、園児の顔に意図的にホースで水をかけるなど不適切な保育をした当時の園長(退職)が、今年8月、暴行罪で略式起訴され、罰金10万円の略式命令を受けた。市は園に対して改善指導を行い、園はすでに改善報告書を提出している。

(12月27日)
〔2歳児を暗い倉庫に閉じ込める〕鹿児島県鹿児島市の認可保育園で9月15日、保育士が「言うことを聞かないから」と、担任している2歳児を施設内の倉庫に閉じ込めていたことが12月14日、明らかになった。倉庫は窓がなく、大人1人ほどが入れる広さ。鍵はないがドアノブ、電気スイッチは約1.3メートルの高さにあり、児が内側からドアを開けたり、電気を付けたりするのは難しい。この保育士が同日、迎えに来た保護者に「言うことを聞かなかったのでお化けの部屋に入れた」と伝え、発覚した。園は「4、5秒ほどドアを閉め、保育士はその場を離れていない」と説明したが、保護者は「園からは、保育士は2階の教室にいったん移動してから戻って来たと聞いた。閉じ込めたのは数十秒という説明だった」と話している。児は暗闇や閉所を怖がったり、突然泣き出したりするなど不安定な状態になり、10月上旬に退園、11月下旬、医療機関でPTSDと診断された。園が常勤保育士15人に聞き取りしたところ、他の保育士が過去に他児1人を閉じ込めたことを認めたという。

〔虐待を指摘も改善せず、園名を公表〕東京都日野市の認可保育所で、保育士1人が複数の子どもの体を締めつけたり、たたいたりする虐待を行っていたと市が公表した。他の保育士からの聞き取りでわかったと市は説明しており、園がこの保育士を現場から外すなど適切な対応をとらなかったとして、7月、法律に基づく改善勧告を出した。その後も、この保育士が子どもを部屋に取り残すなど、複数の虐待をしていることを聞き取りで新たに確認、園名を公表したもの。市は今後、刑事告発も検討するとしている。一方、保育園は市の調査やこれまでに開いた保護者への説明会で虐待はなかったと否定している。

〔子育て支援員が不適切な保育〕新潟県新潟市中央区の認可外保育施設で5月~6月、子育て支援員が園児1人を長時間にわたって叱ったり体に布団を巻きつけたりしていたことが分かり、市は不適切な行為だったとして再発防止を指導する方針。保護者からの連絡を受けて市が10月に立ち入り調査を行ったところ、施設側は事実関係を認めたという。この子育て支援員はすでに退職。

〔強制わいせつの容疑をすべて認める〕大分県内のこども園で女児の体を触るなどしたとして、強制わいせつなどの罪に問われている元保育士(40代、男)の初公判が12月23日に開かれ、被告は起訴された内容をすべて認めた。2019年2月から今年6月にかけて、複数の女児の下着姿を撮影したり、体を触ったりしていた。初公判は、被害者を保護するためだとして、被告の氏名や勤務していたこども園の名前を明らかにしない形で行われた。〔掛札コメント〕逮捕歴を確認する方法ができない限り、名前もわからないこの人の就職を止めることはできないのですが。

〔小学校教諭がいじめを誘発〕滋賀県野洲市の小学校で、2年生の担任だった男性教諭(51歳)が男子児童にいじめ行為をしていた問題を巡り、県教委は12月26日付で教諭を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分とした。この教諭は今年度5~7月、授業中に男子児童について「スルー(無視)しよう」などと繰り返し発言し、いじめを誘発した。児童は2学期から新たな担任のもとで登校している。男性教諭は体調不良を訴え、8月から休職。県教委の調査に「疲れた状態で勤務し、感情をコントロールできなかった」と説明しているという。〔掛札コメント〕こういうことを起こしておいて、「体調不良で休職」って人、多くないですか? それでいいの?

〔USBメモリを紛失〕山梨県韮崎市の市立保育園で12月20日、園児の名前など25人分の個人情報、職員会議の記録等が入ったUSBメモリーが紛失。保育士が同日午後、パソコンにこのUSBを接続して印字をし、その後、これをズボンのポケットに入れていた。夕方、ないことに気づいたという。

〔答案を全員に誤送信〕12月9日、愛知県豊田市の工科高校で担当教諭が英語の採点済み答案を電子データで返却する際、誤って2年生119人分を全員に送信した。生徒の1人が塾講師に自分の答案を見せようとしてダウンロードしたところ、他の答案も一緒にダウンロードされ発覚した。去年から答案用紙を電子データで返却するシステムを導入していたが、この教諭が使用するのは初めてだったという。

〔家庭調書1クラス分が紛失〕静岡県静岡市清水区の小学校で1クラスの児童25人分の個人情報が記載された「家庭調書」を綴じたファイルが紛失した。12月9日、学級担任がファイルを使用後、職員室内の保管場所に戻し施錠したが、13日に再び使おうとしたところ保管場所にないことに気づいたという。

〔生徒の個人情報を許可なく持ち出し、紛失〕広島県広島市の中学校で、教諭が生徒の名前や成績などの個人情報を私物のUSBメモリに保存し許可なく持ち出していた。12月9日、このUSBメモリが匿名で市教委に郵送されて発覚した。教諭はUSBメモリをいつ、どこで紛失したか、不明だと話しているが、勤務している中学校と過去、勤務していた中学校4校の生徒の名前や成績などの個人情報を、私物のUSBメモリに保存し許可なく学校外に持ち出していたという。

〔全児童・生徒、職員のアカウントが一覧できる状態に〕鹿児島県で12月11日以降、約26万4000人の児童・生徒、教職員など全員の学校名やメールアドレス等がシステム上で閲覧できる状態になっていた。15日に県内の学校から指摘を受け、発覚した。児童・生徒1人につき1台の端末を持たせる「GIGAスクール構想」により、県内の全員がアカウントを持っている。

(12月15日)
〔保育士3人が1歳児に暴力行為〕静岡県裾野市の私立保育園で、1歳児を倉庫に閉じ込めるなどの不適切な行為を行っていたことが11月29日、わかった。今年6、7月頃、保育士3人が担当していた1歳児を数分間、園内のおもちゃを保管する倉庫に閉じ込めたり、大声で叱りつけたりしたほか、クリアファイルでたたくなどしたという。行為は複数回にわたっていた。別の職員からの相談を受けた園が調査。3人とも行為を認めた。(その後、3人は逮捕された。)

〔園児に虐待行為で保育士を書類送検〕富山県富山市の認定こども園で、職員が園児を閉じ込めるなどの虐待行為をしていたことが12月1日、わかった。9月に市へ情報提供があり、県警に相談したもの。約1年前にも同様の情報提供があり、市が調査したが問題は行為は確認できなかったという。その後、保育士2人が園児4人に暴力をふるっていたとして、書類送検。12月13日には、富山市が特別監査。

〔認可外施設で不適切な行為〕鳥取県西部の認可外保育施設で不適切な行為をしていたとして、県は改善するよう11月30日付で文書で指導した。今年10月、園児が運動会のリレーでふざけて走るなどしたため、施設長が園児3人の頭を手で押したうえ、運営法人の代表者が、うちの1人を他の園児の前に出し、大きな声で叱責して謝らせていたという。昨年度も、施設長などが園児の頭を叩く、手を強く引っ張る、倉庫に一緒に入るといった不適切な行為を行っていたという。県が複数の保護者からの情報提供を受けて、立ち入り調査や、職員や保護者への聞き取りを行ったところ判明したもの。

〔企業主導型保育所で不適切な行為〕宮城県仙台市の認可外保育所で不適切な行為が行われていたことがわかり、市は指導を行うことを検討している。10月の情報提供を受け、11月、(公財)児童育成協会や仙台市が調査したところ、園児に下着姿のまま食事をさせたり、無理やりトイレに押し込めたりするなどの行為が行われていたということで、保育所側も認めたという。

〔乳児院で不適切な発言を繰り返す〕熊本県熊本市の乳児院で、職員が乳幼児に不適切な発言を繰り返し、市から児童福祉法に基づき「心理的虐待」などと認定されていたことがわかった。市は今年3月、同院に再発防止を求める改善勧告を出したという。この40代の女性職員は2019~21年度、子どもに対し「顔面偏差値低いよね」「おデブだね」「いいかげんにしなさいよ」などと発言していた。虐待を受けた子どもの人数や年齢などは不明だが、職員は発言を認め、「冗談のつもりで言っていた」と説明したという。また、30代の女性職員2人も食事介助の際、嫌がる子どもに「嫌なら食べんでいい」と言ったことや、大声で叱ったことも判明。厚生労働省令に抵触する行為をしたと認定された。昨年11月、情報提供を受けた市が、職員全員に聞き取り調査を行って発覚。他にも不適切な養育があるとの情報があり、調査を続けている。院を運営する社会福祉法人は今年3月、40代の職員を定期昇給の停止、30代の職員2人と副院長を譴責、院長を減給10分の1(1カ月)の処分にした。40代職員と30代職員の1人は今年3月に退職した。

〔暴力事件で控訴棄却〕福岡県宗像市の保育園で、2018~2019年にかけ、保育士2人と園児4人に対し、顔を平手でたたいたり、転倒させたりし、このうち保育士1人と園児2人にケガをさせた元副園長の控訴審が12月7日に行われ、福岡高裁は被告側の控訴を棄却した。弁護側は、事実認定に誤りがあるなどとして無罪を主張していたが、裁判長は「証言には客観的な裏付けがあり、1審判決に誤りはない」などとして、懲役2年執行猶予4年とした地裁判決を支持した。

(11月29日)
〔区立保育園が残業代未払い〕東京都港区が2020年2月~2022年1月の間、2つの区立保育園の職員58人に対し、残業代計約2875万円を支払っていなかったことがわかった。区は労働基準監督署から2月に改善指導を受け、先月に全額を職員に支払った。区の職員組合と区側が労使協定(36協定)を結び、残業をさせる上限を原則月40時間、例外的な場合でも月80時間と定めていた。未払い額の多かった保育士の1人は、残業時間は上限に近い月78時間、月18万9000円分だった。労基署の指導では、職員が残業を事前申請するために入力した専用システム上の残業時間が、実際の出退勤時に打刻するタイムレコーダーの時間より短いと指摘。システムには、レコーダーの記録も自動で反映されるために入力した残業時間との差も表示されるが、園長ら管理者が把握していなかったという。今後残り13区立保育園の職員の残業時間も調査する。

〔新型コロナに感染した園児の名前を誤配信〕長野県松本市の保育園で11月19日、新型コロナに関する保護者あての通知文に、誤って、感染した園児の名前を記載していたことがわかった。配信から約10分後に園長がミスに気づき、配信を取りやめた。送信先となった13人の保護者のうち2人が閲覧していたということで、市では個人情報が広がらないよう要請するとともに該当する子どもの保護者に謝罪したという。〔掛札コメント〕個人情報が漏洩するのは問題です。でも、「新型コロナ=悪=言ってはいけない」という偏見も裏にあるわけで。

〔生徒用のタブレットに教諭の会話〕山口県岩国市の市立中学校で10月31日、生徒のタブレット端末に職員室での会話が録音され、話題にされた生徒の1人がショックを受けて不登校になった。会話していた教諭1人も責任を感じ、出勤できなくなっているという。教室に置き忘れてあった端末を教諭が職員室に持ち帰って保管したが、録音機能が作動し、10人程度の生徒の学習や生活態度について教諭らが交わした個人的感情を含んだやりとりが記録されたという。翌11日、端末を返却された生徒が録音に気づき、会話で名前の上がった数人の生徒に音声データを送信した。学校側は会話で名前が出されたり、データを送られたりした約10人の生徒に謝罪した。〔掛札コメント〕話題にのぼった生徒が登校したくないというのはもちろんわかりますが、教諭が「責任を感じて」出勤できない、それが許されているというのはどういうことなのでしょう。

〔虐待通告の個人情報を無断持ち出し、誤って廃棄〕神奈川県川崎市のこども未来局で、課長級職員(男性)が減給10分の1(1カ月)の懲戒処分を受けた。9月16日、市の児童相談所に虐待通告があった子ども239人の氏名や住所、状況などが記載された資料を無断で持ち出し、市内のドラッグストアで買い物した際、誤ってゴミ箱に捨てたという。資料を見つけたドラッグストアの店長から20日に連絡があり、持ち出されていることが発覚。職員は当初、紛失の経緯は不明とし、上司に虚偽の報告をしたが、25日になって事実を話したという。

〔2000万円の不適切な支出〕山形県山形市の学校法人が不適切な支出を行っていた問題で、施設がある2つの市は給付金を減額する行政処分を検討している。この法人では、給付金を含む運営費を使ってエリック・クラプトンの直筆サインが入ったエレキギターを約100万円で購入するなど、複数の高額なギターを購入していたことがわかっている。あわせて約2000万円の不適切な支出が確認されたという。山形市は来月にも行政処分を出す方針を固め、子ども・子育て支援法に基づく給付金を約1500万円減額する方向で調整している。また、理事長に対しては、不適切な支出に相当する約2000万円を法人に戻すよう指導することも検討している。天童市も同様にする方針。

〔保育士が酒気帯び運転で同乗者が死亡〕新潟県新潟市は11月25日、酒気帯び運転をし、同乗男性が死亡、もう1人がケガをする事故を起こしたとして、市立保育園に勤務していた保育士(20歳)を懲戒免職にした。10月8日午後11時半頃、阿賀野市で酒気帯び運転し、単独事故を起こした。

(11月17日)
〔データの入ったカメラを紛失〕滋賀県長浜市の公立保育施設で保育活動などを撮影、記録したSDカード入りのデジタルカメラ1台を紛失した。10月17日、職員がカメラ保管庫で管理している11台のうち1台を紛失していることに気付いた。園長が12日に点検し、全台あったことを確認しているという。紛失したカメラを使用した職員やSDカードの容量、撮影枚数は分からないとしている。

〔保育所調理員がパワハラで処分〕千葉県松戸市の公立保育所の調理員が停職10日の懲戒処分を受けた。この調理員は今年6月、調理作業のミスをした同僚調理員に対して「またやった」と声を荒げ、ラップの入った箱で頭を叩いたという。調理員は以前にも、同じ同僚に対して「バカ」と言ったり呼び捨てにしたり強い口調であたることが、数回、あったという。対象となった職員は現在も休職中。松戸市は、こうした行為がパワーハラスメントにあたるとして懲戒処分にしました。

〔全日私幼連の着服事件で再逮捕〕全日本私立幼稚園連合会を巡る資金流用事件で、警視庁は11月2日、連合会の口座から着服したとして、元事務局長(業務上横領罪などで起訴)を業務上横領容疑で再逮捕した。逮捕は4回目。被告は事務局長だった2019年4~5月、口座から3回にわたって計約2100万円を自分の個人口座に送金するなどして、着服した疑い。着服金のうち約1100万円を知人女性とのフランス旅行費など、残り約1000万円はブランド品の購入費などに充てていたという。被告は2018年2月~2019年11月、複数の知人女性とイタリア、ハワイなどへの海外旅行を繰り返し、計4000万円以上を使っていた。

〔万引きで保育士が逮捕、懲戒処分〕高知県田野町の認定こども園に勤務する保育士(29歳、男性)が停職6か月の懲戒処分を受けた。今年6月1日から9日にかけ4回にわたって、町内のドラッグストアで菓子パンや薬など3000円相当を万引きした疑い。警察が付近の防犯カメラなどを調べたところこの保育士が浮上し、8月8日に逮捕された。

〔強制わいせつ致傷で保育士が逮捕〕10月31日、戸田市の保育士(26歳、男性)が強制わいせつ致傷の疑いで逮捕された。7月24日午後9時半頃、戸田市内のマンション敷地内で、徒歩で帰宅途中の10代女性を押し倒して体を触るなどわいせつな行為をし、首などに全治2週間のけがを負わせた疑い。事件を目撃した男性から110番があり捜査し、付近の防犯カメラなどの捜査から、男が浮上した。男と女性に面識はなく、男は「間違いありません」と容疑を認めている。

(10月29日)
〔市役所内の連絡用ボックスから書類が紛失〕兵庫県明石市は10月24日、市内の認定こども園に通う園児65人とその家族の氏名や生年月日などが記された書類を紛失したと発表した。なくなったのは、現況確認書と、園側が書類の回収状況をチェックするための対象者の一覧表。10月12日午後の保育所長会に出席する際、園長らに書類を持ち帰ってもらおうと同室内の「施設連絡用ボックス」に7日に投函したが、12日昼、園長が「ボックスに書類が入ってない」と申し出た。ボックスに鍵はないという。

〔子どもに対する傷害罪で元園長に判決〕神奈川県秦野市内の認可保育園で2021年10月28、5歳児を転倒させて何回も殴るなどしてけがを負わせたとして、傷害罪に問われた元施設長の被告に対し、地裁は10月3日、懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)の判決を言い渡した。判決理由で「約30分にわたる断続的で執拗な犯行。保育士として最も許されない行為」「けがの程度は比較的軽いが、精神的な影響は計り知れない」と指摘した。一方で被告に前科がなく、保育の仕事に就かないと誓約したことなどを踏まえ、執行猶予付き判決とした。

〔市の前総務局長が覚醒剤所持等で逮捕〕神奈川県警は9月27日、前・千葉市総務局長を覚醒剤取締法違反(所持など)容疑で逮捕し、発表した。逮捕容疑は所持のほか、9月下旬頃、千葉県内または周辺で覚醒剤を使用したというもの。警察によると、別の薬物事件からこの容疑者が浮上。26日夜、自宅を捜索したところ、が着ていた上着のポケットから袋に入った微量の覚醒剤が見つかったという。容疑者は千葉市のこども未来局長や総務局長を歴任し、昨年3月末に退職。その後、総務局参与を経て、現在は常勤の市代表監査委員を務めている。

〔学童保育指導員が強制わいせつで逮捕〕愛知県名古屋市内の学童保育のアルバイト指導員(30歳)が今年7月、SNSで知り合った12歳男子生徒の体を触ったなどとして強制わいせつの疑いで警察に逮捕された。男子生徒の家族から相談があり、警察が捜査を進めていた。

〔保育教諭が子どもの下着姿を撮影、逮捕〕大分県内の認定こども園で子どもの下着姿を撮影したとして、保育教諭(男性、41歳)が県迷惑行為防止条例違反の疑いで逮捕された。2022年6月、勤務先の子ども園の倉庫で5歳女児の下着姿をデジタルカメラで撮影した疑いがもたれている。容疑を認めている。匿名で「保育教諭が子どもを撮影しているという話がある」と警察に情報提供があり、発覚した。被害者保護の観点から容疑者の氏名などを公表していない。〔掛札コメント〕氏名を公表しないと言っても、なんらか不審に思った他園が問い合わせれば教えてくれるのですよね? 

〔殺害と死体遺棄で控訴を棄却〕東京都豊島区で2020年、面識のない女性に性的暴行を加えて殺害し、遺体を栃木県の山林に遺棄したとして、殺人や死体遺棄などの罪に問われた元保育士の控訴審判決で、東京高裁は9月21日、無期懲役とした一審判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。被告側は女性への犯行について「計画性はなかった」と主張し、刑の軽減を求めたが、「何度も女性宅を訪れ、1人暮らしであることを確認していた」として一定の計画性があったと認定し、「無期懲役の量刑が重すぎて不当とは言えない」と判断した。

〔幼稚園の入園関連書類(マイナンバー記載)を紛失〕京都府京田辺市の市立幼稚園2園で、計19人分の来年度入園願書と給付申請書を紛失したことが、10月26日、わかった。給付申請書には、家族を含む少なくとも計74人分のマイナンバーが記載されていた。給付申請書は利用料無償化の手続きに必要な書類で、子どものほか世帯員の名前や生年月日、マイナンバーが記されていた。市によると、9月8、9日に入園申し込みを受け付け、担当の市職員が10月1日、書類を基に情報の入力作業を行った。その後は執務室で保管していたが、20日に別の手続きで書類を探したところ、紛失が判明した。職員は書類をクリアファイルに挟み、箱に入れて保管していたが、無施錠の状態だったという。

(9月18日)
〔小学校教員が担当していたクラスの食缶に漂白剤を入れる〕埼玉県富士見市の市立小学校で9月15日午前11時15分頃~午後0時20頃、廊下に置かれていた配膳前の給食のカレーが入った缶に塩素系の漂白剤を入れたとして、この学校に勤める教員(24歳、女性)が威力業務妨害の疑いで逮捕された。缶を教室の中に運び入れた際、児童が異臭に気づいたためカレーを食べず、健康被害はなかった。警察に対し、この教員が薬局で購入した漂白剤を入れたことを認めた。「今年3月まで受け持っていたクラスの担任を今年度も担当させてもらえなかったことがくやしく、このクラスのカレーに漂白剤を入れた」と話しているという。

〔前の勤務園に侵入してデータ削除や窃盗〕愛知県一宮市の保育園に勤務する保育士(42歳、女性)が、以前勤務していた保育園に侵入しパソコンのデータを削除するなどしたとして懲戒免職処分を受けた。 8月、前の職場の保育園に侵入し、他の職員のパスワードを勝手に使ってパソコンにログインし、保育に関する方針などが書かれたデータを削除したほか、園児の写真が入ったSDカードなどを持ち去ったという。この保育士は4月の異動で別の保育園に移っていたが、聞き取りに対し、「前の勤務先の園に強い不満と恨みがあった」と話しているという。

〔元保育士が再逮捕される〕島根県松江市の保育施設の送迎バスで2020年1月24日、2月21日、女児に強制わいせつを行ったとして、元保育士(23歳、男性)が再逮捕された。すでに、別の2件の強制わいせつ罪で起訴されている。容疑を認めているという。

〔強制わいせつ等の保育士、初公判〕勤務していた静岡県東部の保育施設で複数の女児にわいせつな行為をし、動画撮影をしたとして、強制わいせつと児童買春・児童ポルノ禁止法違反の両罪に問われた元保育士(29歳、男性)の初公判が9月5日、開かれ、男は起訴事実を認めた。被害者保護のため、被告の氏名などは非公表とされた。〔掛札コメント〕被害者保護のために被告の氏名は非公表…。でも、県に聞けば教えてくれるんでしょうか。そうしないと…。

(9月4日)
〔「生徒を静かにさせるため」故意に急ブレーキ〕北海道小樽市の小学校の敷地で8月26日、スクールバスの運転手が故意に急ブレーキを2回繰り返し、乗っていた生徒25人のうち数人がシートに頭をぶつけるなどして首などに軽いけがをした。運転手は市教委の聞き取りに「車内で騒いだ児童を静かにさせるため、口頭で注意したあと急ブレーキを踏んだ」と話しており、警察は傷害などの疑いで調べる。

〔新型コロナウイルス感染児の個人情報を誤送信〕長野県松本市で8月22日、市立学校の教職員が在学する子ども1人の新型コロナ感染とその濃厚接触者3人をメールシステムで校長に報告しようとしたところ、保護者と教職員あわせて642人に誤って送信した。メールと添付ファイルには、子どもの氏名と症状、家族構成、濃厚接触者の子どもの名字が記載されていた。受け取った保護者からの連絡で学校は誤送信を把握し、サーバー上に保存されていたメールを削除したが、その時点ですでに200人余りが閲覧していたという。

〔写真データの入ったSDカードを紛失〕群馬県伊勢崎市の公立保育所で、園児の画像を保存していたSDカード1枚を紛失した。4月以降にデジタルカメラで撮影した活動記録が入っていたという。保育所はクラス別に7枚のSDカードを使い分けていた。7枚とも事務室内の定位置で保管していたが、8月5日に保育士が1枚足りないことに気付いた。保育士らに確認したところ、最後に使ったのは7月4日だった。

〔相談児童・生徒の個人情報が入ったSDカードを紛失〕福島県福島市の小中学校に通う児童・生徒計48人分の個人情報が記録されたSDカードが紛失した。SDカードにはスクールソーシャルワーカーが2020~22年度に相談を受け持った児童・生徒の氏名、学校名、相談内容などが記録されていた。市内の小学校舎の事務室にある鍵付きの保管庫で管理。この職員は8月18日の退勤時にSDカードを保管庫に戻したが、24日に出勤した際には見当たらなかった。退勤時には事務室にも施錠しており、市教委は外部から侵入して盗まれた可能性は低いとみている。教委はサーバー上で各種情報の一括管理をしているが、この職員は共用パソコンを使用していたため、記録媒体にデータを保存していた。

〔施設長が乳幼児を怒鳴りつける〕東京都八王子市によると、市内の小規模保育施設で施設長をしていた女性が鼻水の出ている子どもに「汚い」などと大声で怒鳴っていたことがわかった。この施設長は複数の乳幼児に対して何度か大声で怒鳴りつけていたという(8月25日の記事)。

〔学校で不適切な指導2件〕大阪府堺市の小学校で今年6月、学級担任(30代、男性)が担任席に座っていた児に自席に戻るよう促したが、戻らなかった。このため、教諭が児の席に座ると「席が汚れる」などと言われ、児を教室から引きずり出そうとした。その際に蹴り、つかみ合いになって爪で児の胸を引っかいたという。児は全治1週間のけが。
また、今年5月、中学校の教諭(30代、女性)が3年生3人に対し、足を蹴ったり、後頭部を手でたたいたりするなどした。生徒3人は中庭に上履きのまま出ていた後輩を大声で注意していたところ、教諭が「トラブルの元になる」と3人を注意。その際、笑っているように見えた生徒2人のふくらはぎを蹴ったり肩を押したりし、もう1人の生徒の後頭部をたたいたという。けがはなかった。
教諭2人は市教委の調査後に体調不良で休んでいるため、体罰を認定する庁内委員会が開けていない。〔掛札コメント〕注意したのが「トラブルの元」? 「体調不良で休んでいる」? いろいろわからない話ですね…。

〔ベビーシッターに懲役20年の判決〕ベビーシッター(男性、現在31歳)が2015年~2019年、マッチングアプリを通じて保育の依頼を受けるなどして、5歳から11歳の男児20人に性的な暴行を繰り返した罪などに問われた裁判で、8月30日、東京地裁は懲役20年の判決を言い渡した。起訴された事件は、強制性交罪が22件、強制わいせつ罪が14件、児童ポルノ禁止法違反の罪が20件。検察が懲役25年を求刑した一方、被告側は一部の事件について性的な目的はなかったと無罪を主張していました。裁判所は、いずれも性的な目的があったと認め「保育士の資格を持つ被告は、児童養護施設の職員やシッター、キャンプのボランティアという信頼される立場を利用して、被害者の性的知識の未熟さにつけこんだ。被害者の健全な成育への影響も強く懸念される」と指摘した。

〔所長を「常勤」と偽り、運営費用を不正に受け取る〕福島県郡山市の認可保育所が、常勤であるべき所長が非常勤だったにもかかわらず常勤と偽って、市からの運営費用およそ660万円(令和元年9月~昨年3月)を不正に受け取っていたとして、半年間の新入園児受け入れ停止の行政処分を受けた。去年12月、「書類が偽造されていた」と外部から通報を受けた市が調査し、不正が発覚したもの。所長は、保育園を運営する法人の学習塾などで講師として勤務していたが、所長としての勤務は週3日程度、午前中のみだったという。園は聴き取りに対して「当初から不正の認識はあった。運営会社の指示を受けて行った」などと説明している。

(8月19日)
〔勤務実態を偽装し、運営費を不正に受け取る〕東京都千代田区に本拠を置く保育施設運営会社が自治体から運営費を不正に受け取っていたことがわかり、都は改善を求める行政指導を行った。去年7月に豊島区が行った指導検査で、勤務状況と区に提出された書類にくい違いがあったため、都と自治体が合同で都内すべての保育所で検査を行ったところ、2015年から4年間、8区あわせて16施設で勤務実態のない保育士を在籍しているかのように書類を偽造し、自治体から運営費を不正に受け取っていたことが明らかになった。うち豊島区内では5保育所で、あわせて730万円余りの不正受給が確認された。

〔学童クラブ職員が保護者会費を着服〕福島県郡山市で、放課後児童クラブに勤める会計年度任用職員(50代、女性)が保護者会費を着服したとして懲戒免職処分。発表によると、2020年8月~2022年5月、児童の「おやつ代」などとして保護者から集めている会費計約239万4000円を横領した。職員は横領を認め、「父親の事業関連の費用や生活費、借金返済に充てた」と説明しているという。7月14日に被害額を全額返済しており、市は刑事告訴しない方針。

〔障害のある児童生徒を拘束・監禁で逮捕〕福岡県福岡市のNPO法人理事(男性、57歳)ら2人が拘束・監禁等の容疑で逮捕された。昨年11月、同法人が運営する久留米市の障害児通所施設に通う児への暴行容疑で女性職員を逮捕(処分保留で釈放)し、関係先を捜索した際、動画を押収した。子供たち約10人が手足を拘束されていた場面があったという。理事長の男は小学校教員の男と共謀し、昨年10月、長崎県の自宅で就寝中の生徒の両手足を結束バンドなどで拘束。車で連行した施設などに監禁したほか、反省文を書くよう強要した疑いで県警に逮捕監禁と強要容疑で逮捕された。

〔男子の裸の写真を撮影、逮捕〕兵庫県伊丹市の学童保育でアルバイトをしていた男(34歳)が昨年1月頃から7月末までに、男子児童の裸の写真を撮影したなどとして逮捕された。容疑を認めており、自宅などからは小学生くらいの男子の写真が他にも20数枚見つかったという。

〔強制わいせつの疑いで逮捕〕島根県松江市の保育士(男、23歳)が強制わいせつの疑いで逮捕された。6月22日の日中、保育施設で幼児に「わいせつ行為を行い、自ら撮影したと思われる動画を所持している」という元同僚からの情報提供を受け捜査したもの。出頭してきた男の携帯電話を調べた結果、被害にあった幼児が映った動画が確認できたという。

〔暴言、虚偽報告で小学校教諭が懲戒〕大阪府大阪市の小学校の主務教諭(男性、39歳)が特別支援学級に通う小学6年生に暴言などを繰り返し、学校の聞き取りに対して虚偽の報告をしたとして停職6カ月の懲戒処分。教諭は2021年4~6月、発語が困難な生徒に向かって「あいさつしろや」「ありがとうくらい言えや」などと暴言を繰り返したり、何度も肩を強くたたいたりした。また、校長らの聞き取りに対し、「今後の社会生活を考えて指導した」と虚偽の報告をした。生徒の保護者が2021年11月に相談したことで発覚。教諭は「自分の指導力不足へのいらだちをぶつけた」などと話しているという。

〔仙台市で補助金1億円以上を余分に支払い〕宮城県仙台市は8月10日、未就学児施設23施設に対し、2015~21年度、補助金計約1億1124万円を余分に支払っていたと発表した。1施設当たりの過払い額は最大約2495万円、市は施設側の負担を考慮しながら返還を求めていく。市の当時の担当者が国の「子ども・子育て支援新制度」に基づく補助金の算定方法を誤解。職員数など必要な条件を満たしていないにもかかわらず、加算していた。今年1月、うち1施設との間で補助金を巡る訴訟となり、過去の支払い状況を調べていた際に発覚した。

(7月22日)
〔性別違和の園児に対するいじめで、第三者機関が報告書〕滋賀県大津市の第三者機関は7月6日、市立保育園に通っていた元園児が2019~20年度、性別への違和感を背景に他の園児からいじめを受けていたとする報告書をまとめ、市長に答申した。母親によると、元園児は「性別違和」の診断を受けており、戸籍上は男性だが性自認は女性で、違和感を抱えていた。報告書によると、元園児は女性と主張したことに対し、他の園児から「おとこおんな」「うそつき」呼ばわりされたほか、持ち物を裁断されるなどの「いじめ」を受けた。円形脱毛症や適応障害になり、2020年10月から登園できなくなった。市は当初からいじめがあったと認めていたが、いじめ防止対策推進法や市の条例の対象が小学生以上であることから調査をしなかった。これに対し元園児の両親は2021年2月、市に調査を要請し、市が第三者機関「大津の子どもをいじめから守る委員会」に諮問していた。報告書では、保育園が「成長過程であり得ること」などと事態を軽視していた点も問題視。研修や初期対応の不十分さ、医療機関との連携不足を指摘し、検証委員会の設置を求めた。〔掛札コメント〕原因がなんであれ、明らかないじめが起きていることに対して「成長過程であり得ること」と言ってしまうんですね。

〔幼稚園連合会の横領で逮捕〕全日本私立幼稚園連合会などで約6億円の使途不明金が発覚した問題で、7月13日、前会長と元事務局長が業務上横領などの容疑で逮捕された。2人は連合会に在籍していた2016年からの約4年間に、会が管理する資金約700万円を着服したなどとされている。連合会の口座から銀座の高級クラブなどの口座に複数回、不正に送金して「飲食代」などに充てたとみられる。他にも使途不明金は関係団体と合わせて約6億円にのぼる。前会長は監査に対して、偽造した通帳を提出していたが、非常に精巧だったという。

〔古着を盗み、逮捕〕福島県郡山市は7月8日付で市立保育所の保育士(20代、男)を停職6カ月の懲戒処分とした。4月10日に市内の古着店でズボン1本(1万4800円相当)を盗んだ後、リサイクル店に販売したという。被害にあった古着店がリサイクル店のオンラインショップで販売されていることに気づき、警察に通報し犯行が発覚した。退職願を提出し8日付で依願退職。   

〔授業中に飲酒〕宮城県仙台市の小学校に勤めていた60代の男性教員が去年2月頃から10回以上にわたり、授業中や児童の登校前にアルコールを教室に持ち込み、飲酒していたことがわかった。授業中、レジ袋に包んで隠すようにして飲酒をする様子を同僚の教員が気付き、発覚した。教育委員会は7月7日、男性教員を6カ月の停職処分としたと発表、教員は7日付で自主退職。

(7月7日)
〔園の事務職員が2000万円余を着服〕福岡県春日市の民間保育所で、事務職員(40代、女)が昨年度、園の口座からおよそ50回にわたってあわせて2000万円余りを不正に支出した。今年5月の内部監査で発覚し、聞き取りを行ったところ、事務職員が不正支出を認め、「投資やギャンブルに使った」と話しているという。引き出した口座はこの事務職員が1人で管理しており、市や県からの運営委託費2億円余りや保護者から集めた給食費などが入っていた。この職員は運営法人の理事長の娘で、先月、懲戒解雇。

〔個人情報が入ったUSBメモリを紛失〕埼玉県所沢市の小学校に勤務する20代の教諭が、自宅で授業の準備のために学校から持ち帰っていたUSBメモリ1個を紛失した。メモリには担当する学年の2クラス、児童65人分の名前や生年月日、学力に関する資料のほか、児童が写っている写真、およそ95枚が含まれていたという。教諭は今年4月28日に教頭の許可を受けて業務用のUSBメモリを借り、6月1日に校内で使用したのが最後だという。3日、紛失に気づいた。教育委員会では個人情報の持ち出し禁止や、USBメモリを使う際はパスワードを設定するよう通知していたが、守られていなかった。

〔保育士が裸を撮影し、逮捕〕神奈川県湯河原町の保育士(20代、男)が6月頃、静岡県東部にある勤務先で、女児2人の裸をスマートフォンで撮影した疑いで逮捕された(児童ポルノ禁止法違反)。子どもから話を聞いたそれぞれの親から警察に通報があったという。男のスマートフォンから被害にあった児とみられる裸の写真が見つかった。

〔医師が健康診断中に盗撮、逮捕〕岡山県岡山市南区にある内科・小児科クリニックの院長(47歳、男)が2021年5月、市内の中学校で健康診断を担当した際、女子生徒5人の下着姿をペン型の隠しカメラで盗撮した疑いで逮捕された(県迷惑行為防止条例違反)。京都府警が2022年5月、京都市内で盗撮をした疑いで容疑者を調べたところ、持っていた隠しカメラから健康診断中とみられる中学生や小学生42人分の動画が見つかったもの。容疑を認めている。

〔元シッターに懲役25年を求刑〕マッチングアプリで依頼されたベビーシッター先などで男児にわいせつな行為をしたとして、強制性交などの罪に問われた元シッター(31歳、男)の公判が7月1日、東京地裁で開かれ、検察側は「保育士への国民の信頼を傷つけた」として懲役25年を求刑した。検察側は論告で、保育士資格を持っていた被告が児童や保護者からの信頼を利用して犯行に及んでいたと指摘し、厳罰を求めた。弁護側は一部の起訴内容について「スキンシップのつもりだった」などと無罪を主張。その他の起訴内容については刑の減軽を訴えた。被告は平成27年8月~令和2年1月、5~11歳の男児20人に性的暴行を加えたなどとして、強制性交罪22件、強制わいせつ罪14件、児童ポルノ禁止法違反罪20件で起訴されている。

(6月23日)
〔全市民の個人情報が入ったUSBメモリを紛失〕6月21日、兵庫県尼崎市の全市民46万人余りの個人情報が入ったUSBメモリを、新型コロナの影響で生活に困窮した世帯に支給する給付金に関する業務を委託されていた業者が紛失した。市の許可を得ず、業者がUSBメモリで個人情報を持ち運び、データ移管作業を行った。作業終了後もデータを消去せず、USBメモリを持ったまま飲食店で酒を飲んだ際に、USBメモリが入ったかばんを紛失したという。USBメモリにはパスワードがかけられているとのこと。

〔申請用エクセルに不備、補助金を多く支払う〕東京都葛飾区が区内の私立認可保育所に対し、2018年度からの4年間、補助金を誤って多く支払っていたことが6月10日までにわかった。申請のために区側が作成し、保育所側に提供したExcelファイルに不備があった。補助金は同区独自の仕組みで、パート勤務の保育士を雇った私立認可保育所に対して支払うもの。対象となる保育士の人数を誤って2倍にして計算しており、総額は数億円にのぼるとみられる。

〔個人情報を誤送信〕三重県伊勢市は6月10日、新型コロナウイルスで登園停止となった園児の保育料還付処理手続きに伴い、児童や保護者ら94人分の個人情報を、誤って、市内の私立保育施設29カ所に送信していた。氏名、生年月日、休園日数や還付額、4月分の保育料や給食費の納付状況などが含まれていた。担当職員が還付処理のために各園から提供されたデータを元に計算書式を作成し、個人情報を消去しないまま、10日午前中に該当施設にメールで送信。その日のうちに誤送信に気付き、該当施設に削除を要請した。

〔給食に排泄物を混入〕2021年10月、愛知県岡崎市の公立学校で給食のおかずから大腸菌が検出された問題で、この学校の職員(20代、女性)が6月13日、給食に排泄物を混入させたとして偽計業務妨害等の疑いで書類送検された。校長が職員室用の給食を検食しようとした際、異臭や変色に気づき、検査をしたところ大腸菌が検出された。調べに対し、職員は容疑を否認しているという。

(6月6日)
〔限定公開予定の動画を誤って一般閲覧可能に〕兵庫県川西市のこども園と保育所で子どもが遊んでいる様子が、一時的にYouTube上で誰でも見られる状態になっていた。保護者限定で公開予定だったもの。市教委の職員が5月25日午前0時に公開する設定でチェックを怠ったという。26日未明に施設関係者から指摘を受け、同午前8時半ごろに限定公開に切り替えた後、30日に削除した。

〔未成年に性的暴力〕福井県福井市の保育士(25歳、男性)が昨年11月、18歳未満の少女に性的暴力を行ったとして、5月30日、逮捕された。容疑者は容疑を認めている。

〔私物のカメラごと写真データを紛失〕埼玉県の県立特別支援学校でSDカード入りデジタルカメラを紛失。SDカードには児童の写真約千枚が記録されており、担任教諭が学級通信などに利用していた。カメラは教諭の私物で校長の許可を得て教室に保管していたが、5月19日に教諭がカメラを使用しようとしたところ、紛失に気付いたという。〔掛札コメント〕私物のカメラの使用を校長が許可している点で、まず大問題です。「なくなった」と偽って、その後、データを悪用することもできるわけですから。

(5月11日)
〔プールに2か月半、給水を続ける〕神奈川県横須賀市の市立中学校教員が、本来必要ないにもかかわらず、6月下旬から約2か月半にわたってプールに断続的に給水を続けていたことがわかった。この間の給水量は423万リットル余りで、プールの水を11回入れ替えた量に相当するという。聞き取りに対してこの教員は「新型コロナウイルスの感染対策のため、常にプールの水をあふれさせてきれいに保つ必要があると考えていた」などと話している。市は水道料金など約350万円の半額にあたる174万円余りについて、この教員と校長、それに教頭の3人が分担して支払うよう請求し、3人とも支払う意向を示しているという。〔掛札コメント〕普段は自分で考えない、自分からは動かない傾向の強い文化なのに、こういう時には市にも聞かず、「勝手に」行動するんですね。いや、実は校長が指示をしたのかな。

〔児童指導員が児童に向けておなら〕大分県は4月27日、児童の入所施設で職員が児童に向けておならをする事案があり、虐待と判断したと発表した。児童福祉により義務づけられた虐待状況公表によるもので、2021年度は8件の通報が寄せられ、うち1件が虐待に該当したとしている。この施設は社会的養護関係施設で、児童指導員が嫌がる児童に対して、おならをしたという。通報を受けた児童相談所を通じて把握。関係者への調査で、この職員は「場を和ませるためにやった」と話しているという。施設は児童指導員を指導し、県に対して虐待防止の改善計画を提出した。

〔暴力行為で副園長に有罪判決〕福岡県宗像市の保育園で園児4人や保育士2人に暴力行為を繰り返した罪に問われた元副園長に対し、地方裁判所は懲役2年執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。元副園長は起訴された事件の一部を否認し、認めた事実についても「保育行為としてやった」などと述べ、無罪を主張。裁判長は起訴された8件について常習性は認めなかったものの、暴行や傷害の罪にあたると判断をした。「園児の健全な人格育成を担うはずの保育園で累積されたあるまじき犯罪で、懲役刑の選択をせざるを得ないが、傷害の結果はいずれも重くなく、暴行は著しく悪質なものは含まれていない」とした。

(4月28日)
〔園児に不適切な行動で、指導〕大分県大分市内の認定こども園で、保育教諭が園児に不適切な言動をしたとして市が行政指導していたことがわかった。2021年5月~10月、複数の教諭が園児に対し、机や物をたたいて恐怖心をあおったり強い口調で叱責したりしたという。「先生が怖い」といった話を不審に思った別の保護者が録音したボイスレコーダーには女性教諭が「うるさい。はあ? もう疲れる」と泣いている園児に怒鳴りつける声が入っていた。他にもトイレや倉庫に園児が閉じ込められる事態があったことを保護者が確認し、市に相談した。

〔わいせつ行為で懲役8年の実刑判決〕徳島県内の保育施設で男児女児5人にわいせつな行為をしたなどとして強制性交等などの罪に問われた元保育士の男の裁判で、地裁は4月24日、懲役8年の実刑判決を言い渡した。求刑は懲役10年。

〔3か月児死亡、詐欺罪等も確定〕2014年1月、生後3か月児の両親に対し、「看護師などの専門家集団によって保育と看護を行う」と、サービスの内容を偽って契約を結ばせ、保育料をだまし取ったとして詐欺の罪に問われていた宇都宮市の認可外施設の元施設長について、有罪が確定した。元施設長は無罪を主張したが、最高裁判所も上告を退けた。この児に対する保護責任者遺棄致死の罪などはすでに懲役10年の判決が確定し、服役中。

〔生徒の自殺で他言しないよう誓約書署名要求〕山形県酒田市の中学校1年生が2021年2月に自殺した問題で、同市教育委員会が遺族に調査報告書を渡した際、外部へ他言しないことなどを求める誓約書に署名するよう要求していたことが4月16日、わかった。

(3月19日)
〔「業界で働けなくしてやる」と脅迫〕2021年12月、経営する大阪市浪速区の児童発達支援施設からの退職を願い出た女性職員に対し、「この業界で働けないようにする」などと脅迫した疑いで、行政書士(男性、50歳)が逮捕された。同施設の管理者(男性、73歳)は去年9月から11月にかけ、未就学の男児に暴行を加えた疑いで2月に逮捕されている。職員は去年9月、暴行について行政書士に報告したが取り合われず、退職を願い出たところ市内の飲食店に呼び出され「通報したら一生恨む」などと脅されたという。容疑者は「言ったことは間違いないが、徹底的にやろうとは思っていなかった」と話しているという。〔掛札コメント〕保育施設でも起きています。事故を報告しようとしたり、事故以外でも園運営者にとって不都合なことを外に伝えようとしたりすると、それこそ「ここ(地元)に住めないようにしてやる」など。

〔委託費を不正受給〕神奈川県横浜市緑区の認可保育園で委託費の不正受給があったとして、市が社会福祉法人に対して返還を求めている。不正受給があったのは2016~21年度分までで、主に職員の勤務日数や時間を水増ししていた。計約3400万円。市は全額の返還を求めているが、まず今年度中に時効を迎える約200万円の返還時期を法人側と調整しているという。法人側は書類の不備を認め、返還に応じる意向を示しているが、故意ではないとしているという。園は急きょ、今年度末で閉園。

〔園長が大麻取締法違反で逮捕〕大麻を乗用車内に所持していたとして、大阪府堺市堺区の認定こども園園長が2月21日、大麻取締法違反(所持)の疑いで逮捕された。容疑は2021年11月、同市西区の個室ビデオ店駐車場に止めた乗用車内で「大麻リキッド」と呼ばれる液体状の大麻(約0・5グラム)を所持したとされている。巡回中の署員が、駐車場で乗用車に乗ったままでいた容疑者に職務質問し、大麻リキッドを見つけた。

〔殺人、強制わいせつ等で起訴事実を認める〕東京都豊島区のアパートで2020年9月、女性に乱暴して殺害し、同年11月には小学生の女児ら3人にもわいせつな行為をしたなどとして、殺人や強制わいせつなどの罪に問われた元保育士(男性、30歳)の裁判員裁判の初公判が3月4日、地裁であった。被告は起訴事実を認めた。

(2月13日)
〔受託収賄の疑いで局長と逮捕〕京都府京都市の子ども若者はぐくみ局の局長(59歳)が受託収賄の疑いで逮捕された(2月8日)。また、贈賄の疑いで、左京区の社会福祉法人の理事長/園長も逮捕。局長は、園長から自らの都合で土曜日の休園を認めてもらうことや、市の監査で便宜を図ってもらうことを頼まれ、2019年3月8日、市内のホテルでブランド品の高級腕時計1点(約45万円相当)を受け取った疑い。市の規定では、土曜日に保育園を休園するには保護者らの同意が必要。同園は定期的に土曜日を休園にしており、園長が正規の手続きをとっていなかった可能性が高いとみられる。

〔「金に困り」、個人情報を漏洩〕山梨県市川三郷町の小学校に勤務する20代男性教諭が、勤務先の児童29人の氏名や自宅電話番号などの個人情報をツイッター上で漏えいさせた。教諭は31日から自宅待機。1月24日、この教諭がツイッターで「お金に困っている」などと投稿したところ、「個人間融資」をしていると名乗るアカウントから「児童の個人情報を買う」と持ちかけられた。パソコンから児童の名簿をダウンロードして印刷、撮影し、ダイレクトメッセージで相手に送信した。27日に、相手が名簿の出席番号以外を黒塗りにした状態で「個人情報を売ろうとした教員」の文言を教諭の名前と顔写真とともに投稿。28日朝、町職員が投稿に気づき発覚した。教諭は「お金に困っており、相手の話に乗ってしまった。児童と保護者に申し訳ないことをした」と話しており、実際に金銭は受け取っていないと説明したという。

〔暴行・暴言で、県と市に損害賠償を求める〕福島県二本松市にあった認可保育所元園児4人とその保護者が損害賠償を求めて告訴。元園児は当時の女性園長から身体を叩くなどの暴行や「バカ」「死ね」などの暴言を日常的に受けたとしている。これらの身体的・精神的な損害に対して、元園長や保育所を認可・管理していた福島県と二本松市などに慰謝料およそ600万円を求めている。

〔助成金詐取で初公判〕企業主導型保育所の設置名目で国の助成金等をだまし取ったとして、詐欺罪などに問われた福岡県福岡市のコンサルティング会社の元社長は、2月7日に地裁で開かれた初公判で起訴内容の一部を否認した。東京地検特捜部が2019年夏に起訴したが、被告が弁護人を解任するなど公判前整理手続きが長引き、初公判までに約2年半かかった。被告は2017年11月〜2019年2月、保育所5カ所の工事請負契約を結んだなどとする虚偽の書類を管理する(公財)児童育成協会に提出し、助成金計約4億8140万円を詐取。2018年10月には保育所の開設資金名目で横浜市の金融機関から融資金約1億990万円を詐取したとされる。

(1月29日)
〔園児に傷害の疑いで書類送検〕神奈川県秦野市で、元保育士(男性、30代)が2021年10月頃、勤務中に園児の首をつかみ、けがをさせた傷害の疑いで書類送検された。「言うことを聞かずカッとなってやった」と容疑を認めている。立ち入り調査から、他の保育士などから、「他の園児にも同様のことをしていることがあった」との報告を受けているという。

〔強制わいせつで4度めの逮捕〕東京都板橋区の区立小学校の教諭(男性、20代)が、強制わいせつの疑いで逮捕された。同様の行為で4回目の逮捕。2019~20年にかけて女子児童3人にわいせつな行為をした疑いが持たれている。休み時間、教室で遊んでいた児童に対し、他の児童がいるなかで犯行に及んでいたという。



その他の事件(加害)

(12月31日)
〔「334人を誘拐する」で起訴、再逮捕〕6月と7月、「幼稚園児ら334人を誘拐する」「施設のスプリンクラーに水酸化ナトリウムを入れた」と東京都足立区のメールフォームに投稿したなどとして、12月6日、威力業務妨害の疑いで横浜市青葉区の22歳(男。偽計業務妨害罪で起訴)が再逮捕された。全国の自治体に同様のメールが600件以上送られており、容疑者が関与した可能性があるとみて調べている。黙秘。

(12月15日)
〔保育園の壁面ガラスを損壊〕12月3日午前0時45分頃、千葉県千葉市中央区の保育園の壁面ガラス1枚を蹴り、割って損壊した疑いで、会社員の男が現行犯逮捕された。犯行に気づいた保育園関係者が取り押さえたもの。容疑者は「酒を飲んでいて覚えていない」と容疑を否認。

(7月22日)
〔送迎の保護者の車を狙って盗み〕3月、佐倉市の保育園の駐車場に止められていた車のガラスを割り、財布などを盗んだとして千葉県旭市の男(65歳)が逮捕された。送迎に来た保護者の車を狙い、少なくとも10件の盗みを繰り返していたとみて調べている。周辺の防犯カメラの映像などから容疑者が特定されたという。容疑を認め、「保育園の送迎は時間帯が決まっているので効率よく盗めると思った。ネット上で保育園の場所を調べていた」などと供述している。

(6月23日)
〔ヘビに子どもを咬ませる〕6月20日午後2時半頃、静岡県富士市の幼稚園で男(69歳)がヘビに6歳児を咬ませて軽傷を負わせ、現行犯逮捕された。容疑者はヘビを手に持った状態で園の敷地の外からフェンス越しにヘビを見せつけ、複数の園児が近寄ってきたところ、フェンスをヘビがすり抜け、子どもにかみついたという。容疑者と園児に面識はなかった。容疑者はその場を立ち去ったが、園職員が後を追うとともに110番通報し、近くの駐車場に容疑者がいるのを警察が見つけた。その際も容疑者は手にヘビを持っていた。ヘビは1メートル未満で毒はないとみられる。

(6月6日)
〔中学生が住宅の10階からブロックを落とす〕5月16日午後3時50分頃、大阪府和泉市の集合住宅で住人から「コンクリートブロックが落ちてきた」と110番があった。ブロックは下を歩いていた小学生2人から約5メートルの場所に落ちたが、2人にけがはなかった。その後、府警の事情聴取で、中学生と小学生が関与を認め、同署は軽犯罪法違反の非行内容で児童相談所に通告する方針。住宅の10階と11階の間にある踊り場から、中学生がブロック1個を落とし、小学生はそれを見ていたとみられる。中学生は「上からブロックを落としたらどうなるのか試してみたかった」と話しているという。

(3月19日)
〔石を落とした子ども2人を補導〕大阪府大阪市都島区のマンション敷地内で2月17日午後、下校中の小学5年生の近くに石が落下した事件で、警察は18日、上階から石を落としたとして、小学5年の男児2人を補導した。2人は「驚かせるためにやった」「遊び感覚だった」などと話しているという。15階建てマンションから地上に向け、石を複数回落としたとされる。何階だったかは特定していない。確認された石は計3個で最大約3×5センチ。児の約6メートル前方に落ちたが、けがはなかった。警察が殺人未遂容疑で捜査していたところ、18日午前に1人が父親に連れられて出頭した。「もう1人いた」などと話し、別の児も石を落としたことを認めたという。



保育全般

(11月29日)
〔国基準を満たさない園に改善指導〕沖縄県北谷町内の認可保育園が配置基準などを満たさずに運営している可能性がある問題で、県と中部広域市町村圏事務組合は11月16日付で監査結果を同園と町に通知した。国基準は満たしているものの、時間帯によって保育士の数が少なくなり、園児の安全な保育環境が十分に確保できていないと県は指摘。また、事務組合によると必要な保育士数は確保していたが、乳児クラスは保育士を2人以上配置する場合に常勤が2人以上必要とする国の通知を満たしていなかった。同園の乳児は9人で保育士は3人。このうちの1人のみが常勤だった。事務組合は口頭で改善するよう指導した。

(11月17日)
〔企業主導型保育園が突然、閉園〕神奈川県横浜市内の企業主導型保育園の一つが、11月末で休園する方針を決めた。市内でも保育園に入りにくい地域に位置することもあり、20人以上の園児やその保護者に困惑が広がっている。この園は2019年に開園、近くに別の認可外保育園も持つ地元企業が運営していた。11月9日夕方に臨時で開催された保護者会で、「12月からこの園での保育は継続できません」との説明があった。今夏以降、保育士への賃金が払われなくなるなどしていたという。

(10月29日)
〔配置基準を満たさずに運営と通報〕沖縄県北谷町内の認可保育園が、保育士の配置基準を満たさずに運営しているとして関係者などから町に通報が入っていたことが10月12日までにわかり、調査が行われている。〔掛札コメント〕配置基準を満たそうにも、どうにも人がいないという場所もあるはずです。自治体、それは支援しないのでしょうか?

(9月4日)
〔「保育士確保が困難」と年度末閉園を伝える〕埼玉県上尾市の私立保育園が7月10日に開催した緊急保護者会で、本年度末での閉園を突然言い渡し、来年度も在園予定だった66人の園児が転園を余儀なくされている。同園では昨年末に給与、賞与の遅延問題が発生し、保育士ら職員が大量に退職。園では「保育士の確保が難しい」としている。保育課も閉園については知らされていなかったため、事情を聴き、「段階的な閉園」を申し入れたが、現在も話し合いは平行線のままだという。同園は市内でも歴史の長い園。市によると、決算書上では経営状態の悪化は認められず、補助金も申請され、問題なく交付されているという。

〔7月に閉園を伝え、8月末に閉園〕岩手県盛岡市の保育園が経営難を理由に8月31日に閉園した。保護者への説明が行われたのは7月。同園は定員30人で6月時点で21人が利用。園によると、保育士不足などで数年前から経営難が続いていたことから、同じ法人が運営する近隣の園との統合を決定。職員には今年5月、保護者には7月になって説明がなされた。一時は年度末まで継続する案もでたが、保育士の退職が相次ぎ、7月末に8月31閉園が決まった。

(6月23日)
〔子どもへの性暴力による再登録禁止期間を延長〕改正児童福祉法が6月8日に成立し、子どもへのわいせつ行為などを理由に都道府県から登録を取り消された保育士について、再登録を厳しくするルールが導入される。禁錮以上の刑等を受けて登録を取り消された保育士は現在、刑終了後2年間は再登録を禁じられているが、改正法では「最大10年」に延長される。

(6月6日)
〔職員15人が一斉退職〕千葉県千葉市内の保育園で、職員が一斉退職。施設では職員の賃上げに充てるべき処遇改善金が、コロナによる受け入れ児減少に伴う赤字の補てんに流用されたということで、3月末までに職員約15人が一斉退職した。園側は昨年11月頃、経営改善に向け園長を交代する方針を提示し保護者会を開いたが、会に出席した職員が労働環境の過酷さを訴えるなどしたため紛糾、「園に不安を感じてその場で転園を決めた人もいた」という。千葉市も園に対し聞き取りを行った。園側は急きょ人員を確保し、4月以降も運営を継続している。

(4月28日)
〔大量離職で運営休止〕東京都足立区の私立保育園で、正規と非正規を合わせて24人の職員のうち23人がこの3月末までに退職し、新年度から子どもたちの受け入れを停止していることがわかった。4歳児までの園児53人は、区が別の認可園に転園させたという。区は、複数の職員らが退職の意向を示していることを昨年8月、法人側からの報告で把握した。区は法人に対し、保育士の慰留や新規の採用を呼びかけていたが、人員確保のめどが立たず、10月に新年度からの運営を休止する方針を保護者に伝えた。入園募集も停止したという。

(3月19日)
〔職員の約半数が退職〕茨城県つくば市小野崎の私立保育園で、職員のほぼ半数に及ぶ保育士ら9人が3月末で退職することがわかった。保育士の処遇改善等加算を、園側が過去に支払っていなかったことが退職の一因になったとみられる。未払いについて市は「保育園と情報のやりとりをしている」と答えている。3月10日になって園側は9人の退職を認める通知を保護者に出し、「保育士の確保を早急に進めます」「保育士などへの未払いの件は、県及び市から指導を受けており、現在適正に処理を進めてます」などした。保護者有志が同園に対し説明会の開催を求めている。

(1月10日)
〔学童保育、24道府県で利用者減〕学童保育の指導員と保護者でつくる全国学童保育連絡協議会が全自治体に問い合わせて調べたところ、今年5月1日時点の利用状況は、全国で130万7699人。去年より2200人余り増えた一方、24道府県で去年を下回った。コロナ禍で家計が悪化して利用料を払えなくなった家庭もあり、団体は支援の必要性を訴えている。



アレルギー、食

(12月27日)
〔アレルギー食誤食で搬送、入院〕愛知県高浜市の保育園で10月31日、食物アレルギーのある3歳児が呼吸困難等で搬送され、入院する事故があった。児は小麦粉や卵のアレルギーがあったが、担当保育士の休憩中に交代した保育士がこれを把握しておらず、児に他児と同じパンプキンケーキを食べさせた。担当保育士が気づき、救急搬送。搬送先の病院で呼吸困難や血圧低下などの症状が出、一時は集中治療室で治療を受けたが、11月2日に帰宅した。〔掛札コメント〕普段はわかっている保育者でも「その日に限って」ということはあるのですから、把握しているしていないは無関係に全員が毎回、壁に貼ってある一覧表を読み上げて、その日のメニュー(目の前にあるもの)と突き合わせて確認を。

〔洗米室でネズミの死骸〕千葉県香取市の学校給食センターの洗米室で12月20日朝、仕掛けた罠でネズミ1匹の死骸が見つかった。そのため、機械を使わず調理員が手作業で洗米したため、米飯の提供量が通常のほぼ半分になったという。調理前に設備の消毒を行い、副菜などは予定通り提供した。

(12月15日)
〔納品ミスでアレルギー発症、保護者確認用のメニューにも成分記載ナシ〕11月28日、大阪府四條畷市の小学校と中学校で、給食のお好み焼きを食べた児童生徒あわせて8人がアレルギー症状を訴え、1人が病院に搬送された。市の給食センターでは、卵と山芋を使わないお好み焼きを業者に発注していたが、卵と山芋が使われた商品が誤って納入され、それに気づかないまま給食で提供したという。また、市では、事前に保護者が献立表に記載された成分を確認し、アレルギーのある食品は配膳しないようにしているが、この日のお好み焼きの成分には、卵や山芋の記載はなかったという。

〔調理器具の約半分が破損、または古いもの。買い替えへ〕福岡県北九州市の市立学校の給食調理室で使っている調理器具に、壊れたり欠けたりしたものが約1000点見つかったことがわかった。10年以上使っているものも約4000点あり、計約5000点は調理器具全体の半分程度にあたるという。市教委は買い直す費用計約5000万円を予算案に計上し、11月30日に公表した。市立の小中学校では5月以降、給食への金属片の混入が6件続き、うち2件が学校の給食調理室での混入が原因とみられる。戸畑区の小学校では7月、野菜裁断機の緩んだねじ(約2センチ)が混入。10月には小倉南区の中学校で金属製ザルの欠けた一部(約1センチ)が入っていた。市教委がザルを買い替え、給食調理室がある小学校等135校の調理器具を調査したところ、今回の結果がわかったという。

(9月18日)
〔ヒスタミン食中毒〕長野県上田市の保育園で9月7日、ブリの照り焼きを食べた園児5人にヒスタミン食中毒の症状が出た。給食で提供したブリの照り焼きを食べた複数の園児が顔面が赤くなり、発疹の症状があらわれ、医療機関を受診したもので、この給食を食べた76人のうち10歳未満の男女5人の園児に症状が出て、3人が医療機関を受診した。検査したところ、提供した残品などからヒスタミンが検出され、食中毒と断定、県はこの保育園に対し、12日と13日の2日間、給食の供給の停止を命じた。〔掛札コメント〕ヒスタミン食中毒は、園が長時間、室温に置くなどしていない限り、園の責任ではなく、納品業者やその前の加工業者の責任なんですが…。

(8月19日)
〔ジャガイモで食中毒〕長野県千曲市で7月21日、小学校から「授業中にジャガイモを食べたところ、複数名が吐き気や腹痛、嘔吐などを起こした」という趣旨の連絡があった。ジャガイモは学校で栽培したもので、同日、教職員が皮付きのまま茹で、児童と教職員あわせて98人が食べた。うち教職員2人を含む45人に吐き気や腹痛、嘔吐などの症状があった。ジャガイモは、芽のないものを選別していたが、一部に未熟なものが含まれていたということで、ソラニンが原因の食中毒と推定されている。

(7月22日)
〔フルーツゼリーに金属片〕7月19日午後3時過ぎ、香川県高松市内の市立保育所でおやつとして提供されたフルーツゼリーに金属片が入っているのが見つかった。2歳児のクラスで、担任保育士が見つけた。長さ約2ミリ、太さ約0.1ミリの金属片で、ゼリーに使用したパイナップルの缶詰のふたの部分に同じような切りくずが残っていたことからこの切りくずではないかとみている。〔掛札コメント〕これはフタを切り開けた時に確認していれば、気がつけたかもしれません。詳しくはこちら(異物混入)

(7月7日)
〔大型オーブンから虫の死骸〕神奈川県川崎市幸区の小学校で6月21日、給食用のハンバーグを焼き終えた調理室の大型オーブンから虫1匹の死骸が見つかり、同校は献立からハンバーグを除いて児童に給食を提供した。見つかったのは体長約3センチの虫で、黒焦げだが形状からゴキブリとみられる。〔掛札コメント〕これはオーブンを使う前にチェックが必要で、チェックしていればほぼ予防できたでしょう。下の金属片とはわけが違います。詳しくはこちら(異物混入の対策と対応)

〔給食に金属片〕福岡県久留米市の市立小学校で6月20日、給食に長さ8ミリの線状の金属片が混入していた。2年生が鶏肉のコーンフレーク焼きを食べていたところ、口の中に違和感を感じ、金属片が見つかった。児童にけがはなく、他の児童も含めて健康被害の報告はないという。給食は学校で調理していた。〔掛札コメント〕8ミリの金属片はザルでも金属タワシでも起こり得ます。そして、上のリンク先にも書いた通り、一番予防が困難です。

(6月23日)
〔製造工場が一時的に変更され、アレルゲン記載漏れ〕千葉県八街市の市立小中学校で6月2日、給食のアレルギー食品一覧表に記載漏れがあった。「テーブルロール」に含まれる「大豆成分」が漏れていたもの。テーブルロールは通常、大豆不使用のマーガリンを使用し、一覧表には「小麦」「牛乳」を記載している。しかし、この日は製造を担う市内の工場設備が故障し、市外の工場で製造。材料には大豆が含まれたが、学校給食センターがアレルギー情報を記した原材料成分表の確認を怠ったという。〔掛札コメント〕この種の誤りが起こると、現場では対応のしようがありません…。

(6月6日)
〔すばらしい! 混入の可能性あり、提供を中止〕5月23日、福岡県福岡市西区の給食センターで、調理中のスープに包丁の破片が混入した可能性があるとして、提供を中止した。調理員が玉ねぎを切り終えて包丁を点検したところ、刃先が1ミリほど欠けていることに気づいた。調理器具やシンクなどを確認しても刃先が見つからなかったため、調理中のスープはすべて廃棄された。これにより、市内の11の中学校でスープの提供ができなかったという。給食センターでは、食材を切る前と切った後に包丁の点検作業を行っており、市教委は「安全においしい給食が提供できるよう今後もチェックを徹底する」と話している。〔掛札コメント〕「混入がいけない」ではなく、「手順通りにして気づけてよかった!」です。詳しくはこちら(異物混入)をお読みください。

(5月11日)
〔車内にこぼれた米飯を戻して提供〕長野県諏訪市で4月27日、中学校に提供された給食の米飯に黒い付着物があるなどの異変があり、米の加工を行う諏訪給食協同組合に市が原因究明を要望。組合は翌日午後、米飯は配送中に容器が倒れ、車の床にこぼれたもので、3クラス分、手袋をつけて床に面していない部分を容器に戻していたと報告した。異変に気付いた1クラスを含め、約80人がこぼれた米を食べたが、これまでに健康被害は確認されていない。教育委員会は報告後すぐに組合に緊急査察に入り、組合は「衛生に関する意識や速やかに報告することへの意識が低かった」などと話しているという。市教委は「不適切な対応をした組合から米飯の提供を受けることはできない」として、5月2日から市内の小中学校10校すべて別の業者から調達している。

(4月28日)
〔スイセン類を食べて食中毒〕4月7日、京都市内の子育て支援施設で、ニラと間違えてスイセン類の植物を食べ、食中毒。昼食に出した「ニラのしょうゆ漬け」を食べた子ども・職員計77人のうち、4~6歳の12人が嘔吐・発熱の症状を訴えた。 保健所が残っていた料理を調べたところ、使われていたのはニラではなく、スイセン類だったことが判明。植物は施設内で栽培されたもので、職員は「数年前に知人からニラだと言われて譲り受けた」「以前に大人が食べたが、異常はなかった」と説明しているという。

(2月13日)
〔印を見落とし、誤食で救急搬送〕岐阜県各務原市の小学校で2月10日、3年生が食物アレルギー反応を起こし、救急搬送された。児童は顔や体にかゆみを感じ、同日は入院したが症状は落ち着いており命に別条はない。乳製品アレルギーがあるが、誤って配膳された「パンプキンポタージュ」を食べてしまったもの。児童が食べられないメニューには献立表に印が付いているが、担任の50代男性教諭が見落としたという。



報道された感染症

(12月31日)
〔感染性胃腸炎の集団発生〕茨城県つくば市の保育所で12月28日までに、園児28人と職員2人が嘔吐や下痢などの症状を訴えた。このうち園児14人が医療機関を受診し、いずれも感染性胃腸炎と診断された。集団感染とみられる。

(12月27日)
〔ノロウイルス、サポウイルスの集団感染〕12月1日~15日にかけ、茨城県鹿嶋市、守谷市、坂東市の認定こども園や保育園で、感染性胃腸炎の集団発生。3施設で園児や職員計149人が嘔吐や下痢の症状を訴えた。検査の結果、園児の検体からサポウイルスやノロウイルスが検出された。

(12月15日)
〔ノロウイルスとサポウイルスの集団感染4件〕●広島県安芸高田市の保育園でノロウイルスによる感染性胃腸炎。11月29日までに嘔吐症状が13人出ているという連絡を受け、保健所が聞き取り調査をし、判明した。11月30日までに、園児31人に症状が出ているという。●栃木県足利市と佐野市を管轄する安足健康福祉センター管内の認定こども園で11月26日から12月11日にかけて、園児と職員合わせて74人がノロウイルスによる感染性胃腸炎に感染した。●大阪府泉佐野市の認定こども園で11月14日から12月9日にかけて園児101人と職員16人が嘔吐や下痢などの症状を訴え、症状を訴えた園児2人からノロウイルスが検出された。●千葉県船橋市の2つの保育園で、サポウイルスによる感染性胃腸炎の集団感染。園児計75人が発症。連絡が11月24、25日に園からあった。感染原因は不明だが、食中毒ではないとみられる。

(11月29日)
〔ノロウイルスの集団感染〕三重県伊勢市の民間保育施設で、給食を食べた8人の園児と3人の職員が下痢や発熱などの症状を訴えた。11月12日から13日にかけて発症。全員が快方に向かっている。調理員や患者の便からノロウイルスが検出されたという。11日の給食が原因とみられる。

〔サポウイルスの集団感染〕千葉県松戸市の保育園でサポウイルスによる感染性胃腸炎の集団発生が起き、園児37人と職員1人に嘔吐や下痢などの症状が出た。重症者はいない。県によると、11月7日に同園から保健所に胃腸炎の症状がある園児が複数人いると連絡があった。発症が確認された園児37人のうち5人の便を検査し、5人全員分からサポウイルスが検出された。

(11月17日)
〔カンピロバクター食中毒〕千葉県八千代市の市立保育園で給食を食べた園児や職員計28人が下痢などの症状を訴え、うち16人から食中毒菌のカンピロバクターが検出された。いずれも回復しているという。県によると、園児らは10月20日、鶏肉を使ったミートローフなどを食べ、22日夜から5~6歳の園児15人と職員13人が下痢や発熱の症状を訴えた。

(10月29日)
〔保育所でサルモネラ食中毒〕福岡県北九州市八幡西区の保育所で10月中旬以降、園児が下痢などの症状を訴えた原因について、保健所は食中毒と断定。10月19日に複数の園児が下痢や発熱などの症状を訴えていると連絡があり、25日現在、20人の園児に症状が確認されている。保健所が園児の便を調べたところ、12人からサルモネラ属菌を検出、そのほかの症状などから総合的に判断し、保育園が提供した給食を原因とする食中毒であると断定した。

〔O157の集団感染:宮崎県〕宮崎県都城市の保育所で、園児3人が腸管出血性大腸菌O157に感染した。園児は下痢などの症状があり、10月3日までに医療機関から感染の届け出があったという。いずれも2歳以下で、同じ保育所に通っていることから、県は腸管出血性大腸菌O157の集団発生としている。

〔O157の集団感染:群馬県〕群馬県太田市にある保育施設から9月21日、「下痢の症状を訴える園児や職員が複数いる」と保健所に連絡があり、調査の結果、26日までに園児4人、職員1人から腸管出血性大腸菌O157が検出された。県内でO157が確認されたのは、今年に入ってから9月27日までに87件と去年より15件増えている。

(8月19日)
〔園児9人がO157感染〕群馬県前橋市の保育園に通う園児9人が、腸管出血性大腸菌O157に感染。感染経路は特定されていない。感染したうち2人は入院し治療を受けたが現在は退院している。重症者はいない。保健所によると7月11日、県内保健福祉事務所から同園に通う園児1人がO157に感染しているとの連絡を受け調査、7月24日までに新たに園児8人の陽性を確認した。

〔園児ら16人がサルモネラ食中毒〕愛媛県砥部町の町立こども園で7月下旬以降、サルモネラによる集団食中毒が発生、園児と職員計16人が下痢や腹痛などを発症した。

〔園児9人がO26感染〕宮崎県日南市の保育所で8月上旬、0歳児が下痢症状で受診、腸管出血性大腸菌O26が検出され、15日までに13人の感染が確認された。

(7月22日)
〔保育園でサルモネラ食中毒〕6月24日から25日にかけて、千葉県船橋市にある保育所で園児86人と職員22人のあわせて108人が下痢などの症状を訴えた。うち園児6人が入院。調査したところ、園児や職員のほか、23日と24日に提供されたサンドイッチやサラダなどからサルモネラ菌が検出され、保健所は給食が原因の集団食中毒と断定。

(7月7日)
〔サポウイルスの集団感染〕静岡県伊東市の保育園で6月10日~20日、園児25人と職員1人が感染性胃腸炎とみられる症状を発症。うち7人の便からサポウイルスが検出された。市は、発症した日が数日に渡っていることから食中毒の可能性は低いとしている。(掛札:サポウイルスはアルコール効果ナシ)

〔ノロウイルスの集団感染〕和歌山県新宮市の保育園で6月21~25日、園児31人が嘔吐や下痢などの症状を訴え、うち6人からノロウイルスが検出された。

(6月6日)
〔給食でウェルシュ菌の集団食中毒〕神奈川県座間市で5月20日、市内5つの中学校で給食を食べた生徒と職員あわせて249人が腹痛や下痢の症状を訴えた。いずれも前日に大和市の業者が提供した学校給食を食べて、同じ症状を訴えていることが分かった。また、症状を訴えた生徒らや給食を提供した業者の社員の便から、ウエルシュ菌が検出された。〔掛札コメント〕ウェルシュ菌食中毒は園でも起こり得ます(例:大鍋で作ったカレーを翌日に食べる等)。こちらのウェルシュ菌の項を再確認してください。

(2月13日)
〔ノロウイルス集団感染〕茨城県ひたちなか市の保育園で、感染性胃腸炎の集団発生。1月28日から2月3日までに0~5歳クラスの園児58人と職員8人が発症し、23人からノロウイルスが検出された。

(1月10日)
〔職員10人がO26感染〕長野県千曲市内の保育所で腸管出血性大腸菌(O26)の集団感染。12月24日に市内の医療機関から届け出があった感染者3人が同じ保育所で勤務していたため、全職員、園児を対象に検便を実施。31日までに職員10人の感染が判明した。感染源は特定できていない。